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【ちぇりの独り言】予言の自己成就がありえるなら明るく行こうぜ明るくよ!

ちぇりの独り言

先日呟いたら質問が何件かありまして

先日、社会隔離の規制の強化についてのニュースが出回り始めた頃、あまりに先走った意見が出ていたのでついこんなことを。

「予言の自己成就って何ですか?」

と、何件かお問い合わせをいただきまして。
うん、なんかややこしそうですよね。ただ説明すると長くなるので、その説明を集約したものとして、ちょいちょい見かける言葉ではあると思います。

で、どんな意味よ?

端的にいうと、
根拠も証拠もない噂に大勢の人が乗っかり、その噂を元に行動をすることで、本来は根拠のなかったことを実現化させてしまう、という事象のこと。

うん、まだなんかややこしい。
実例でいうと。。。

ホーチミンに限らずですが、昨年各地で社会隔離なりが始まる、となった時に「トイレットペーパーがなくなる!」「食料がなくなる!」みたいな話が出てプチパニックになりましたね。

結構初期に「供給は絶たれないので落ち着いて行動を」というアナウンスがあったにも関わらず、買い溜めはなかなか収まらず…。

結果、一時的にではありましたが、トイレットペーパーが商品棚から消える、という現象がありましたよね。

本来みんなが情報を精査し、落ち着いた行動を取れればそうはならなかったのに、根拠のない噂と恐怖心に煽られた結果、ささやかれた噂が実現した例。

日本でこの言葉の説明がされる際によく引き合いに出されるのは、銀行の話。問題のない銀行が、何かをきっかけに「あそこは危ない」という噂を立てられ、真偽を確かめないままに人々が「損をするまい」と、銀行に預金の解約を求めて押し寄せた結果、倒産したという話。

こういうのを予言の自己成就と言うそうです。

気づかないうちに、自分たちの生活の中にも大なり小なりで同じストラクチャが仕込まれていることに、気づいた聡明な方も多いとも思います。

ポジティブな事例もあったりします

ちょっと不穏な例ばかりを引き合いに出した上に、「予言」なんて言うオカルトちっくにも取れる言葉を使ったのでおどろおどろしく感じる方もおられるかもしれませんが…

明るいケースもあります。たとえば…

根拠なく、初めて会った人と「なんだかこの人とは良い関係になれそうだ!」と思い、その予感に従って相手に接した結果、実際に仲良くなったと言う事例。

「うわーこいつとは無理、絶対仲良くしたくない!」と接せられるより「仲良くできそう!」と言う雰囲気できてもらえた方が、こちらも良い面を出しやすいのは当然ですよね。結果、仲良くできる。

あと、「褒めて伸ばす」というの一種の予言の自己成就。


いくばくかの根拠や過去実績があることもあるかもしれませんが「あなたはできるよ」と信頼を寄せられる時と「お前なんかにできるわけがない」という前提で見られたらどう感じるか。想像してみるとわかりますよね。

ポジティブな方はピグマリオン効果、ネガティブな方はゴーレム効果などと呼ばれたりもします。もちろんそれは単純な話ではなく。それぞれに利点・弊害があったりするので、詳しくはまた別の機会にするとして…

ストラクチャとしては、予言の自己成就の枠内にあるもので、それには良い面もそうでない面もあるんですよという話。

ネガティブに走る要因

しかしまあ、褒めるほうは意識しないとなかなかできるもんじゃないが、ネガティブなほうはあっという間に広まってしまう。

理由の一つは、まず「不安」が人を引き込む力が強いからだと思います。
どうなるか先行きが見えないと、備えを持っておきたいという気持ちが起こり、買い溜めという行為にでがちなのかなあと。

「供給は滞りなくされる」ということがしっかりと周知され、先行きがクリアであれば買い溜める必要性なんてないですよね。そこが見えなかったり見ようとしてないから、不安に負ける。

あと、「自分だけは損をしたくない」という気持ち。
もしもの時に自分だけ取り残されるのは嫌だ、と言う気持ちを基にした行動が、買い溜め的な行動に導くのかも。でもこれは、日頃からゆとりを保つことでかなり回避できる部分かと思われます。

少なくとも自分がそういう行動をとりがちな時は、たいてい「よく状況が見えてない時」。そして対応に必要な知識を持ち合わせていない時。

ブレーキをかけるという技術を得ると自転車に乗ることがあまり怖く無くなるように、事態をコントロールできると自分が知っていると、焦る必要は無くなるはずなのに、持ってないから大慌て。

つまり、焦った行動をとってしまうことは、「自分はコントロールするだけの技量と知識がありません」と触れて回っているようなものだと、自分に関しては思っています。

そしてなんどもいうけど、不安やネガティブな感情は人を引き摺り込む力が強い。そういう行動は、しばしば人を巻き込んでしまうのです。

伝言ゲームのパターン

例えば今回の社会隔離の際に、こういう不安を口走ったとしましょう。

「なんかまた厳しい社会隔離になるらしいよっ!デリバリーとか大丈夫かなあ?」

ありがち。この程度のことも口走るなとは言えないと思うんです。誰でも思うことだろうし。でも観測していると…

A「デリバリー止まったら困るよねー」
B「えっ、止まるん?」
A「可能性としてはあるんじゃない?」

B→C「ねえねえ、デリバリー止まるかもしれないんだって!」
C「えーっ、デリバリ止まるん?!ねえねえ、デリバリー止まるってよ!」

あれ?止まったら困るよねー、が、止まるよ!って話になってる?(・∀・)

