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ホーチミンの牛肉を美味しく食べるこんな方法・思いっきり時間のかかるクッキング! ~ 自家製コーンビーフ!

コーンビーフ丼 ちぇり飯レシピ!

世の中時短時短で、いかに料理を簡素化するかに全力を傾けてる感を感じることが多くなりました。

もちろん、それらも大事なレシピです。が、ゆっくりと時間をかける料理も楽しいもんです(^・^)

今回は、なかなか美味しく食べづらい、ホーチミンのスーパーで買える牛肉を使った一品。保存効くので、どうせ作るならたくさん作って楽しみましょう!

コーンビーフを作りたい

缶詰の中でも結構高いコーンビーフ。あまり、食べて来ませんでした。しかしなぜか突然湧いた、

「コーンビーフ作りたい欲]

どこから来たんだ、あんた。。。
そして「流れ」と言うのは恐ろしいもので、そんなことを思った瞬間に、コーンビーフづくりの映像が偶然流れてくると言う。

もうこれは、作れ、と言う神の啓示。素直に従うしかないな。

【クレンジング】使う肉はもも・スネなど

お肉の臭みや雑味を取る作業。

厳密に精査したら最適な部位というのがあるのかと思うが、まぁ最初だし、あまり気負わず行こう。美味しくできるかわからんしな。

使ったのは、Mega Marketで買える牛肉の塊。普段はこれ、あまり上手に調理できんのよな。

とりあえず油を剥がします。でもそんなに神経質にならなくてもいいです。に解けるか、そもそも後でで脂戻すので多少ついてても無問題。そして剥がした脂は取っておく。

フォークで全体をブスブスと。写真ように軽くフォークを持ってますが、握りしめて大きく振りかぶって「肉塊に鋭利なものを思う存分突き刺す」という非日常を味わうのも良いでしょう。

そして、全体に塩を振りかけて冷蔵庫で30分ほど放置。水分がにじんでくるので、さっと流水で洗って、水気を丁寧に拭き取ります。

不要な水分を出すデトックスですな。

キッチンペーパーなど、使い捨てられるもの推奨。お肉とかお魚を布の布巾で扱うと、殺菌作業が大変なので、時間的・物理的コストを考えると使い捨て一択。

特に、クーラー効いてても27度とかって気温下&湿度では濡れた付近は相当危険、と認識しましょう。(これは台拭きなんかでも同じこと)使ったら常に殺菌乾燥させる、のなら問題ないと思いますけどね…(無理)

【パック】お肉に旨味を浸透させます

お肉に旨味や風味を浸透させる作業。
香味野菜はなんでも好きなものでいいのですが、今回は生姜・玉ねぎ・乾燥山椒など。

他にも粒黒胡椒、ある時は白ネギの青いとこ(料理に使えなかったやつを冷凍している)、人参の皮、セロリ、にんにく、その他お好きな香草など。

いうてもそんなにそれらの風味がダイレクトに出る仕上がりにはならないから、テキトー。量も好きなだけ。なかったらないでそれなりにシンプルに仕上がるので、

「それらしいことをする」

くらいでも全然オッケー。雑に気軽に行きましょう。

塩はお肉の1%量。今回は1塊700gくらいだったので、7g。そこに赤ワインを200ccくらい?ここも適当。

ただ塩はある程度目安をつけたほうがいいかも。少ないのは後で調整ができるけど、多すぎるとリカバリーが辛くなるので、例えば…

お肉が500g以上あったら小さじ1くらいで止めるなどの感じで。肉の重さは、Mega Marketならパッケージに書いてあるし、スーパーでも市場でも量り売りしてくれるわけだから把握できるものね。

ワインも、要は肉周り全体に行き渡れば良いです。もちろんワインの旨味を入れる、という役割もあるのですが、各種香味野菜や塩気を満遍なく行き渡らせるための媒介、という意味合いも強いので、お肉の状態によって増減しましょう。

しかし無駄に使うのは勿体無いので…(ワインの一滴は血の一滴)私はこうやってビニール袋やジップロックなどに入れて空気を抜き、密封。

全ての食材を袋に入れたら、大きなボウルに水を溜め、袋の中に水が入らないように気をつけながら沈めていくと水圧で空気が抜けます。抜けたところで口を結ぶなりジップするなり。

