なんてことなんてことなんてこと!オープンして1年にもなるのに、私、行ってなかったわ!!今更騒ぐけど、どえらい美味しいお店だわよ!!!
あの名店のオーナーさんの新店です!
新店、と言うにはちょっともう時間が経ってるのですが、こちらのお店のオーナーさんは、
と言う、以前Pasteur通りにあった大人気店のオーナーさんなのです。
初めて行ってから、あまりの老いさに通いつめ、さらにはシェフの作るフォンダンショコラが、ポールボキューズのそれに似ていたので聞いたところ、お勤めになっていたことがあると言うことで、経験値の高いシェフだったんですよね。
お若かったけど、それはそれは素材を愛してて、いつもお店で料理の説明をしてくれる際には、愛しそうに紹介してくださってたなあ。
そんな彼が、コロナ後にフランスにお帰りになってしまい、お店は閉店。在住者のみならず、旅行者さんにも人気のお店で、私もよくご紹介していたので、とてもとても残念だったのです。
が。
シェフはいないけど、オーナーさんはベトナムにおいでになってて、新しいお店を開いたというお知らせはいただいてたんだけど、なんだかんだで行っておらず、今になって、やっと。
でもまあこれもタイミングだったのかもしれません。
ちょっと地味な場所ですが
場所は、旧2区(Thu Ducって広すぎるから場所の特定しにくいよね。。。)。みんな大好き、Hana Vietnam さんがあるヘム…袋小路、ではないか。平行に走ってる道路とを繋ぐ小道沿いにあります。
ちょっとわかりにくいかも。
でも可愛い外観!
そしてこちら、ワインショップも兼ねているので、1階にはたくさんのワインが並んでます。
そして地下には貯蔵庫があるんですって。
1階の奥に行くと、ワインボトルに囲まれたお席。ここでお食事するのも素敵そうなんですが…?
自前で建てていらっしゃるので、地下1階から地上部5階までを通じて、エレベーターが設置されてます。ありがたい。
オリエンタル急行のイメージ!
やっ、私は乗ったことがないんですが、えええええっ、素敵!!列車の中の食堂車をイメージしたデザインなんですって!
こちら、土地だけを買われて、ここに建ててるビルは、一から全て、ご自身たちでデザインして建てられたんだとか。
そういえばこちらの奥様、以前の、The Mach Houseでも、当初は1階でブティックを開いていらして、そこのデザインされてたなあ。すごい。。。
壁の色から、椅子やテーブルのデザインのみならず、ファブリックも英国から取り寄せたこだわりの品。
壁には、列車の中にあるような荷物置きシェルフ。
これも実際の列車に使われてたもののレプリカなんですって。ふふふ。コンセプトがとっても可愛い♪
ステンドグラス風のランプシェードはこれ、ティファニーのモチーフっぽいですわね。天上のライトもそうかなあ。
窓際のお席も、日中は光が燦々と降り注いでて素敵。
あー、でも列車の食堂車みたいなスペースで、プライベートパーティやりたいなあ!
さらにその上の階は、またちょっと趣の違ったご様子。
こちらは赤が基調のソファなどにて。このソファも全部デザインされたんですってよ。
デザインして、それをオーダーに出して、きっと違った色できたり、サイズが違ってたりとかの「やり直し案件」が山ほどあったんだろうなって思うと、気が遠くなるわね…😅
ああ、でも可愛い。
この階はまだそんなに活用されてないみたいだから、お食事のセッティングはあまりまだされてなかったようだけど、いつかここでもお食事したいな。
うーん、このコンセプト、これまで他のお店にはなかったなー。
コンセプチュアルでありながら、チープになりすぎず、ゴーディすぎず、居心地が良くて、ここならではの雰囲気を楽しめるレストラン。
さすがだわ。
The Mach Houseも、素敵な改善を重ねてらしたけど、こちらのお店もすごく素敵♪
メニュー
普段はこちら、平日は月曜日(定休日)を除く日の16時からの営業になるのでランチはないのですが、土日だけは、ブランチがあります♪
690kで、4品+デザート。
Tapasって書いてあるけど、それは信じないで。あとでお呂理紹介するけど、タパスって聞くと、ワンバイトサイズの小さなおつまみ的なイメージあるけど、フレンチタパスの場合はちょっと違うようだからw
ご希望の方には、ワインのフリーフロー750kってのもあるようです。この日はそこまで飲める気がしなかったから、グラスワインでいただきましたが。
で、こちらはアラカルトメニュー。
さあ飲めワイン飲めたんと飲めって感じのメニューでタルタルやカルパッチョなど、私の大好物が目白押し。
魚介類もあれこれと。
普段アラカルトにあるメニューの小さいポーションのいくつかは、土日のブランチで楽しめるようですね。
仔牛の料理が結構あるなあ。
ダックレッグのコンフィや、牛頬肉のスロークック。。。
そんなにややこしい料理はなさそう。
でもセレクトがすごく素敵。まあ、素敵、と言うのは自分好み、と言う意味でなのですが(笑)、以前のシェフとは違うにしても、あのオーナーなら下手な方は雇われないだろう、と思ってたら…
まず、フロアにいるのが大ベテランだわ。
以前は、Refinallyにいらっしゃったというシェフ兼ホールマネージャーさん!!
