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ホーチミンで飛ぶ鳥を落とす勢いのラテンアメリカ料理レストラン Sol Kitchen シェフにインタビュー

イベント等

Kamereo さんの企画に乗せてもらって、ホーチミンでも人気のお店のシェフに直接、インタビューさせてもらいました(^・^)

Kamereo さんの新企画

Kamereo さんは、ホーチミン市内の飲食店に食材を卸している、B to B の会社。そして一般の人には、Kame Mart として日々の食材を届けてくれている会社。

さらには、このブログの記事のいくつかを英越訳してくれていることは以前お知らせした通り。

そんなKamereoさんが、顧客であるレストランにインタビューする際のインタビュアーとしてご指名くださったので、喜び勇んで行ってきました。

だって、いつもはレストランに食べに行って、勝手に解釈しているだけ。なかなかお店の方にゆっくりお話を聞く機会なんてないんですもの(^・^)

Sol Kitchen

ベンタン市場からほど近いエリア、Ly Tu Tron通りにあるこちらの店は、外観こそ、知らなければ見逃してしまうほどシンプルなのに、中に入ると驚くほどの広さと、南米にはこういうのがあるのかな。突然の白亜の景色が広がります。

と言っても、お店は夕方からしかやってないので、なかなか見目にそのままの真っ白な風景が写真に撮れないままでしたが…

やっと、白い景色が撮れた(๑•̀‧̫•́๑)
これだけでも私には価値があったというもの(志が低い)。でもこの白さって、この店のアイコンでもあるわけで。

自分も飲食店に勤めたことが少しあるから思うんだけど、開店前の店の空気って、なんか好き。スタッフさんや関係者だけの「あうん」な感じの空気感。

お客さんが入ってる間は、厨房もホールも全てのスタッフさんが意識を「お客様に」とされてる感に満ちてて、細かい言葉で「確認」することが増えるけど…

開店前の時間帯は、わかったもの同士が言葉以外でやりとりするような空気感があって、とても素敵。客は普段接することができない時間の流れがある空間。

インタビュー動画を作るのって大変

食べるのと書くことに忙しくて、私は動画に手を出していないのですが、世の中は動画ブームだし、恣意的な編集をしなければ、人への取材なんかは動画の方が齟齬がなくて良いいですよね。

でもまあ、情報量が多くてわかりやすい、ということは、それだけの情報をコントロールしないといけないってことで…
カメラのセッティングなんてお店の環境によって変わるし、音だってきっちり取らなければならない。私みたいに、話を聞いて文字を起こすパータンとは大違い!

こいうのはチームを組んでできる体制のところじゃないと経験ができないので勉強になるなー。

あ、ちなみに上の写真で座ってる黒い服の方がこちらのお店のシェフ。日頃から調理場の総指揮をしていて、折をみてはゲスト席まで出てきて様子やリクエストを聞いてくれる、非常にエンターてイニングなシェフ。

店に行ったらいつも気軽に声をかけてくれるのだけども、流石に忙しいさなか、雑談に時間を取らせるのは恐縮なので挨拶くらいしかできてなかったけど、興味津々だったんですよね。お若いのにかなりのやり手。

さて、では早速そんな彼にインタビュー。

インタビュー with Chef Adrian Chong Yen

ご出身は?
マレーシアです。ベトナムに来てから3年半が経ちました。

なぜホーチミンに?
マレーシアで育ってシンガポールで10年ほどキャリアを積みました。その後ベトナムに来る機会があったんです。2016年ごろのベトナムはとても可能性に満ちていた上に、活発な成長ぶりを見て、ここでチャレンジをしてみたいと思いました。

なぜラテンアメリカン・レストラン?
8年ほどフランス料理に携わった後、スペイン料理に転向しましたんですが、そんな中、タコスはとても身近な料理の一つだったんです。

辛いソースを使ったり、生地で食材を合わせたり、大勢でシェアしながら食べるラテンアメリカ料理は、東南アジアの食文化にもどこか似てるな、と思うようになりました。

その二つを掛け合わせたような料理はまだその頃、ホーチミンでは見かけなかったので是非やってみよう、ということになったんです。

私が知る限り、結構頻繁にメニューを変えてるように思うんですが?
お客さんに「また来たい!」と思ってもらえるように、人気のあるメニューは残しつつ、3ヶ月ごとにメニューをリフレッシュしています。

常に前を向いて新しいアイデアを取り入れることは大事ですからね。そう努めることで、お客さんに興味を持ち続けてもらえると思います。

お店で一番人気のメニューって何ですか?
豚肉料理ですね。豚肉はホーチミンでもとてもポピュラーな食材なので、みんな試してみやすい、というのはあると思いますが、街にある料理と同じじゃ面白くない。

そこでSol Kitchen風のアレンジを加えて、安心と新しい味を兼ね備えたものにしてるんです。おかげさかまで好評ですよ。

お店の様子も思い切りましたよね。まるで地中海の景色を間近にみているようですね。
実はこの店内のデザインやインテリアは、実は妻が手がけたんです。実は南米には行ったことがないんですが、二人でいろんな資料を見ながら、お客さんがホッとしてくれるような、そして楽しんでくれるような空間を作ろうと心がけました。

暗めの入り口と階段を上がって来てからの明るくて広い空間の落差で、サプライズを楽しんでもらうデザインもそういう気持ちから出たアイデアです。

オープンして間も無く、 The 50 Hottest Restaurants In Asia 2020に選ばれてましたよね?あれは事前に何か連絡があったんですか?
いや、あのことは全然知らされてなくて、受賞した、という知らせを受けて初めて知りました(笑)

