一時帰国に!ちょっとええもん土産!はこの赤帯をタッチ!

話題のスイーツ作家さんをしかるべき人に勧められたので食べて見たら素敵すぎてご本人に会いに行ってきた! ~ Robin Mouquet

スイーツ

Instagram ではすっかり話題のこちらの方。写真を見ただけで、彼のスイーツが美味しいのはわかっていたからこそ、つい、伸ばし伸ばしになってしまっていたのですが。そこにグイッと後押しが。

信頼できる方からの推薦は速攻で受ける

フランスの方の知り合いが何人かいるのですが、お互い、違う文化の中で育ってきてるので、普段も食べ物に関する意見交換をするときも、感想が違ってて当たり前で、捉え方の違いを認識し合う、みたいな会話が多いのですが…

それだけに自分から情報を求めない限りは、人に「ここに行ったほうがいいよ」「あれは食べたほうがいいよ」とは滅多に言わない。そんな間柄の中でも最も味覚的・人間的にも信頼を寄せている方が、

「ちぇり、この人のケーキ食べた?まだだったらよかったら食べて見てあげてくれない?」

と、珍しいリクエストをしてきた。
おお、あなたが言うならもちろん食べて見ますよ!ってことで、速攻頼んでみたんです。

https://www.instagram.com/robin.mouquet/

基本的に、インスタでオーダーも受けてくれているようです。
早速連絡を取ったら、とっても感じよく受けてくれたのですが、その前に、彼の過去ポスト、是非見て見て。

めーっちゃ楽しそうなのwww
そしてすんごいハッピーオーラ。フランスの方、割にシャイな感じの方が私の周りには多いので、ちょっと意外な印象(笑)

ふふふ。どんなお菓子が来るのかとても楽しみ。
ちなみに彼のお菓子を頼むとき、ミルフィーユが取りざたされることが多く、写真も確実に美味しそうだったのですが…

 
 
 
 
 
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食べて見てくれない?と言ってきた方が「カカオニブのチョコレートケーキが絶品だから」と言ってたので、まずはそれを。

プラス、最近できたらしい新作の Saint Honore というのを頼んでみました。安くはない価格帯。なのでまずは2つほど。

前日注文の受付となります

で、頼んだのですが、実は、1day in advance なコンディションが基本らしいです。

こちら、まだカフェとか店頭販売とかされていなくて、キッチンのみがある状態。デリバリー専門ではありますが、そうなるとロスも出さないようにしないとだし、堅実なやり方ではありますよね。

と言うわけで、注文をした翌日に、受け取り。
基本的には午後の配送になります。これは後でご説明しますが、それもその時のオーダーの数などによりけりなので、気長に待つか、事前にお願いをしておくか。

ケーキにあわせた箱を用意されてて、極力型崩れがないように、かなりお気を遣われてましたが、

「急いで運んでもこの気候だから、できれば少し冷蔵庫で寝かせてから食べてほしい」

とのご希望をもらったので、仰せの通りに。

そして、登場。
気をつけたつもりだったけど、Saint Honore はちょと小首を傾げてる感じになってしまった(笑)

や、これはこれで可愛いけど(笑)
そしてご覧の通り、ボトムの部分に、ミルフィーユに通じる生地部分がありまして、あの食感を体感してみたいと言う方にも良いかも(もちろん私はそこ狙った)。

繊細な、薄氷を重ねたようなそのパイ生地の上には、クレームシブースト。これは一見クリームのように見えますが、ゼラチンが使われていて(この気候の場合はおそらくアガーかと思われるのですが)気温の高いところでも形が崩れにくく仕立てられています。

なので食べたときも、あまりクリームクリームはしていません。ただ上質な素材の風味はそこに閉じ込められていて、甘みは素材の風味をそっと支えられる程度に抑えられ、実に実に品が良い。

このお菓子、フランスではちょっと特別な時とか、良き場面で提供されるものなんですってね。私はフランスに行ったことがないのでこのレシピがどの位置付けにあるかはわからないのですが、素敵すぎて呆れたのは確か。

そして知人オススメのチョコレートケーキ。
これが、もうっ!!!(絶句)