え…えらい方引っ張ってきておらっしゃる😅
週末限定のブランチをば!
今回はお友達と二人で行ったので、14種類の中から一人4種類x2=8種類選んでシェアすることに。
でもまあTapasって言ってるくらいだから、チョミッとの量だろうなーと思ってたのですが…?
Foie Gras Mouse
え。タパス、と言いながら、この様相。小さめとはいえ、ココットにしっかりと入ったムース、トースト、オニオンジャム。
そして何より。。。
う……っまぁぁぁ…っ!!!
え、待って待って待って、これタパスって言っちゃいけない味っ。あ、いえ、タパスが味において劣る料理というわけじゃないのですが…
ふくよかな味わいのフォアグラが、こんなにエアリーで滑らかなムースになるんだな。。。この食感でフォアグラの魅力を豊かに味わえるというマジック。。。(うっとり)
Tuna Tartar
マグロのタルタル。ありふれた料理。だからこそ、多くの人が「比較」できるんじゃないかと思うんです。これまで食べてきたものと。
そう、これまで食べてきたツナ・タルタルと、ここで食べて以降のツナ・タルタルは、ちょっと線で区切られるんじゃないですかね。
こんな、味の要素が絡み合ったツナ・タルタル、滅多にない気がしますよっ。すんごい充実度。しかも量が、結構、ある😅
もちろんセットメニューの中の一品なので、フルポーションほどの大きさはないのですが、二人で分けて食べても従分楽しめる量。
なんてこと。
これ、二人の一品目ですよ。でもあまりに美味しさが充実しすぎて、ここで「お会計です!」と言われても満足するよね?!となってたw
Crab Bisque Cappcchino
カニのビスクのカプチーノ仕立て。これが。。。。これが。。。っ!!
手をつけて以降の写真がないことでご推察ください。
素晴らしい。素晴らしいビスクですよ。
口に運ぶと、それはそれは豊かなカニの風味が広がるのだけど、塩気は薄く、旨味の層の巧妙な重なり方で楽しませるという、とてもとても贅沢な一品。
白ワインと、素晴らしく合う。
至福。嗚呼今思い出してもウットリする。涎が出る、というのではなく、ウットリする。口の中だけで味わうというより、もう脳内が幸福物質で満たされる感じ。やぶわい。
Veal Carpaccio
聞いて驚け。仔牛のカルパッチョ、は珍しくないとしても、それにアンチョビソースを満遍なく絡めてる逸品。
ヴィールにアンチョビ?
残念ながら私の経験にはなかった。が、もしこの組み合わせが、フランスでは割りによくあるものだとしたら、初めて食べたのがここのお店のものでよかった!!!
すんごい美味しい!薄い薄いスライスのお肉なのに、アンチョビの味わいと合わさって、さらにはそこにチーズがこくと丸さを添えて、ワインを含まずにはいられない衝動に駆られます。
素晴らしい。
素晴らしい素晴らしい素晴らしい。なんだこの店。
Scallops Scallops Quiche, Goat Cheese Mouse
なんと愛らしい。
小さなカップサイズのキッシュですが、美味しさはググッと詰まってて、それはそれは幸せなキッシュ。
使われている素材が複雑に絡み積み重なり、’しかしそれはそんなに多重想ではないため、実にまとまりがよく、多様な素材の様子は感じ取れるものの、渾然一体。
この小さなキッシュに詰め込まれている世界観。
なんと美しいお仕事か。
Sardine Empanada
これはキッシュよりさらに小さな小さな一口サイズの、まさにタパス。まあ、2口で食べる程度の容量はあるのですが、薄い生地に包まれたイワシをベースとするフィリングは、本当に少量で胃にもたれない良いおつまみになってくれるのですが…
少量な分、キュッと味が濃くてこれまたそそられる。
ものすごい焦点の当て方。まるで料理始めのアミューズをいただいた時のように、胃が開く。
この料理が出てくる順番は、その時々のセレクトによって変わってくるとは思うのですが、この日はこの料理がこのタイミングで出てきてベスト。これまで、どのお皿にも感動してたが、クイっと方向転換をしてくれた感じで口が改まった。
Burgundy Snails & Jerusalem Artichoke Croquette
名前長いけど、コロッケだ。
バーガンディの貝を鋳込んだコロッケで、アーティチョークのソースでいただく。
ポテトで貝を包んでいて、お野菜も一緒に包み込んでたかな。
ポテトの水分調整と練り方を念入りにされている外皮の揚がり方で、なんとも上品。私が知ってるどのコロッケとも違うわねw
