自分もつい先日引っ越したのですが…周りも何だか引越しラッシュ。自分の周りだけかと思ったら、なんだか業界全体がワサワサしているようで…?
相変わらず頼りになる My Saigon City
ベトナムライフにすっかり慣れた方は、ご自身でお部屋を探されたりしますけれども、慣れないうちは勝手がわからないし、言葉の壁も。日本とは随分色々と違うこともあるので、やっぱり専門業者さんにお願いするのが安心です。
で、日本だとそこで「手数料が発生するんでしょう?」となるのですが、ベトナムは慣習として、エージェントとお部屋のオーナーさんが事前に契約を結び、仲介案件が成立したら、
つまり、テナントに手数料が発生しないというケース。以前ご紹介した、過去に私の家を探してくれた、
物件のプロから聞いた現在のホーチミンの物件状況
で、そんな彼とたまにお茶をするのですが、曰く、今、物件が圧倒的に少なくなって大変なんだとか。
クライアントさんからの問い合わせは増える一方らしいのですが、モノが、ない。
ホーチミンに国内外から人が戻ってきているというのもありますが、Covid時にアパート経営をやめた個人オーナーさんも多かったり、その他諸々が原因だそう。
特に$1000以下の物件の競争率は凄まじく、情報が入ってきたと思ったそばから、どんどん契約が決まっていくのだそう。
狙った物件を確保するために!
①過不足ない余裕を持って探し始める
多くの物件で、退去希望は30日前までに申し出る必要があると思いますが、その頃から探し始めることをお勧めします。
もちろん、タイミングが良ければ1週間でも見つかることもあると思います。しかし何の保証もない。場合によっては選択肢がないままに、とにかく条件に合う物件が出たらそれにするしかない、ということも。(今がそれ)
こだわりがないと思われていても、せめて数件は比較した方が、納得のいく決断ができるかと。
ちなみに「過不足のない余裕」といったのは、例えば2ヶ月も前に探し始めてすぐに良い物件が見つかっても、すぐに契約しないのであれば、大家さんにして見ると空白ができてしまう。
一刻でも早く契約してもらえる方が収入が入るのですから、あまり待ちたくはない。その結果、
・もっと早くに契約を希望する人が優先される
・希望入居日よりも早い時期からの家賃を請求される
可能性があります。
もちろん、大家さんによっては待ってくれるケースもあります。ただそれはあくまで大家さんのご厚意によるものなので、こちらから要求できるものではありませんし、確実な話でもありません。
というわけで、
入居日1ヶ月前
くらいかが、ちょうど良いお部屋の探し始めどきかな?という気がします。
②デポジットを捨てても得するケースがある
さて、①では現在の契約が満期になった時にお引越しをする前提の話です。が、契約を途中で打ち切ることも可能です。ただこちら都合なので、デポジットは返ってきません。
デポジットを捨てるなんて勿体無い!
