ホーチミンでフォーはあまりオススメしない。フォーは北のもので、ハノイのそれとは格段にレベルが違う。
とはいえ…旅行者さんはやっぱりフォーを食べたいという方が多いので、なんとか美味しいフォーを探すべく、日々、食べ歩き。やっとご紹介したいフォーに出会えましたよ。
※こちら2024年6月の3店舗目のレポにて以前とは少し乾燥を違えているのでご了承ください。
(飲食的)発展が著しいエリア
観光名(迷?)所のベンタン市場から南側、サイゴン川にほど近いエリアには、最近ガスガス飲食店ができております。
対岸の4区辺りには居住ビルがワサワサ建ってるのに対して、これまで飲食店が少なすぎたというのはありますし、Le Loi 通り以北の土地代が高すぎるというのもありますが…
あれ?こんなお店あったっけ?ということがよくあります。
で、上の写真。こんなのあったっけ?
道の向こう側から見つけたのですが、その距離からもわかる店内の活気。かなり広そうなお店なのに、9割方は客が入っている感じ。
近くに寄ってみると、さらに活気が。本当はこの日別のものを食べに行く予定だったのですが、一人だったので予定変更。これもご縁、と、こちらをいただいてみることに。
お肉の専門店がらみ???
店内に入ると、広くはあるけどローカル店の様相で、ま、いつも通りと思ってたら…?
あら。
ガラス戸で仕切られたエアコンルームが!!たーーーすーーーかーーるーーー!!ヽ(;▽;)ノ←暑いの苦手
特に温かい汁物なんかを食べるときには、涼しい部屋で心地よくいただくことで味わいが増す気が。
ただでさえも暑いこの時期、食事をするだけでも体温上がるのに、汁物とかなると、もうドロドロになりますもんね。。。
で、混んでるせいか、フォーにしちゃ結構待ち時間があったのですが、
待って、理科室の解体図みたいなのがある(やめなさい)
ずいぶんと細かく肉の部位の説明だわね。他の場所にはこんなイラストも。
助かるわー、このお店のオーダーだけじゃなく、メニュー全般を読む際の助けになる。
生肉、または調理された肉を見たら、おおよその予想がつくとはいえ、確証がないし、部位の名称とまでなると辞書で引いても、これまた確証が得られないうね。
ローカル店ではありますが、エアコンルームから撮った写真がこんな感じ。かなり清潔そうで、これなら旅行者の方も安心そう???
メニュー
壁にあったメニューはシンプル。フォーがメインで、トッピングをあれこれ選ぶ感じかな。面倒な時は、Dac Biet=スペシャル?全部乗せみたいなやつ。
ってか。。。
各種トッピングが詳しく書かれてあるの、いいね。わかりやすい。
フォーのサイズの大小+トッピングでメニュー指定するところ、結構あるけど、細かい名前がわからなくて、適当に頼んじゃうこと多いですもんね。。
しかしこんな立派なメニューがあるって知らなかったわ。最初は壁にかけてある、ホワイトボードのメニューだけ見てた。
で、席に着くなり、Dac Biet とお願いしたのでメニューが持ってこられなかったのですが、目の前に相席した人がもらってたので見せてもらったという次第。
しかし、あのスープでHu Tieu や Miもあるのか。え?どのスープかって?
それは、こちらっ。
まろっとビーフベースのんまんまスープ!
うおっ、なんだこのオーラ!!
Dac Biet とはいえ、80kという高価格帯。外したら辛い!!しかし試して見ねば真価はわからん。はっ、外してもデータ代と考えればいいんだもんっ(泣)
という悲壮な思いで挑んだのですが(いうほどでもない)これはっ。
まず見ただけで想像がつくスープの濃度が良い。いえ、片栗粉でつけたようなとろみがあるわけじゃないんです。牛の骨髄が溶け出した際に生まれるような、味覚的なとろみ。
それが滲んだスープは、透明度がありつつもポップリとした柔らかい濁りがあり、ちぇりさんはこれが大好物。
実際飲んでみると、まろっとした舌触り。まろみがあるあまり、旨みの下から7割くらいのところまで味の感知が行き届いてやっと旨みが伝わる感じ。
ただしこのまろみは旨みを底支えするものでもあるので、ひと度、旨みを感じるとブワ!!っとそれが表に出てくる。
特に舌の奥、両側にしみる旨みが強い。そして少し甘め。塩気は最小限。自分的にはこれにホワイトペッパーを細かく引いたやつを山ほど入れても美味しそう、と思う。
薄切り生肉に熱々スープをかけて加熱しただけのものは柔らかく、噛み締めると、細かく割れた表面からギョワギョワと牛の旨みが滲み出て美味である。
薄切り肉は日本人以外なかなか使わない=薄切り肉が販売されているところが少ない、とうイメージだけども、ベトナムは、フォーに載せる生薄切り肉があるよなー。
まぁ切っちゃうと保存性が下がるから、塊を使う都度その場で切って使うため、薄切り肉のパック詰、みたいなのは日本人や韓国人ニーズが増えるまで、あまりなかったのかもしれないけど。
テイル部分は、正直出がらしw さもありなんなスープを飲んでいるので、むしろ味がないことに合点が行ったり。
だって、こんだけこの部位がとろとろになって骨からホロリと外れるって、どんだけの時間煮込まれたのかという話です。
だからこそ、骨髄までもが溶け出して、あのスープのまろ見につながるのです。テイルの味の抜け具合は、それだけ手間をかけてもらった証。
そして、アキレスー!!これはうまかった!!
