ホーチミンにも知らない食材は数多ありますが、玄海サーモン????12年も離れていると、日本の食材すらも覚束なくなってきたか😅
東南アジア的命名?
旦那さんがポイっとLINEを送ってきまして。
とあるお店のストーリー。
玄界灘の玄海サーモン???
なんだそりゃ???
またどっかのローカルのお店が勝手に変な名前つけた????と思ったら、FUMEさんだったので濡れ衣撤回。ごめんなさい。
ってことで、調べてみた。
玄海サーモン。
玄海サーモン
玄海サーモン。
玄海の魚、よかろーもん!と言い続けてきた福岡県民の自分が知らぬサーモンがあるとは、なんたることか。
ってか、そもそも玄海にサーモンだと???
聞いて来なかったなー、自分が住んでいた頃は。
調べてみると、こちらに詳しい。
玄海サーモンに関しては、Wiki情報にもまだなってないようで、ざっとみたところこちらの記事がわかりやすかった。
なんでも日本各地にサーモンの養殖場を持つ、マルハニチロ㈱さんと、玄海サーモンに関しては佐賀の ㈱ヤマフさんが共同で養殖しているお魚とのこと。
正確にいうとこれはニジマスの改良種で、2月末~4月上旬までの約1.5か月間のみの水揚げ、という、ものすごく限られた期間の貴重なお魚なんだとか。
そりゃあ。。。日本にいたところで、かなり限定されるわけだな。冷凍物なら多少は余地があるのかもだけど。
サーモンの養殖って大変なんですって。網で擦れただけでも弱ってしまうらしいですよ。遡上の様子を見るととても逞しく見えるサーモンですが、あれは命の最後を、種をつなぐために全てを賭した姿…
イメージだけで物を見てはいけませんね。
ところで今年はもう終わりじゃね?
そして4月上旬。。。
もう今年は最後のラインじゃないか!
というわけで、こちらのお魚を仕入れられたFUMEさんも、「今年はこれが最後です」とのこと。ふおおおおおお。
食べてみたい食べてみたい食べてみたい。。。。と思っていたら、旦那さんが、
「迷う余地があるですか?(食べ物の)オタクとして志が低いですよっ(๑•̀‧̫•́๑)」
出典:https://x.com/watagashi4/status/996339163514392577
とか、そそのかすので、お言葉に甘えて知ったその日に行ってきた。
お店はすでにたくさんの予約が入っていようから、連絡をして17:30の開店直後からほんの小一時間ほど、サクッと。
だってこれを食べ逃したら、もう来年まで食べられないのです。
食事をしに行きたいというよりは、どうしてもその味を確かめたいという欲が勝って…
お店にもその旨は伝え、コースも頼まぬ、酒も飲まぬが食べさせてほしい、という、ファインダイニング相手にはなんとも失礼にも思えるお願いをしたら。
「うち、サクッとご飯だけ食べてってもらうのも大歓迎なんで!」
とのこと。
おい、本気にするからな?
ってことで、カウンターの1席をちょっとお借りして、食べに行ってきた。
玄海サーモン恐るべし
ぬたあえ
最初に小さくダイスに切った限界サーモンをぬた味噌で和えた一品を。っつっても、FUMEさんのすることだから、逐一仕事が細かいので、このサーモンだけの力というわけでもないのだけど、
うまいなーっ。
とても貴重な酢を使われてて、旨みがすごい。しかしそれを受けて尚、生き生きとした食感と旨みを醸す玄海サーモン。
え、すご。
小さく小さく切られてる一片がの存在感がすごい。え、美味しい。
そして青ネギの根本の部分を炙って甘〜くしたものをアクセントに。
細かい。お仕事が細かい。そしてすごい。
みみっちい話だが、この一片一片をじっくり味わいながら食べた。美味しい。
先付けのような小さなお皿の一品なのに、めちゃくちゃ拝み倒しながらいただきました。
抹茶
ところで上の写真にあるように、メニューの中に抹茶を見かけたので頼んでみた。
魚食べるならお酒でしょうよ、とも思うのですが、なにぶんにも急に決まったことで、まだこの日はその後やることがてんこ盛り。
飲んでもそれを片付ける甲斐性はない。
そして私は、生のお魚とお茶を合わせるのも大変好きだ。
ふわふわと立てられたお濃茶。
とても旨みがあって美味しいが、お刺身だけにはちょっと濃かったので、このお茶を少し含んだのちに、別注文のお水で軽く流して、お刺身に、のルーティン。
寿司の時には普通の薄茶的なものをいただく。あたたかいもの。
特にお魚の種類がいろいろ変わる際に緑茶のカテキンは口の中をつど、リセットしてくれるし、温かさは脂を流してくれるのにも役立つ。
プラス水の場合は、酢で締まった口を緩ませてくれるような気もする。この辺、科学的数値があるわけではなく、あくまで自分の感覚なので違ったように感じる方もおられるかもだけど…
とにかく寿司や刺身に緑茶を合わせるのが、私は好きだ。
や、酒も美味しいのだけど(笑)
玄海サーモンお刺身
手前はハラミのところr、上の2切れも腹近くですが、多少脂抑えめのところ。まずはそちらから。
なんてことだ。
鮮度のあるサーモンなので、角も立っており、表面も鏡のように艶やかで、ともすれば舌を滑ったとしても、さもありなんという様相なのに、ひと度口に入れると…
真っ先に、旨みが滲む。