ここまでやったら、4〜5日冷蔵庫でお休みいただく。

いや言うたやろ?時間かかるってw

【入浴】弱火でじっくり

保温調理器で炊く

さて、4〜5日ぶりに起きていただいたら香味野菜類とワインは捨てて(肉の雑味とか出てるしね)お肉だけ取り出します。

たっぷりの湯に新たな香味野菜(ここも好きなの入れてくれ)、塩少々を入れて、炊きます。圧力鍋を使うレシピも多いですが、私はあまり圧力かけた肉の食感が好きじゃないのでひたすらゆっくり炊き上げます。

と言っても私はシャトルシェフという保温調理器なんですけどね。きっちり沸かして蓋をしたまま5分ほどたぎらせたら蓋を開けずに(要は空気に触れさせずに)保温容器に入れて4時間ほど。

また火にかけて蓋をしたままたぎらせること5分ほど➡︎保温調理を3回ほど。

えーーーーーっ!半日がかり!まぁやることは少ないんですけど。

我ながら有言実行やな。大変に時間がかかるwww

ちなみに圧力使えばもっと早いと思うし、時間半分に短縮してもそれなりのはできます。例えば初回に渡来した時は一回しか火入れ&保温調理をしなかったのですが、それはそれでボチボチと(後述します)

もうええやろ、と思ったら、蓋をやっぱり取らずにそのまま常温に置いて、手で触れる程度になるまで冷めるのを待ちます。

保温調理器なんてないわ、という方

保温のために可能な限り厚みのある鍋を使い(土鍋がベストだが土鍋、ホーチミンじゃ手に入らないのでなるべく厚手のお鍋)、加熱後は鍋の外側をバスタオルなどでぐるぐる巻きにするとかなり保温できます。

もちろん保冷バッグや、発泡スチロールの箱などあると完璧ではあるけど、それもまぁあんまり「ああ、家にあるある」って人は少ないと思うので、バスタオル。ダンボールでもいい。

「あるものでなんとかする」マクガイバー精神で( ・`ω・´)b(古っ)

なぜ湯の中で冷ますのか

これは私の知らない理由もまだあるかもしれませんが、乾燥を防ぐため、というのが自分的には大きいです。

他の料理にも言えることですが、湯気がホカホカ上がる状態の食材を湯から出してしまうと、蒸気がどんどん上がります。蒸気が上がるう=水分が失われるということです。

すると表面が変色してカピカピに。食感も見た目も美しくなくなる。

豚のしゃぶしゃぶをサラダに使いたい時なども、茹でた後はすぐに塩を入れた氷水に取り、蒸気が上がらないように冷却する。(ただの水だと味が抜けるので茹でる時も冷ます時も水分には塩を入れる)

これからの季節なんかは人間にも言われますね。風呂上がりには速攻保湿剤を肌に入れろと。ホカホカとした湯気を上げるお風呂上がりの肌は、水分、めっちゃ逃してます。あれと同じ。

またお肉の中で暴れてる粒子に同じ圧をかけたまま収まるまで待つ、というのも、感覚的には良いのではないかなと思ってます。ここ、科学的な立証はなくて私の感覚ですが。

【保湿オイル】牛オイルを自作する

コーンビーフは保存食。要は油漬けにするわけですがその油、コーンビーフに使いたいのは牛脂です。

が、そんなもの売ってるところを知らなかったので、お肉を扱うお店に掛け合って牛脂を譲ってもらい、それを溶かして使うことに。

ミンチにする機械が無いので、半凍りにしたものをなるべく小さく刻みます。

それを耐熱容器に入れて、オーブンで加熱。

ブレブレ。
最適温度は知らないのだけど、確か牛脂の融点は50℃くらいだったから、まぁ100度くらいで良いのかなと。あまり高温だと焦げる可能性あるし。

小一時間ほど加熱したら、勝手に揚げカスが寄り集まってかき揚げみたいになってた(–)/

これを常温に冷まして出来上がり。

ほんとは揚げカスをここまで焦がしちゃいけないのかもしれない。特に油の味がひどくなったということはないのだけど、できればもうちょっと美しく仕上げたい。

【メイクアップ】形状と味の整え

というわけで、

茹で上がり。

全体を支えながら持たないと、ほろっと崩れてしまいます。以下の写真の通り、このままでもめっちゃ美味しそう(*´ω`)