ですよね。
でもデポジットが1ヶ月分で金額が大きくなく、残す契約期間も数ヶ月程度で更には新しい物件が安ければ、一年先までの新居での家賃総額と照らした際、さして変わらなかったり、場合によってはお安く上がったりするケースも出て来ます。
デポジットを捨てたとしても、契約途中で打ち切りたいと思う理由が、騒音その他の不都合であれば、快適な生活は何にも代えがたい。そこをコストと捉えるなら、それもまたある意味、損をしたことになりませんよね。
満期で円満に契約を解除し、デポジットも全てて元に戻して次に行く、というのがシンプル化とは思いますが…
これだけ、出会える物件数が限られている状態だと、そこそこのタイミングで探して見つかったら、満期前に解除、という選択肢もないわけではないかなーと思います(^・^)
③最優先事項を絞り、その他には寛容に
どうしても譲れない部分以外には寛容に。
例えばお家賃に関しては限度があると思うんです。いくらでもいい、とか言って見たいけど、そうはいかない。
そのほかにも、トイレとシャワーは別であること、とか、セキュリティがいてくれること、とか、人によって譲れないことってあると思います。
こだわりを持つのは当然ですし、最低限の要求を満たすことはメンタルにおいても大事なこと。
ですが…あまり条件が多すぎても、当然ながら決まりにくい。ましてやこの物件の少ない最中。
あと、物件に限りませんが、自分が持てる望みって、自分が知ってることや想像ができる範囲内からしか選べないもの。
これまでに出会ったことがないものに出会ってみたら「あれ、自分これも意外と好きかも?」と思うことって結構あるんじゃないかと思うんです。事実私はそういうことがたくさんあった。
ので、最優先事項をいくつか絞ったら、あとはとりあえずニュートルな気持ちで色々見てみる、というのはアリかと思います。
④内見・決断はなるべく迅速に
気になる物件を見つけたら、なるべく早いタイミングで内見を。
何件も見たいのに、一件だけのために時間を割くのは非効率ですよね。それは、わかる。
ですが、見たい件数が出揃うのを待っている間に、保留にしていた物件がなくなってしまうケースが頻発しているとのことでした。
予定調和のための物件ならともかく、気になった物件があったのなら、なるべく早い内に見にいくことをお勧めします。
当然、決断も迅速にした方が良いです。
日本だと「持ち帰って数日後に返事をする」、そしてその数日の間は、内見をした自分に権利がある、と考えがちですが…
デポジットを払った人に権利が生じる、がホーチミンでの一般的な考え方です。
身もふたもない言い方ですが、金次第( ̄ー ̄)
別に不当だったり余分なお金を積む、と言う話ではありません。借りる人が払うべき金額の一部を納金するというお話なので、遅かれ早かれ払う金額。
それを「いつ」払うかで、権利を手にできるかどうかが決まりまるということを念頭に置いてお部屋探しをされることが重要かなと。
もう迷いなく決めた時などは、内見のその場でデポジットを払うと確実。なんて性急な、と思いますが、確実に確保するには、先ほども言ったようにデポジットありき。なので内見時には、デポジット分のお金を握りしめていくくらいの気持ちで。
⑤住み始める際に必要な総額はどのくらい?
まずはデポジットは、お家賃の1〜2ヶ月分がホーチミンでの相場。
そしてお家賃は毎月前払いとなっていることが多いので(厳密には各契約で違う可能性がありますが、少なくとも自分が引越しをしてきた中でみた契約書は前払いだった)初月の家賃を合わせて払う必要があります。
私が知る限り、これまでは1ヶ月ごとに払うケースがほとんどだったのですが、最近は2〜4ヶ月分をまとめて払う・払って欲しいと、個人テナントさんも言われることがあるようです。
なので、最低限で済むケースは、
デポジット1ヶ月分+初月の家賃前払い分1ヶ月=2ヶ月分
ですが、多いケースになると、
デポジット2ヶ月分+初月の家賃前払い分4ヶ月=6ヶ月分
が必要になるケースもあるようです。ただしホーチミンで3〜4ヶ月分をまとめて払えと言われるケースは少ないと思われるので、
デポジット2ヶ月分+初月の家賃前払い分1ヶ月=3ヶ月分
がスタンダードな額かな?と思っています。
ただしこれは物件により、オーナー様によりまちまちなので、都度ご確認のほどを。
⑥デポジットの性質
補足的になりますが、デポジットは、退去時のお部屋の修復などに使われるもの。日本の「敷金」に当たるものですが、よほどのダメージを加えていない限り全額戻ってくることが多いです。