ベトナムでは「スジ肉」と言っても結構憎々しい奴が多く、アキレスだけを筋とういわけじゃないので、これに当たらない可能性も高い。
しかしおでんの具として馴染み切ってるこちらとしては、これが、んまいのよねーっ。ましてや、心と労力を尽くしたスープで炊かれたかと思うと、たまらんやないかい。
あ、葉っぱやもやしもワッサリ入れてね。これぞ、ベトナム料理の醍醐味ぞね。ってか、南部式のフォーの醍醐味。
北のフォーにはこの葉っぱワッサリがないと聞いてる。
外食してもお野菜たっぷり。そしてハーブ類の風味を存分に味わえる幸せ。
すこーし甘めのベースなので(これも南部の特徴)、途中でササッと唐辛子をしゃぶしゃぶしたり(入れっぱなすと辛くなるので、ササッとくぐらせて様子を見つつ調節)ライムをキュッと絞ったり。
これでグンと味が引き締まるわけですが、最初のボエーっとしてるまろやかさもまた良いので、できれば最初から入れず、食べ進めるにつれて味を変化させるのが楽しいかも。
試してほしい、Tuong Den!!
さて、ホーチミンにしては珍しく「これは!」と思えるフォーだったのですが、ここに来たらぜったに試して見てほしいのがこれ!!
写真の加減があるとはいえ、すっごい黒いTuong Den。甘い赤味噌みたいなやつで、フォーの具材をつけて食べたりするもんです。これも南部フォーの特徴。
少し甘いのですが、醤油などを足したりして、私は家でこれを使い、肉味噌を作ったり、和風のピザソースとして使ったりと、大活躍をしてもらってます。
に、しても、色が濃い。どれどれ?と食べて見たら、ものすっっっっっごく風味が深い!!そして香ばしい?苦味にも近いコクがあり、これは美味しい!
どのくらい気に入ったかというと、お店の人に売ってくれないかと直交渉したくらいに気に入った。が、そんな前例がなかったのか秘伝なのか、売ってもらえませんでした…
いや、一見の分際でリクエストの度が過ぎたか。ここは通わねばなりませぬっ( ・`ω・´)b
ほんっと美味しい Tuong Den でした。今まで食べたものの中ではベスト。風味の系統からいうと、八丁味噌にも例えられるほどのふくよかな芳香。これ、すごい。
行った方は是非ともお試して見てくださいね。超おすすめ。フォーもいいけど、この調味料がすっげいい!!細部にまでこだわってる感じ、良きでした!!
ちなみに
※こちら2024年6月の3店舗目のレポにて以前とは少し乾燥を違えているのでご了承ください。
お店情報
Pho Phu Vuong
120 Nguyen Thai Binh Q1
Time : 06:00 – 22:00
Spent : 84,000 / person
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コメント
初めてコメントいたします。以前からここの本店(tan binh区 le van sy 335)には何度か行ったことがあります。ローカルの間では有名店ですが、あの美味しさを言葉で表現されているちぇりさんには感服いたしました。
こちらの支店の存在は4ヶ月ほど前、毎日96番バスで1区とbinh chanh県を往復していた頃に車窓から見かけて知りましたが未体験でした。
本店もは営業時間がとても長く(朝5時半から深夜1時半まで、ランチタイム後に3時間ほど閉める計17時間営業!)空港からもそこそこ近いので、小規模な外国人ツアー客が来ることもあるお店ですが、最近建物の老朽化のため3軒隣に引っ越した関係で室内にエアコンがなくなってしまったのが残念です。
これからちぇりさんのブログをしっかり拝見して勉強させていただきます。
>かばやんさん
コメントありがとうございます!本店が、Tan Binh 区にあるのですね?!知らなかった。美味しいですよね、フォー不作のホーチミンにあっては、本当に貴重なお店だと思いました。支店ができるくらいだし、やっぱりローカルの方にも人気なんですね!バタバタしていて再訪がかなっていなかったのですが、とても食べたくなりました(^皿^)