Saint Honoreが実に控えめな甘さで凛とした品を放ってるケーキだとしたら、こちらは艶のある色気を爽やかに振りまいてる感じ。

もうこのグラサージュを見て欲しい。今にもこぼれ落ちんばかりの様相を保ちながらしっかり留まり、艶めいた視線を絶え間無くこちらに投げかけて来るパワーもある。

サイドには、カカオニブを散らした香り高いクラスト。本体との食感コントラストがまた楽しい。

食べてる途中の写真がなくてごめんなさい。もうこれ、本当に圧倒的。

素材それぞれの特徴が実にVIVIDに放たれてるのに、決してクドくも、押し付けるかんじもなく、口に入れた時にパーっと勢いよく各々の素材の風味を放ち絡まり、渾然と相まったショコラの世界がパッと広がったかと思うと、何事もなかったかのようにスッと引く。

例えば、Saint Honoreだけ食べた人と、こちらのチョコレートケーキだけを食べた人では、彼への印象は大きく違ってしまうと思う。高い技術という点では共通してるけど、ケーキの表情が全然違う。すごいなこれ。

これらのケーキは、130k〜140k。安くはないが、中身のないケーキを200前後で出しているお店があることを考えると、格安だと言えると思う。

すぐに会いに行ってきた

あっという間に会うことに

ケーキを食べた時の感想があんまりにも痛快だったので、即感想をメッセージで送ってみた。私の英語力を可能な限り駆使して綿々と(なげーよ)。その中に行くつか質問も織り交ぜていたのですが、

「もう会っちゃう?」

と言う話になって、工房に行ってきたんです。10区のそこは本当にローカルなエリアで看板も出ておらず、なんとかかんとかたどり着いた感じ。

インスタにある笑顔そのままに迎えてくれた彼は本当に感じが良くて、こっちも話しやすいもんだから、ケーキの感想を怒涛のように。。。(苦笑)

するととても喜んでくれて、いろいろ話してくれたんです。

驚愕の経歴

まずこれはいろんなところでも言われてるのでご存知の方もおられるかと思いますが、彼なんと、Pierre Herme でずっとお仕事してたんですって。は?😳

しかもパリ・モナコ・マカオ・上海など、世界中のスーパーリッチ環境で。は?😳

13の頃からアルバイトなどでキッチンワークに触れて、18でパティスリーの世界へ。もともと運送業をされてたお爺様の教えで、小さな頃から「勤労の美徳」を教わってきたので、厳しい環境の中でも毎日がとても楽しかったのだとか。

ただこんな言い方するとなんなんだけど…そしてこれを読んでるみなさんも思ったかもしれないのですが…

そんな世界トップクラスのお店で働いていた方が、何故いきなりベトナムで独立を?

この質問に対する彼の言葉が素敵だったの。

ベトナムで独立した理由

2年前。ちょうどパンデミック直前の頃にホーチミンに来たらしいのだけど、その少し前に、初めてベトナムに旅行に来た時、ホイアンに行ったんですって。

そして彼はその数日で確信したらしい。
「ああ、自分がいる場所はここだ」って。

それまでの充実してたし、何より世界舞台で活躍していたわけだから、お仕事のやりがいだってこれ以上ないくらいだったはずなのだど、どこかに欠落感を感じてたのが、ホイアンで過ごした数日間でわかったと。

自分に足りなかったものはこう言う環境で、ここは僕の場所だ、って。

わかる、気がする。
こう言うことを経験したことない人だと、そんなの勘違いか思い込みじゃね?と思われるかもしれませんが、根拠なく確信が持てる時って、私にも人生に何度かありました。

きっと彼にはそれは間違いのないことで、パンデミックというとてもタフな時間を異国で過ごさざるを得なかったとしても、今のこの笑顔。

別に、ベトナムが好きだという理由だけが素敵なことだとは思いません。例えば社命で来られただけのかたが職務を全うされているのも、それはそれですごいこと。ただ…

私の知人に何人かいる、「この土地が好きだし、自分の居場所だと思う」。そういう直感に従っていたりとか、自分が欲するものをしっかりと把握して、それを手に入れる行動に出られる人は、素敵だな、と思うのです。

