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【ベトナム料理】広州料理の腸粉を探し求めてた人生に、突如現れたベトナムの Banh Cuon 〜Tay Ho

ちぇりピク(料理)

ベトナム料理の紹介で、あまりトップに躍り出てくることのない Banh Cuon 。でもこれ…個人的にめちゃくちゃ思い入れあるし好きなお料理なんです!

点心の中で一番好きな腸粉

本格的な飲茶を最初に楽しんだのはマレーシアでした。その頃のマレーシアにいた中華系の人たちは広東系の方をルーツに持つ方が多く、点心は広東スタイルのものが多かったのを覚えてます。

小籠包はもちろんのこと、焼豚包や葱油餅、焼売、芝麻球…今ではすっかりポピュラーになってるものがワゴンで運ばれてきて、好きなものを好きなだけ取り、食べた後に残った小皿がどんどん積み上がっていくのは楽しかったなあ。

そんな中でひときわ好きだったのが、腸粉。

米粉をメインに各種デンプンを加えて食感を調整したものを水で溶き、薄く広げて蒸したものを一枚一枚破らないように取り上げ、エビやお肉などを包んだもの。

時に皮だけを食べたりもするのですが、中に包む具材があってもなくても、それだけでは味は濃くないので、大体はオイスターソースをベースにしたタレをかけて食べるのが常。

ツルツルプルプル食感の皮の部分はシンプルなだけにお店によって特徴が出る一品で、お気に入りのお店を見つけるのは結構至難。それでも…

日本国内で食べられるところは、身の周りではあまり多くなかったので、東南アジアに旅行して見かけるたびに食べてました。時には積極的に探して回って食べてました。

飲茶を食べに行く機会があれば、いの一番に、それこそ小籠包より先に頼んでみるのが、この腸粉。数ある大好物の中でもトップクラスに好きな食べ物。

恋しすぎて作ってみたけど…?

とはいえ、週末ごとに東南アジア旅行ができるわけじゃなく…あまりに食べたすぎて自分で作って見たことも何度か。でも…

シンプルなだけに、手が慣れていないと、その結果は散々なもの。手間がかかる上に出来が悪いなんて、何度もトライするには相当な気力が必要になり…結局あきらめてしまった料理。

もちろん、もっと練習すればきっとそれなりのものはできたかもしれないんだけど、なまじ本場の美味しいものを知ってるだけに、自分が作るものとのギャップの大きさに打ちひしがれる日々なのでした。

いやー…ひどかった(苦笑)

中華圏のものと思っていたのにベトナムで?!

で、時は流れホーチミンに住むことになり…
当初はまるっきり一人で過ごすことが多かったので、昼間はひたすら歩いて散策。

なんせこれだけ食べ物屋さんがずらりと並ぶ町なので、どこを歩いても楽しいばっかり!

そして町散策を始めてほどない頃…我が目を疑った…!!

随分昔の写真なので画質が悪くてごめんなさいね。でも…

粉を溶かした生地液を、薄く薄く広げて蒸したものを破らないように丁寧に取り上げ、何かの具材を包む…

これは!!!
腸粉ではないか!!!

そしてあれは中華料理なのに、見るからにベトナムのローカル店で、腸粉?!ええ?!

ベトナム料理に Banh Cuon というものがあることを知らなかったのでビックリ仰天。えーっ、えーっ、えーーーーっ!

そして目の前では延々、同じ作業を丁寧に丁寧に繰り返すお店の人。そしてすごい勢いで売れて行く。これ、一体一日に何枚作ってるんだろう、と想像すると気が遠くなるほど。

でも…これがベトナム料理なんですよね。他の料理だって信じられないほど細かい作業や、途方も無い回数を重ねる作業を経るものが少なく無いのがベトナム料理。

しかもそれが高級料理ではなく、庶民の朝食一品に対して行われるんだから、本当に頭が下がる。ちなみに Banh Cuonの場合は、生地のベースの米粉を溶かした液は発酵させたものを使うという記述も見かけました。ほぅ。

それはそうと、お店の方がものすごく熱心に話しかけてたのも印象的だったな。変な外国人が店の前で目を見開いてよだれ垂らしてりゃ、お店の人も呼び込むわね(笑)

ホイホイ誘われるままにお店に入り、言われるがままのものを頼み、腸粉が食べられるもんだと思って嬉しかったなー、あのとき。

ちなみに見返したら何度もなんども訪問して、何度もなんども美味しいって言ってる記事がありましたw

よろしかったら合わせてどうぞ。

見目は近いし作りはほとんど同じだけど違う美味しさ!