ここまで念入りに炊くと、もう指先でほぐしほぐしするとすぐに崩れます。

この時、素手はなるべく使わずうに、ポリ手袋などをして雑菌がつくことを避けましょう。そこそこの期間保存するつもりならなおさらのこと。

どんなにきれいに手洗いしたと思っても、完璧に安全な状態にするのは、それこそ手術前のお医者さん並みにたわしとかでゴリゴリやらないとって話。だったらポリ手袋の方が安心だし簡単。

十分にほぐれたら、その段階の味を見ながら少し塩見を加えます。塩胡椒だけでもいいし、私の場合は、マッシュルーム出汁と味の素さんの Bun Bo Hue の粉末を1:1でブレンダーにかけてさらに細かいパウダーにし…

全体に入れてかき混ぜます。
牛肉に仕込んだ塩も、茹で湯の中の塩加減も、少なかった場合はここで調整できるので控えめに、といった次第。すでにここでガッツリ濃いと、調整できる幅も狭まるので。

で、油。
この量は好みなのですが、溶かし他状態の、しかもちょっと良い肉の脂だと、少々入れてもくどくならない。むしろ保存のためにはたっぷり目に、って感じですが、量は完全に好みです。

もし調味段階で塩っ辛いなと思ったら、ここで多めの牛脂を足すことで少し収まります。

加熱して食べる場合は多めの油にしておいて、加熱時に再び溶けた余分な牛脂を除けば良いのですが、そのままちょいちょいおつまみに食べたいな、というときは控えめで。

というわけで、出来上がり。
見た目は美しいものじゃないのですが、これがちゃーんとコーンビーフ。

 

しかもちょっと良いコーンビーフの味になってる!!おお!!(いや、そこ目指して作ったんちゃうんかいw)

どうなるかわかんないままに手探りでやってたんで、結構感動した。ちゃんとコーンビーフである。良き。

【化粧直し】繊維が硬かった場合どうする?

さて、2回目はじっくり炊いて、手でほぐすだけでしっとり柔らかく仕上げられたのですが、初回は炊く時間が短すぎて、かなり繊維の立ったものになってしまいました。

手でほぐしても見ての通りかなり固そう。
なのでまずは、ほぐした後に包丁でザクザクと切って…

 

それでもワジワジ硬いので、ビーターで叩き上げました。繊維の細さこそこれで細くなる、ということはないのですが、叩かれることで、崩れないまでも繊維の間に空気が入って少しふんわりと感じられるように。

ちなみに割いただけのものをいきなりビーターにかけると、ビータの回転部分に繊維が絡みついてお掃除が面倒臭かったです。なのである程度短く切っておく方がいいかなと。

味は、コーンビーフ。でも食感が硬いので、ちょっとビーフジャーキー的な風合いもありました。ビーターにかけなかったらもっとビーフジャーキー感。

これはこれで悪くはなかったし、おすそ分けして味見してもらった人曰くも「あり」とのご回答をいただいた次第。

でももっとコーンビーフらしさを出したかったのでそれ以降はもっとクタクタになるまで炊いたのです。でも、どっちも好きだなー。

【コーディネート】ご飯やパンと合わせてみる

というわけで、コーンビーフ。缶詰のは脂が多いのでそのまま食べるってのはちょっときついのですが、お手製なら脂の量を好みで調整できるので、そのままつまんでも良い加減にも仕上げられます。

でも…?

アッツアッツのご飯に乗せて、ネギ+卵黄プラス!
すると少ないながらも、冷蔵庫の中固まってた脂がジュワッと溶け始め、肉の水分のなさは卵黄のねっとり感で補われるというコンビネーション。

コーンビーフだけじゃちょっと塩気が足りないので、美味しい醤油をちろっと落とすのもいいね。プラス、お好みでゴリゴリ、黒胡椒をふるのも良いですな。

あと、写真撮るの忘れたんですが、

・マヨネーズと混ぜてパンに挟む
・パスタのペペロンチーノ的なものに混ぜちゃう
・ポテトサラダの具材の一つに

などなどアレンジもいろいろ。


いいぞ、コーンビーフ。時間はかかるが、難しい手間は不要なので、実質的な時間はそんなにかからない。

ただ何度もやるには手間なので、次回はもっと大量に仕込もう。そんなに大好き!ってわけじゃなかったのだけど、いいわ、これ。自分の中でもお気に入りのレシピですー(^・^)

 


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