サーモンにありがちな「冷感」が面を感じさせ、口内温度に馴染むまで旨みを感じにくい上に、脂が溶けるとともに広がるサーモン特有の匂いがなく、まず旨み。なんだこれ。
さらにはそれが、どんどん深まり舌に染み込んでいく。
うんまあああああああい。
ハラミの部分はすまぬ、写真に収める間もなく食べてしまった。あれだけの脂があれば、旨味の受容が阻まれても仕方のないところ、安易に突破。更に、旨みが舌に染み込む。
小さな刺身の一辺に、20秒くらいは動きを止められました。美味しい。。
山本さんの筍
これまた珍しい食材。
やまもとたけのこ。
検索したらすぐ出てきますよ。山口県のやまもとさんが、仙台から引き継いだ生の土を年間通して大事に手入れをして育てたタケノコ。
多くの有名料亭などにも卸されてることから、その品質の確かさは疑うべくもなかったのですが、初めて食べた。。。
多分日本だったら買えないわけでもないと思うのですが、買えたとしてもなまは手入れも関わってくることなので、これは良き料理人さんに手をかけてもらうに限る。
香りが豊かで、歯応えがありつつも柔らかく、たけのこの魅力ってこういうことだよ、という部分と、こんなに美味しかったっけ?という驚き。
またもや日本で食べたことがなかった名品を、ホーチミンでいただいてしまった。
玄海サーモンの寿司
で、再び玄海サーモンに戻ります。
寿司。
FUMEさん、確かに照明は料理に綺麗に当てられてるんですが、これ加工なしです。めちゃくちゃツルテン・サーフェイス。
しかしほの温かき、よき温度に保ったシャリをふわりと握り、それにとろりとかぶせた鮭とのコンビネーションは、まず指で摘んだ時に肌で「美味しい!」と感じられるほど。
最近は、肌にも味覚があるという研究がありましたね。
もちろん口中で感じる味覚ほどではありませんが、酸い甘い辛いなどを感じ取ることが可能だとか。
もちろん自分にそんな感覚が備わってるとは思わないが、料理を多少なりともする人間からすると、触ることで瞬時に想像できる味があるわけです。
温度、ネタの感触、シャリの握り方、米粒の肌の滑り、重さなどなど、触れた瞬間、味を想像する要素はたくさんある。
たまらん。
1貫で終わるところだったが、たまらず2貫目をいただいた。
もしここでもう1貫食べなかったら、後ろ髪を引かれすぎて、きっと店を出てもまた引き返したに違いない。
一般的なサーモンの寿司、とは大きく違う。
これは別の魚ネタと思った方がいいかもしれない。色味こそサーモンのそれだけど、口溶けも、旨みの浸透度合いも素晴らしい。
別に知ったかぶりして言ってるわけじゃないです。多分誰が食べても違いがわかる。そのくらい明確に違いました。
お店に感謝を
日本でもなかなか食べられなかったり、知れる機会がなかった食材に巡り会える機会をくれるホーチミン。
そういう食材って、まずお店の方がそれを知ってて、引いてこれる人脈なり手腕、運、人徳をお持ちで、かつそれを活かす技術があってこその美味しい料理となるわけで…
お金を積めば食べられるというものでもない。
たまに、お金を払う側なのに払われる側に礼を言うのはおかしい、と言う意見を耳にすることがありますが、自分としてはとんでもないなと。
お金をいくら支払うと言っても、売ってくれるという人がいなければなんともならない。
そして多くの場合は、売る側のプロフェッショナリズムの方が先に立ち、寛容な心を持って、どんな客にも機会を与えてくれているから、客はそれに遭遇できることができるのだと思ってる。
まさに今回などはその典型。
私、この食材知らなかったですもん。
FUMEさんがその素材を知って、知ってたからと言ってすぐに買えると言うものでもなく、日頃から積み上げた信頼の元に卸屋さんから引けたもの。
お金を出すだけで、こんなに美味しいものを食べられ、新しい体験をさせてもらえるとか、どんだけありがたいことか。ちなみにそんなに言うほどのお金も落としていないのだけど😅
今年最後のチャンスだそうです
先にも言いましたが、このサーモンに関しては、今年はFUMEさんではこれが最後のチャンスだそうです。
そして今回の私のように、ちょろっと何かを食べにいくだけってのも大歓迎とのこと。
FUMEさん、良きお店ですから、「特別な日のために!」と思いたくなるし、同時にちょっと身構えもしますが、
自分大事にしてあげたいな
と思った時に、普段よりちょっとだけいいものを食べようと思い立ったら最適チョイス。
お酒を一杯、軽い食事だと1,000kかからないことも多々です。毎日使う金額じゃないけど(少なくとも自分にはw)今回みたいに、気になる食材が入った時や、ちゃんと美味しいものをいただきたい時はフラッと一人でも使って欲しい。
ホーチミンの至宝です。
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詳しい使い方はこちらへ⬇︎
ttps://cheritheglutton.com/cherimap-manual/
お店情報
Fume – Japanese Fusion Cuisine
74/7 Hai Ba Trung Q1
Time: 17:30 – 22:00
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