僕のケーキはベトナムの人に向けて作りたい

しかしながら、ホーチミンのケーキ事情はまだ過渡期。かなり発達して来ているとは思うし、素晴らしいパティスリーもいくつも出て来てはいるけれど、彼がどうやって打ち出していくかというのは、かなり悩まれたのではないかと。

「もちろん、市場ニーズはいろいろ研究しているつもりだよ。だからもうすぐカジュアルラインのレシピも作るつもりだし、実際のところ顧客のほとんどはベトナムの人たちで、僕も彼らに向けて作っていきたいんだ」

とのこと。モノが本物だと、打ち出す方法がどうのというより、それをわかる人が先に求めてくるみたいですね。

あとちょっと面白かったのが…

「なるべくベトナム語でやり取りできるようにベトナム語の勉強もしてるんだけど、最近は台湾や韓国の方もチラホラいてくれるから、英語でも当然返してる。ただ、フランス語は使ってない。フランス人が僕にフランス語でメッセージを送って来ても英語で返すんだ。僕のケーキはフランス人ニーズを意識してないしね(笑)」

とのこと(笑)
半分茶化した感じて言ってたので、それくらい、ローカルに根付いた店づくりをしていきたいという決意の現れなんだろうなと受け取ったのですが…

少し照れながら、でもケーキやお店の話になると、堰を切ったように情熱を持って話す彼の様子を見てると、本当にベトナムやケーキ作りのことが大好きなんだなあと微笑ましくって仕方なかった😊

二人のローカルスタッフさんはパティスリー初心者?!

ところで男性と女性、一人ずつ、ベトナムの方がスタッフとしていらっしゃったのですが、なんとその二人、お菓子作りは全くの素人だというじゃないですか?!

えっ、それめちゃくちゃ大変じゃない?!

「でも彼らには頑張りたいって情熱があるし、最初から一つ一つ、僕の哲学も重ねて伝えられるのは悪いことじゃないと思ってるよ。毎日いろんなことが起こるけど、うまくやってると思う」

「それに僕はベトナムで生きていきたいって思ってここに住むことを決めた。だったら彼らを尊重すべきだし、一緒にやっていけたら、お互いにとても良い刺激になると思うんだ」

少しネガティブだった質問に対しても、全く躊躇がなく、ポジティブで明快な答えが返ってくる。これは彼が心底そう思っているからだろうし、1時間半ほど話していた間、一片の邪気も感じられなかった。

あんまりにも純真でまっすぐで、ただ話をしているだけなのに、ちょっと涙ぐみそうになった瞬間があったのだけども、うまく隠せたかな💦

彼の最上の時

ちなみに、彼がベトナムを好きな理由の一つに「笑顔が多いから」というのがあって、わたしもそこは全くの同意見なので意気投合。

と言っても彼も始終笑顔でとても穏やなハッピーさをずっと振りまいているような人だったので、「それはあなたもそうだよねー」と言ったら食い気味に、

「だって毎朝、起きたらすぐにキッチンに立てるんだよ?!それが仕事になってるし、僕のケーキを喜んでくれる人もいる。こんな幸せなこと、ある?!」

「午前中にその日のケーキを作る時間は、僕にとって最高に幸せな時間なんだ。だからとてもわがままなことに、誰にも邪魔されたくないという気持ちもあって、メッセージの返信なんかは、ちょっと遅れる。これはもうお客さんに最初に伝えておくんだ。午後にしか連絡できないけどごめんねって」

ああ、確かに私があれこれテキストで感想や質問を投げかけた時も「ごめん、ちょっと後でいいかな?」って返事がまず来た。無視はしないけど、やり取りは、彼の貴重なハッピータイム=お仕事タイムの後に。

「これはどうしても譲れない、自分には大事なこと。だからわがままだけど、悪いことだとは思っていない。自分が幸せでいることは、何をするにもまず、とても大事なことだと思ってる。仕事をするにも人と付き合うにも、何をするにも自分がまずハッピーでいる。だって自分の人生だもん。もちろん人に迷惑をかけない形で、だよ?」