噂に尾ひれがつくのは知られたことで、上記のような展開、ありそうだと思いませんか?ってか、実際あってるんだけど。

例えば私についても、何が発生源なのかわかりませんが、

「小学生の男の子の子持ち」
「実はおっさん説」
「あんなに一人でたべられるわけがないから6人くらいのチームらしい」
「旦那さんは帰国し一人でホーチミンに住んでる」

などと言われてまして、まあそれは実害ないし、娯楽というか、日常会話の中のお遊び会話程度なのでいいのですが…(笑)

社会的なパニックにつながるようなことを、自分の不安から広げてしまうのが本位な人などいないと思うんです。でも「ついやっちゃう」ことが原因になってることもあるよなあ、と。

ので、私が実践していることとしては、

– できる限り情報に関して信頼できる筋を日頃から掴んでおく

– 起こり得る危惧内容なら、遭遇した時の想定をしておく
– また不用意な発言を繰り返す人からは距離をおく

この辺でしょうか。

あと必要以上に事態を深刻に捉えすぎない。
大変は大変です。ビジネスの面で諸々の事態に直面しておられる方がおられる中で、そんなに大変なことなんてない、なんて言えません。

大変さは人それぞれだとは思うのですが、その中でも、大変でない面、助かっている面にも目を向けると、幾分心が落ち着くかと思うのですが、いかがでしょう?

賢明な人を自分の中に

不安だから、自分を不安にしている「無根拠」なことを、つい人に伝えてしまいたくなる。それを聞いた人もまた不安になる。これは誰でもやりがちなことだと思うのですが…

賢明な人が近くにいると助かります。
例えば、こんなことになるかもしれない!とうっかり騒いでしまった時、「え?それ決定事項なの?」と真偽を確認してくれる人。パニックを踏みとどまらせてくれます。

「そうなった時に、何が困るの?」と具体的な危惧内容を聞いてくれる人。イレギュラーな事態に対し反射的に「怖い!」となった際、具体的に何を不安に思っているのかを定義できていないケースは多いです。漠然と「なんか怖い」で、その感情に整合性を持たせるために、悪い要因ばかりをピックアップしがち。因果が逆というか、自ら不安になっていってるというか。

「もしもそういう困り方をした時はこうしたらいいんじゃない?」という具体的なサジェストができる人。太刀打ちできない大災害とかも世の中にはあるので「なんともならないことはない」とは軽々しく言えませんが…

日常生活の中では、打開策を見つけられる余地があることは多い。そこを考える前に「大変だ大変だ!」と言うだけなのは、事態を悪化させて何も解決に繋げないだけで、もったいない気がするのです。

そしてその「懸命な誰か」が、実際にそばにいなくても、自分の中にそういう人を持つことはできます。機械的にでもいいから、自分の中にそういう人がいると想定して、賢者の質問を自分にすればいいのです。

「うっわ、どうしよう?!」みたい事態に遭遇した時はひと呼吸。そして、

– その根拠は何?
– そうなったら「自分は」どのくらい困る?
– それって本当に対処できないことなの?だったら何をしておけば良い?

(二番目の、「自分は」にカギカッコをつけたのは、人にとっての大変は自分にとっての大変とは違うことがままあるから。自分が大変だと思っても人にはなんともなかったり、逆に人の大変は自分には難のないこともあるため、人に引きずられないようにすること、大事)

こう自分に聞くだけで、不要なパニックはかなり防げると思います。
また周りに真逆な対応をする人がいると、不安が引っ張る力は強いのでこちらも引き摺り下ろされることが。

まあ実際には「大変だ大変だー!!」と言い回ってる人にこれをやると「空気が読めないやつ」認定されます。なぜなら一部には不安がっている自分に同調して一緒に騒ぎたいだけの人もいるから。「え?慌てることなくない?とかいうと、えらくご不満顔をされたりします(笑)

でも乗せられて自分もいっしょに「ほんとだねっ。大変大変!!」とパニクって過去に一度もよかったことはないので、私はぶった切るように努めてます。それでも自分の中の不安が勝つとやってしまいがちですからね。気をつけないと。

不安に引っ張られないために

私が実践してるのは、あまりに軽率な言動をしてるな、と感じる人がいたら、ちょっと距離を置く。特にCOVIDの事態はイレギュラーなので、普段は問題なく付き合えていた人でも、意外な側面を見せることが。

ただそれがその人の全てではありませんし、事態が落ち着けば、その意外な側面がよほど決定的なことでない限り問題にならないこともあるので、そのことだけで切り捨ててしまうのも殺生なこと。私だって逆に切られることがあるかもしれません。

人間って多面的なものですからね。一面だけで判断されたら、私なんぞ、バッスバッスと切り捨てられること請け合い。だからここはお互いのために、角が立たない程度に距離を置き、ひっぱり合わないように関係を保つ。

まあもし「うわ…」と思うことが決定的な事案だったら、早い内にわかってよかったと速やかに方向性を決めましょう。被害が今以上に大きくないうちにわかってよかったよかった。

自然に働きがちな作用は活用する方向で

というわけで、予言の自己成就。
自然と働きがちな作用がある、と知れば、あえて自分の周りが悪い方向に行く発言を使用はしにくくなりますし、良い方向で使えばお得なので、心に留めておいてもらえると楽になることもあるかも知れません。

確固たるメソッドというものではなく「あくまでその傾向がある」という話ではあるのですが、不安に直面したがちな最近、不要な不安を煽る言動をしなくて済むように。そして少しでも心持ちが楽になれば(^・^)


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