ソースはたっぷりかけて食べるのが吉。
実際、たっぷりついてきているのは、そうせよというシェフからのメッセージ。
これまでの皿に比較すると、若干穏やかに感じるけれども、実に品よく、海のものと陸のものを、とても仲良しにさせてあげてるお料理。
Stuffed Squid with Salmon
イカですヽ(・∀・)ノ
ってか盛り付けかわいいなw
中には、イカも使われているのでしょうがサーモンと合わさったフィリングがたっぷり詰められていて、イカ自体はものすごく柔らかい。
そしてソースには肝も使われてたりするんだろうか。それにしてはクセがなかったが、あーもーこれ日本人絶対好きでしょ?という味わいのソース。
いやいやいやいや。これメイン料理の一品ですって出されてもいいやつですから。4種選べるコースの中の一品でこれかよ。凄すぎるやろ。
Chocolate Fondant
そしてデザート。フォンダンショコラ。
きじは極力粉の量を抑えたメレンゲで上げてるタイプで、チョコレートは中に鋳込んでいるタイプですな。私はどちらかというとこちらのタイプの方が好き。
甘さはかなり控えめで、実に品のあるタイプ。
もしも食事中に赤ワインを飲んでいたのなら、このために少し残しておくのが吉だと思う。
Brioche Pain Perdu
ブリオッシュのフレンチトースト。
うん、これはもう何をか言わんやですね。
溶けます。
比喩じゃなく、口の中で溶けます。幸せです。最近自家製のブリオッシュを焼いてるお店が結構あるので嬉しい。
あとはこれを売ってくれたら…(笑)
最も価値ある690k
いやいやいやいや、驚いた。
ブランチセットなんて、セットランチに毛が生えたくらいのものかと思いきや、もはやこれは立派なコース、と言って差し支えない。
少なくとも、手の込んだお高いコースを食べたくらいの充実度がある。
1杯で終わらせるつもりが、ついつい2杯目のワインを頼んでしまうくらいには美味しかった。そして旨みの焦点位置が実に鮮やかながら、シャープネス度が上がりすぎないよう、微笑むような柔らかさもある。
最近も日々、美味しいお店を見つけているし、ご紹介もしてると思うのだけど、なんかこうね、ずば抜けてた。別格。
半ば呆れながらお店の人に感想をお伝えしつつ話してたら、なんとシェフはフランスのミシュランスターレストランで長くお勤めの方だったのだとか。
あ、納得。
ミシュランのお店の味が全て自分に合うとは全く思ってないのだけど、技巧や旨みの層の作り込みの美しさは、バックグラウンドあってこそ、だったのだなと、妙に納得。(ちなみにシェフ、イケメンでしたぜっ(๑•̀ㅂ•́)و✧)
これをなんと表現したら良いだろうかと考えたのだけど、あれだ。
市内で最も価値ある690kの料理
とでも言いましょうか。
凄まじいコストパフォーマンス。
加えて、ワインはこちらはリテール価格で抜栓してくれるそうです。ありがてえ。。。そして気に入ったものがあったら買って帰ることも可能。
ホーチミンに住むアドバンテージがまた増えてしまった。。。
ここはワイン好きならマストです。素晴らしい。久しぶりに、料理を口にして言葉を失いつつ、込み上げてくるワクワクに顔をニヤケさせたお店でした。
行って。
お店できてから1年経ってるので、ご存知の方もいるとは思うが、まだの方は、ぜひ行って。このきじリリースしたの日曜日だから、この記事見て間に合う人はぜひブランチに。
平日は16時からハッピーアワーやってるそうです。
夜のメニューも食べに行きたい。
あの列車の中のような雰囲気のお部屋も使いたいし、こりゃinago会案件ですかね?🤔
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詳しい使い方はこちらへ⬇︎
ttps://cheritheglutton.com/cherimap-manual/
お店情報
Secret Wine shop and Lounge
47/1/15 Quoc Huong Thao Dien, Thu Duc(旧2区)
※Google Mapの住所表記と違っていますが、どちらも同じところを指しています
Time: 16:30 – 23:00(火〜金)
11:30 – 23:00(土)
11:30 – 16:00 (日)※月曜定休
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