で、出て来たのがこれ。

中華料理の腸粉とは、出て来て見るとちょっと違う。
これに、お店ではピッチャーに入ったタレをかけます。

お行儀良い人は、備え付けの小椀にタレを入れてつけながら食べる、のかもしれませんが、直接この Banh Cuon にダッバダッバ、多分初めて見る人は「そんなに?!」ってくらいかけるのが好き。

このタレの正体は、ヌクチャム、と言って、ベトナムを代表する調味料のヌクマムに甘味をつけて少し薄めてあるもの。旨味のある甘じょっぱい味わい。

その頃はブログ書くつもりで写真撮ってなかったから良いカットがないのですが、最近デリバリーで取って見たので、そちらで詳しくご紹介。

ShopeeFoodで頼めました

Grab Foodでは見つけられなかったのですが、ShopeeFoodで頼めました。

基本は、4巻入ってる、Banh Cuon (4Cuon Khong Cha)というやつ。値段が上がってるやつとか、Banh Cuon Thap Camってのは、練り物が付いてます。

この練り物がまた美味しいんだけど、Banh Cuon4巻だけでも結構お腹いっぱいになるので様子を見つつw

ああ、好きだ好きだと言いながら、ついい日々の好奇心に流されて他のものに走ってしまい、随分長いこと食べてなかった。

フタを開けると、この料理にはマストのフライドオニオンの香り。ああ食欲をそそる。。。

添付のタレを、私は躊躇なく全部ダバダバかけます。ええもうさらに移す間も惜しいくらい早く食べたいので、そのまんまの容器でごめんなさいよーw

で、茹でもやしもつきものなんだけど、これもまたこのタレと合う♪ ひとまずは繊維質を先にとって糖質ブロッキング。うん、気持ちだけでもねw

あと、自分的には、ちょっとでもチリが入ってた方が味が締まって好き。ただしこのチリ、結構辛い。調子に乗って入れてると、辛くて口の中がめっちゃ痛くなるのでチョッピリから様子見で。

ええ、過去に何度、食べられないくらい辛くしてしまったことか🙄

この、中が透けて見えるような生地の部分はとても滑らかでプルッツル。口に入れると嬉しくなるような活きのよさで、その後、いろんなお店の Banh Cuon を食べてるのだけど、ここのは特にお気に入り。

それは中身の具材にも言えて、ゴロゴロと粗めのミンチを使った甘辛味の餡はボリューム満点。

そのゴロゴロミンチの肉々しさと、滑らかなプルッツルの生地の対比もまた美味しくて、明らかに腸粉よりは庶民的な味。

だけどその分、遠慮なくかぶりつけるというか、その食べ口と美味しさから結構なボリュームなのに、あっという間に飲み干せてしまう♪(いや、ちゃんと噛みましょう)

腸粉のような料理。だけど腸粉とは全く別の味わいのベトナム料理。今でも飲茶を食べに行けば、腸粉は必ず食べるけれども、まさかベトナムにこんな料理があるなんて。

こんな料理があるって知ってたら、ベトナムに来るの、もーっと楽しみだったのに!(そんなに?w)

可能な限り旅行者さんにも紹介して喜んでもらってました

ベトナム料理には中華系の料理の影響を受けたものがいろいろあるので(逆もあると思うんですが)Banh Cuon もその関係の中にありそう。

でも全く独自の味わいに進化、または個性を出してすっかり多くの人に定着させちゃってるのが、ベトナム料理のすごいとこ。

今回ご紹介した Tay Ho さんは老舗ではあるものの、結構市内のあちこちで見かけることができる料理。

本来は北の方の料理ということなので、ハノイなどに行った時はぜひ本場の味も食べて見たいものですが…

南部のものも、個人的にはかなりお気に入り。
ちなみに、ヌクマムが苦手な人はヌクチャムも苦手かもしれませんので、その際にはお醤油を好まれるという方もおられる様子。

わたしは、ごま油に塩、というのも嫌いじゃない。
ただ他の米粉を使った麺類と同じように、日本の麺に使うめんつゆ的なものは微妙に合わない気が。お醤油を使うときも、ベトナムのお醤油が自分的にはシックリ来るかな?

まあでもデリバリーでお家で食べる分には自由に試せるので、お気に入りの食べ方、見つけてくださいね。

Banh Cuon、もっと外国人の間でもポピュラーになってほしいなー♪

ちなみに。。。

お店のものにはかないませんが、実は冷凍食品でもあるくらいに、ベトナムではポピュラーなお料理。

本当なら蒸して戻すのが美味しいと思うんだけど、水分足してレンチンでも意外といける。

あと、インスタントにもありまして、これはもう全く別物としか認識できなかったんですが、いわゆるBanh Cuonの生地だけ食べるというやつですね。

お店でも、生地だけメニューってのはありますので、これ、インスタントだから端折ってるってわけじゃないんですー(笑)。知らないとちょっとびっくりしますけどね!

ってことで、Banh Cuon。
私の大好きなベトナム料理の一つ。もしまだの方はおためしあれ♪

 


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