先日お伝えした感動のぐっさん(山口シェフ)来越時に一緒に市場に行った時のこと。すかさずシェフが、魚卵を発見!ってことで仕込んで見ました、黄金のイクラ!
イクラ=魚の卵
私わりと最近まで知らなかったのですが「イクラ」というのはロシア語で魚の卵、という意味らしい。
つまり日本人が一般に「イクラ」と聞いて思い浮かべるのは「赤いイクラ」で、キャビアになると「黒いイクラ」のようになるらしい。タラコだったら、「小さい粒の赤いイクラ」ってことになるんでしょうね、これで言うと。
で、今回は黄金のイクラです( ・`ω・´)b
鶏卵の卵の黄身餌によって色が変わりますが(深い黄色だから、オレンジに近い黄色だから美味しい、と言うことはない)、イクラに赤い色がつくのは、鮭がが食べる餌が持つ色素によるもの。
鮭が食べる藻にはアスタキサンチンと言う成分がたくさん含まれているそう。それがイクラを赤く色付ける、と言うことらしい。そもそも鮭自身も本来の白身を赤く染めてますもんね。
で、通常黄金のイクラは日本ではヤマメの卵、と言うことらしいです。ヤマメも鮭の仲間ではあるけど、アスタキサンチンを含まないものを餌とするため、鮭類が本来持つ卵の色=黄色・黄金色をしていると言う話。
ですが、今回のこれがヤマメの卵かどうかは不明。鮭類に属しててアスタキサンチンを含む餌を食べなきゃこの色になる、であれば魚類の特定は難しい。けど…どう見てもこれ、(日本でいう)イクラ(的なもの)だわ。
Tan My 市場で、
4塊1000円くらいで売ってました。安い。。。ベトナムの方はあれをどうやって調理して食べるんだろう???
イクラと同じように仕込んで見た
ってことで、仕込んで見ました。本当は山口シェフがいらっしゃる間に教えてもらおうと思ってたのですが、他にもあんなにたくさんの料理を作ってくれたので、私もうっかり忘れてましてw
そしてあまりイクラを仕込んだ経験がなかったワタクシ。色々試行錯誤して見た( ・`ω・´)b
まずは普通のイクラのように、塩水の中で皮を割いて中身をほぐす。この時に卵が水分を吸って一瞬白くなるのは知ってた。なのでここではまだ動揺せず。
水を数回変えつつ綺麗に洗って水切りをした卵は、白くなった後、水から上げてしばらくすると、またツヤッツヤになるはず。
問題はその後に起こった。
色味のある調味料は美しくない
この後に、用意した出汁やら醤油やら塩ダレやらに漬け込むわけですが、醤油はね、白だしがないと微妙な色になる。
赤がベースだと多少黒が入ってもいいんだけど、黄色に黒が入るとただ濁るだけみたいになって、美しくない。せっかくの子の黄色、金色に輝かせた方が良いなと思ったので塩味にしようとしたのですが…
普通の赤色みたいになっとるやんけ。
と言って、真っ赤な透明感のあるツヤでもない。
ちなみにこれは味噌漬けならぬ、Tuong Den 漬け。
本当はガーゼを使うといのですが、急場凌ぎだったのでキッチンペーパーで対応。容器の中にTuong Den→ペーパー→イクラ→ペーパー→Tuong Denの順で入れてラップまたは容器の蓋をし、冷蔵庫へ。
これがねー、色は悪いが味が悪くない!イクラ自体がちょっと塩気を持っているので、Tond Den 甘すぎかな?と思ったけど、結構マッチしてました。食感がねっとりな感じでプチプチ感はなかったけどね。
塩漬けした際に問題発生
というわけで、色を生かすためにも塩味液にしたのですが…?
え。なんかマットに白っぽくなってる…?いっ、いやだああああ!!!綺麗なっ、綺麗な金色がいいんだい!!!こんな焼き魚からほじくり出した目みたいな色、いやだあああ!!!ヽ(;▽;)ノ
懸命なちぇりさんは、一気に全部をつけてしまわず少しだけを試していたので、すぐに次の漬けダレ用意。水につけたら白くなった、と言うことは水に近い液だったから白くなった?
ならば塩分を増してみるか?
やっぱり白くなる(。-_-。)
直接塩を数%混ぜると言うレシピもあったのでやって見たけど…真っ白(ノ_・。)
これが写真の具合でないことを示すために、塩気を入れる前のものと比較して見た↓
全然違うっしょ?