自分たちのことが、その賞の対象となる記事として書かれてることも知らなかったんです。驚きましたがとても光栄でしたね。

こちらに来るたび、全てのスタッフさんがとても親切なんですが、何か特別な教育みたいなことをされてるんですか?
テクニカルことというのは、教われば誰でもできることだと思うんです。

大事なのは、目の前のお客さんが何を求めていて、こちらが何をしたらもっと心地よくいられるか、楽しんでもらえるかを常に考えて行動するようにとは伝えています。

そのために、お客さんの様子を注意深く見ることが大事ですね。

そういえばオープンキッチンが印象的な店内ですが、スタッフの動きやキッチンの衛生状況が丸見えになるので難しくないですか?
もちろん、常にオーガナイズされた清潔な状態に保つのは簡単ではありません。

でも、どういう環境でどんな人に料理が作られているかをゲストが見ることができる、というのは、安心に繋がることだと思います。

それに料理をしている場面にはショー的な要素もあると思っていて、そこもSol Kitchenの一部として楽しんでもらえたらいいなと思ってます。

Covid対応の時、飲食店は大変な局面に晒されたかと思うのですが、どのように乗り切られましたか?
ベトナムは世界でも、このパンデミックに関してかなりうまく乗り切っている方だと思います。だから文句なんて言ってられませんよ(笑)
(外国からのお客さんが増えていた傾向にあってそれも歓迎だったが)ローカルのお客さんにも楽しんでもらえるよう基本に立ち返り、良い料理、良いサービス、何よりお客さんたちへの感謝の気持ちを改めて認識することが大事だと考える良い機会になったし、とてもチャレンジングな気持ちで今も取り組んでます。

Sol Kitchenは既にかなり人気になりましたが、今後の目標は?
今現在も新しいプロジェクトを展開していますしので、何よりも、次のステップが何になるかということを常に見続けること、探し続けることが大事だと思っています。

料理にしてもサービスにしても、ここまでやったら終わり、ということはないと思うし、これをやったら他は必要ない、ということはないと思うので。

ゲストたちに何か一言
いつも温かいサポートを頂きありがとうざいます。

Sol Kichen は、今後もよりより料理、より良いサービスを目指して、お客さんにもっと楽しんでもらえるように頑張っていくつもりです。ぜひ、楽しみに来てください!

インタビューを終えて

Chef Adrian、質問に答えてくれる様子がとてもこなれていたので、こういう場面に慣れてるんだろうなーと思いきや、カメラを構えるとちょっとお澄ましさんに。

でも話を始めると、とても気さくにその表情をほころばせて、でも真摯に細かくいろんなことに答えてくれたのが印象的。

インタビュアーですらもてなしてくれようとするかのような姿勢と、何事も軽々とやってのけているように見える彼。

でももちろんそんなことは絶対になくて、この規模のレストランになると従業員のケアだけでも相当に大変なはず。なのにとても印象的だったのが…

「Covidの事態のようなことに見舞われて初めてわかったこともある。自分たちにできることがまだまだあると知れた気がしました」

と、迷いなく、それを困難なことというより、ワクワクしながら新しいチャレンジに立ち向かうかのような空気感でまっすぐに話してくれた時。

チャーミングで気遣いもできる、けど、強い。いや強いから、そんなふうに魅力的でいられるのかな。ひとかどのことを成す方は、かくも魅力的であるものか、と改めて。

やっぱり、魅力的なお店ですね。
オープンから間も無く、瞬く間にサイゴンっ子の間に広まり、海外エキスパッツからの支持も集め、旅行者さんがいた頃には、ベトナムを楽しみに来たはずの彼らをも取り込んでましたからね。今後の展開も楽しみですね!

シェフからのレシピ&新メニュー

実はインタビュー後に、なんか簡単に作れるレシピないですかーって聞いたら快く教えてくれました。細かい分量などはないのですが…

ニンニク、エシャロット、マッシュルームを刻んで炒めてフィリングを作り、タコスの生地にチーズと一緒に織り込んで、生地ごと両面を焼くというもの。

マッシュルームのケサディーヤ的なものをですね、作ってもらったんですよ。メニューにあるのそのまま、ではないのですが…

ほぉら美味しそー(*´ω`)
実際美味しかったんですけどね(・∀・)⬅︎しっかり食べた

お家でこんなの作れたらいいよねー。トルティーヤの生地さえあれば、中身はなんでもいいわけだから、これ、汎用性高いかも。今度自分でも作ってみよ!

あとね、この生地見て「おー久しぶりにこの店行くかー」となった方。このインタビューの日、まだ試作段階だったので、その後メニュー入りしたかどうかわかりませんが…

ゴージャスなデザート2品が検討されてる最中でした。
こちらはアイスクリームにクランブルたっぷりのブラウニー。

そしてこちらは、クッキーシュー!!でか!!

 

自分的にはこのクッキーシュー、至福(*´ω`)
ただ相当にでかいんですよ。そもそもここのお店のデザートのポーションは大きめ。だから、お腹に余裕があったら食べよう、ではなく、

「今日は絶対デザートを食べるんだっ(๑•̀‧̫•́๑)」

という強い意志を持って食事の量をコントロールしてください。それをしないままに食べたらお腹がハチ切れて後悔するし、食べなかったら食べなかったで後悔しますっ(何度したか)。

とにかく…雰囲気もお味もとてもHappyになれるお店だし、まだ行ったことがない人は是非とも行って見てくださいね。行ったことがある方も、新しいメニューが加わってるかもしれないのでお楽しみに!

 

 


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