日本だと、お部屋のクリーニング代だったりなんだかんだと引かれて、戻ってきてもスズメの涙、ということが結構あり、なんなら戻って来ない心算でいることがあるくらいですが…
ホーチミンでは払う側も納得のいく内容についての差し引きがほとんど。というか、契約書に書いてあるはずなので、下手なこともできませんわねえ。
ともあれ、デポジットはあくまで「保証金」的意味合いのものなので、それを使わざるを得ない事態にならない限り戻ってきます。
⑦デポジットを払うタイミング
もうこれは決断後、早ければ早いほどいいです。というか…
内見時に、1ヶ月分に足りるキャッシュを握りしめていくのが確実。もしくは振込ができる用意をしていく。(そこまでの金額ではなく一部だけでも受け入れてくれる大家さんは多いらしいです)
決めなかったら払わなくて良いものだし、決めた時にだけ払えばいいのです。迅速に払うことで、気に入った物件を獲得することができます。
現金を支払った場合は、必ずその場で領収書なり覚え書きを書いてもらいましょう。過去、My Saigon City で取り扱ったケースで、こちらが払ったデポジットを受け取ってないなどと言われた話はないようですが、念のため。
日本から来たばかりの方でこちらにまだ銀行口座もなく、キャッシュも十分でないという方は、非常に不利です。しかし実にこのケースが多い。お金の準備をして散る間にタイミングを逃して、せっかく決めた物件を諦めざるを得なくなった、というケース、何件も聞いてきました。
国際送金という手もありますが、手数料が非常に手数料が高い上に、オーナーさんが持っている口座が必ずしも外貨受け入れに対応しているとは限りません。
日本人利用率が低いと言われる PayPal やWise などの支払い手段を確保しておきましょう。これは大家さん側にも用意がないと取れない手段ではありますが、外国人オーナーさんが増えている昨今、結構支払い手段の選択肢としては増えているそうです。この場面だけでなく、将来の海外生活でほかにも役に立つ場面があるかのしれませんしね!
⑧デポジットを払った後にキャンセルしたらどうなる?
デポジットを払ったのに、もっと気に入った物件が出てきてしまったり、諸事情で引越しが延期・中止になった場合。
デポジットは返って来ないことを前提にしておいた方が良いと思います。
住まないのに保証金を払うのは理不尽!と言われた方が以前おられましたが、「自分が借ります」と意思表示をしてデポジットを払った瞬間から、オーナーさんは他の方へ貸し出すチャンスを失います。
その後、すぐに別の借り手が見つかる確約もありません。それは十分に大きな損失です。
よって、一度払ったデポジットはキャンセルできないと考えるのが一般的。もちろんオーナーさんであったり、状況によったりはするので100%とは言えませんが…
デポジットを払う、ということはそれほどシリアスなことであり、だからこそ権利確保ができるものだと心得ましょう。
⑨身分証の提示
家を借りる際に限らず、ベトナムではホテルなどの宿泊先でも身分証の提示を求められます。新居に入居する際にも当然必要で、契約を結ぶ段階でパスポートのコピーをオーナーさんに提出する必要があります。
基本は契約時までに提出すれば良いのですが、身元を明確にすることで、自分がこの契約に関して本気であるという意思表示にもなるため、話がまとまったあとは、なるべく早く提出した方が吉。
いずれ提出するものだったら、速やかに出した方が心証も良いですしね。
部屋探しから契約までの流れを把握する
要は流れを把握して、必要なものはいつでも出せるように準備をしておき、部屋を決めるだけの状態にしておけば、より、ほしい物件の確保が確実になる、という話。
具体的には、
・自分の家賃予算x3〜4ヶ月分を用意しておく
・どうしても譲れない優先事項を決めておく
・内見のタイミングをできるだけフレキシブルに取れるようにしておく
その上で、あとは…ぶっちゃけ運も左右します😅
10年間空かなかった物件にたまたま遭遇した人もいれば、探しても探してもなかったり、見に行こうとするたびに、誰かに他に取られたりするケースもあって、こればっかりは仲介業者もどうすることができません。
でもそんな状況だからこそ、良いものに出会った時に、すんでのところで取り逃すことがないよう、準備万端にして物件探しに挑みましょう!
ちなみに
物件を見つけた後の契約時に気をつける話。
または、物件自体は良いけれど、こんなところも確認しておいた方が良いかも?という事例を個人的な経験の範囲ではありますが、まとめてみました。
ご参考まで。
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