もちろんネットでも色々調べて見たんだが、最初水中でほぐした時には白くなる、と書いているものはたくさんあるけど、その後、醤油液などにつけた時に白くなるとは書いてない。
むしろ水中でほぐして白くなっても、醤油液につけることで透明感が戻ると書いてあるものが多い。つまり塩分を入れることで白濁解消ができると言ってる。
目の前で起きてる現実とは全く反対。。。
その後濃度を変え、塩分の種類を変えてやって見たけど、全部見事に白濁しました。しょぼん。
とはいえ、結構たくさん仕入れてたので、まだ綺麗に輝いたままのものはそのままで冷蔵保管。また色々やってみよう。
味は悪くなくても、この見た目では楽しみ半減。キラッキラしたいくらが作りたかったのになぁ。。。
ちなみにペーパー越しに塩漬けにする方法もやって見ましたが…
適当にやりすぎて塩がまだらにしか行き渡らなかったのと、ペーパー越しとはいえ塩が強く入りすぎたのが原因か、なんか茹ですぎた卵の黄身みたいなこなっぽい食感を醸す個体も出てきてしまった。。。
しかし入れすぎた塩は、呼び塩を仕込んだ水(薄い薄い食塩水)に漬けることで復活させることができると言う記事を何かで見たので、実行。うん、ほとんど戻った。
この時、真水を使う方が戻りが悪いらしい。少しの塩分を加えた水でやるのが吉とか。面白いですね。
一晩後に変化発見!
そんなこんなを夜中の3時とかにやってたんですが、流石にその日の予定に差し支えるので、捨てるのもしのびなく思った白濁イクラを冷蔵庫に。そして就寝。
でもやっぱり気になって朝一番で見てみると…?
おや…?あれれ????
なんかところどころ、透明っぽくなっている?目の錯覚か???
表面の空気に触れるところに何か影響があったんだろうか。中の方は?と思いスプーンでかき混ぜると同時に…?
おわっ、色が変わってる!!透明度を取り戻しつつある。いや、中の部分が、じゃなく、スプーンでかき混ぜるごとに、どんどん透明度を増す個体が増えている?!
えっ、そうなの?と半信半疑で優しく全体をかきまぜ続けると…?
おーーー!!戻ったー!!!!!透明感のある、黄金色に、戻ったー!!なにこれなにこれ!!こう言うものなの?私イクラをあまり扱いなれてなかったので知らなかった!
ちなみに、塩を入れてすぐはどんなにかきまぜても透明にはならなかった。どのくらいの時間を置けば良いのかはわからないけど(このときは5時間後くらいのことだった)一定時間置いてショックを与えると戻るのかな…?
料理人さんには当たり前のことなのかもだけど、赤いイクラ以外の扱いについて書いてるものが少なくて、そして赤いイクラに起こることとは違うことが目の前で起きてて、自分的には偶然見つけた発見だったので、なんか面白い!
ちなみにさらに面白かったのは、薄くだろうが濃くだろうが、一度塩気を入れる→白く変色→時間をおいて撹拌すると透明度を取り戻す、までを経たものは、さらに塩を足してもは白濁はしませんでした。へー。
アニサキス対策
サバなどによくいて、食中毒の原因の一つでもある寄生虫のアニサキスは、筋子にはほとんどいないと考えて良いと言う説もありますが、なんせベトナムの魚卵の扱いは初めてな上に、その素性がわからない。
なんだったらその卵を持ってた魚の魚種すら不明なもんで、目視もできるはずだけど、念のためにアニサキス対策。
一つは、最初に膜から外して個々の球をほぐす際に、ぬるま湯ではなく70℃以上のお湯につけてやる方法。でもこれは人間の手も熱い。まぁ泡立て器を使ったほぐしかたとかもあるようだけども。
もう一つは、24時間以上、冷凍すること。でも冷凍って心配ですよね、どんな風に変化するのか。ましてやイクラは水分が多いから余計に心配。
と言うことで、トライ( ・`ω・´)b
がっつり凍らせたのがこちら。
ああ…また白くなっている。。。
これを冷蔵庫に入れ、放置解凍。すると…?
戻ったー!!!
特に食感も凍らせる前と変わりなし。まぁ今回は試行錯誤した上に、塩を入れたり抜いたり余計な手間もかけてしまったから、本来の持つ食感ではないかもですが、なんとかかんとか調整しながら、食べられるものにはなった、かな?
ってことは、冷凍保存もできるってことだ。小さな保存カップなどに入れて小分けしとけば、いつでもイクラが食べられるじゃないか!!!なんだったら家でイクラ丼も作れるじゃないか!
急な宴会や、よそ様の宴会にポットラックでこれを使った何かを持っていけば、なかなか華やかになると思うんですよ?
塩のパーセンテージもかなり色々試したので、次回はもっとシンプルに作業を進められそう。
魚卵って季節があるかなぁ。近いうちにまた行って買って試そうと思います。シェフにはいいもん見つけてもろたー(^・^)
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