やや、本当におっしゃる通り。
彼が眉間にしわを作りながら作ったケーキは、きっと他の味になってしまうと思われる。

「自分に何が大事かをちゃんと伝えたらお客さんだって理解してくれてる。そこで僕が大事にしていることなんかどうでもいい、尊重しないという人がいたとしたら、それはお互いにとって良い関係じゃないと思うんだ」

人によっては、彼の言い分を聞いて尊大だと思う人がいるかもしれない。でも彼は、とても穏やかでにこやかだ。傲慢さは彼の最も遠いところにあるように見える。

ただ、それが彼の哲学であるだけで。

だからこれから注文をされる方は、1日前のオーダーであることや、午前中には詳しい返事が来づらいこと、午後になってからの配送になってしまうことなどを、理解してもらえると、とても嬉しい。

彼がハッピーに午前中のケーキ作りに没頭できれば、私たちはもっと美味しいケーキを楽しめると思うので。

彼のフィロソフィーが伝わる味

話し終えて、ひとごこち。彼のケーキを食べて「これを作った人に会ってみたい」と思った理由は、彼自身が発するものがケーキに映されていたからだったのだな、と、すんなり理解。

時に、アーティストの人格と作品は別物だ、と言われるように、料理の出来栄えへの心酔が作り手には向かないケースもあります。それはそれ。ですが…

自分的には、食べたものへの感動や、そこから推察される作り手像が近いとわかると、やっぱり嬉しい。できれば自分を感動させたものを作った人が、賛同できる人であってくれると尚嬉しい。

Robin Mouquet氏のケーキは、その点でとても喜ばしいものだったというお話。

ホーチミンに住んでいて、大変なことがありつつも、ここにいられてラッキーだなと思えることも多々あるわけですが、彼は間違いなく、この街にあってくれてラッキーな出来事の一つだと思いますよ♪

カジュアルライン登場!

とかなんとか言ってる合間に、カジュアルラインが登場しました(笑)

すみません、彼とお話をしてから感激が過ぎて書く言葉が落ち着かず、小一週間ほど経ってしまい、その間に文中にあったカジュアルラインの商品が。

Citrus & Green tea. 柑橘の酸味がレアチーズの特徴を明確にしつつ、お茶の爽やかさが、それと気づかれない仕事ぶりで底支えをする一品。

お茶の味を探そうとすると難しいですが、全体として焦点がビシッと当たってる印象。紅茶がよく合います。85k。

Caramel & Chocolate。
カカオニブのチョコレートケーキとは全くニュアスが違う一品で、カカオのアタックがしっかりと。それでいて後引きのない甘さの引き際が潔い。

結果、延々食べて要られそうな錯覚に陥るのが怖いです(笑)
85k。

こちらはCacao & Coffee.
かなり高さがありボリューミーに見えますが、味覚的にはサントノレの品の良さにつながる印象。

カカオとコーヒーなんて聞いたら、さぞやアタックの強い味かと思いきや、どちらかというとカカオはかすかで、コーヒーはそこにコントラストをつけすぎない程度の存在感。

一口だけ食べるには物足りないかも知れません。が、この大きさ。たっぷりのマグに注いだコーヒーをすすりながらゆっくり楽しみたいケーキ。

ガツンと甘いケーキが好きな人には向かないと思いますが、穏やかで繊細なバランスを楽しみたい方には、面白いかも。85k。

ショートケーキのワンポーションの価格としては、これでも安いとは言えないと思います。でも作る人の経歴を考えた時、その技術が確かな場合、これは驚異的な価格かと。

私がもしまた近くオーダーをするとしたら、カカオニブのチョコレートケーキと、シトラス&グリーンティかなー。キャラメルとチョコレートも捨てがたいけど。

そして一度は、あのミルフィーユも食べておきたい。
ボロッボロにしそうだけど(苦笑)

ちなみに、もちろんクリスマスケーキが計画されているそうです。それがどんなデザインで味で価格になるのかはまだわかりませんが、

「どのなものでも買うから1台確保しておいてほしい」

と伝えてきました(笑)
どんなのが出来上がってくるのか今から楽しみだー♪

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Robin Mouquet
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