伊東は魚の街ってことで、そういうお店を紹介して来ましたが、ここへ来てまさかの洋菓子。しかもこれ、ただ「おいしかった」じゃないんですよ。伊東に言ったらぜひともここのなんか食べて!
嵐の出会い
伊東駅からこの時泊まったお宿まではほんの200mちょっと。小雨が降ってたしキャリーも引いてたし、タクシーにしようか?とも思ったのですが、200m。まあ傘さしながらでも行けるじゃろ、とタカをくくって進み出したら…?
海に1歩向かうごとに、暴風雨域へと激変する天気(・∀・)
傘は裏返り、少し前に行く旦那さんと会話もままならないほどの突風。誇張でなく傘はさしいていられなくなり、体は相当な前傾姿勢で、どこの激烈登山シーンですかって感じ。もちろん全身ずぶ濡れで、濡れちぇりネズミのできあがり🐭
で、そんな中ではあったのですが、通りがかったこちらのお店が、異様に気になった。目をくれたのは多分2秒もなかったと思うのですが、店内奥のショーケースに並ぶケーキが光って見えた。
いちごのショートケーキが特に印象に残ってる。くっきりとその大きさ、デザインが頭に残った。
動いていたのはこちら側だが、まるでそのケーキが一瞥、流し目をこちらにくれてなんとも色っぽく誘っているかのよう。
流石にその日は出かけなかったが、翌日、もちろん買って帰った。
素朴な洋菓子屋さんに見えます
というわけで、こちら。
ね。普通、というかどちらかというと地味な外観。中に位入っても…
街の洋菓子屋さんです。昭和空気感漂う。今はクリスマス前なのでちょっと華やか。
ショーケースに並ぶものも一見、ティピカルすぎるほどの昔の洋菓子屋さんの物なのですが…
どれも佇まいがあまりに丁寧で、ティピカルなどという単語を思い浮かべた非礼を心の中で深く詫びることになるわけです。
それを見透かしたように。。。
素朴なクリスマスパッケージのお菓子たちが「まあええがな。ゆっくり見ていかれよ」と言っているかのように優しい。
お値段的には、昨今の日本の洋菓子相場がわからないが、お安めな方ではなかろうか。諸々材料が高騰している折、大変だろうなあと思いつつ。
2人なのに3つ買った!
定番といえば定番
ということで、秋の風物詩モンブランと、昨日私に流し目をくれたいちごのショートケーキ、そしてなぜか2人なのにシュークリームをもう一つ。
シュークリームって結構かなめじゃないですか。いろんなショートケーキがある中にあったら、割に指標になることもあるので、つい買っちゃう。
いちごのショートケーキ
まあまずはこれだ。いちごのショートケーキ。なんの変哲も無いように見える、よね?目の前に置いても、フォークを入れても、そう思った。
でも一度口に入れると…?
溶ける。。。
クリームとスポンジの食感がボーダレス。でも味は相乗効果があってミルキー、だけど一方で爽やか。生クリームとスポンジなのになんか爽やか。
そして滑らかな口溶けはスルリスルリとフォークを進め、あっという間に消えてしまった。。。
なんだ、これは。ありきたりのようですが、魔法のように消えゆくケーキ。なんだ。これは。
シュークリーム
ちょっと小ぶりのシュークリーム。ザラメ的なお砂糖とナッツが表面に散らされており、ベースのシューは普通のシューで、クッキータイプとかではありません。
そして、カスタード。
なんてことだ。いちごのショートケーキと同じく、これもなぜか、爽やか。
カスタートですよ。まったりとか濃厚とかが褒め言葉のカスターですよ。もちろんこのカスタードにもその形容詞は当てはまるのですが…
食べ口が非常に爽やかだ。。。アッサリ、では無いのです。ちゃんと甘味もあるし、濃度もコクもあるのだけれども、食べ口が爽やか!
え、何がどうしてどうなってるの?!
モンブラン
ご覧のように、あんまりゴリゴリマロンペーストを使っていないタイプです。
流石にいちごのような酸味のある果物は使われておらず、マロンのまったりしているペーストが鍵のケースだし、なんならスポンジに挟まれてるのはホイップだけじゃなく、マロン系の者との2種類。
こりゃーちょっと重いんじゃ無いか?と思いきゃ、こちらも、コクはありつつも爽やかに後口軽い。
これがこちらのケーキの代表的な特徴の一つなのかもな。美味しい。強い味で明確なアタックをかけてくるような味じゃ無いが、食べるごとにこちらが清められるような爽やかさだ。
それをこういうクリームやスポンジのお菓子で表現できるって、どーなってるんだこれ???🤔
2日続けて
カスタードを確かめる
翌日はもう伊東を離れる予定だったので、電車の中でもう一度味わいたい、と思い、駅に向かう時間を、こちらのお店が開く時間に合わせて再来店。
今回位の狙いは、プリンです。
前日のシュークリームのカスタードが、愛らしいぽってりさとコクに満ちつつも爽やかという、相反する魅力をバランスよく作られてるのを感じて、こりゃきっとプリンも美味いんじゃ無いか?と。
伊豆っ子ぷりん
というわけで、こちらだ。
これまたあまり変哲のないプリンに見えます。表面にゆるいホイップが流し込まれているタイプ。
初めてのプリンを食べるときはいつも、「とろとろでありませんように」と願かけをする。もちろんとろとろも悪くはないが、割にしっかりした食感のものものの方が好きなので。
果たしてこちらは…?んんんんっ?!
すごいギリッギリの濃度を保っていらしゃる!
とろとろタイプと言われたらそうかもしれんが、ご覧のようにスクープした状態での取り跡が残る程度にはしっかりもしてる。
ただこれを一度口に入れると、ミルクと卵の優しくまろやか感じももちろんあるが、やっぱり後口が、捕まえたいのに逃げてくような余韻を残す爽やかさ。
やっぱりなーっ。あのシュークリームが美味しいってことはプリンだっておいしいわよ。うおおおおっ、ここのカスタード系はなぜこんなに爽やかなのか。おいっしーなあ。
マドレーヌ
この焼き菓子だったら、この日食べられなくてもあとの日程に置いておける。
味は…マドレーヌだから知っとる味やろ、と思ったところ…?
わあっ、わあっ、わあっ!
マドレーヌ、と聞かれたら、感覚器が期待してしまう要素がすべてここに含まれる!
そして、このマドレーヌにはオレンジピールが入ってるので少し、おしゃれな香り。
かぶりつくとホロっと優しく折れるように一口分が外れ、ふぁふふぁふと口の中で脆く小さく解けたかと思ったら、濃厚なるバターや玉緒ごの香りが、あくまでくどくない方向性で微笑むように広がっていく。
マドレーヌ、こんなに美味しいお菓子だったかな。
いつもならあえてわざわざ買うことまではしなかったんだが、うっかり手が伸びてしまった理由は、ひとえにこの美味しさだろうな。
買ったときは知らなかったけど、ここのケーキは、取りすがりの人間に誘いをかけてくるようなケーキだからな。マドレーヌにも誘われてしまい、まんまと私がそれに引っかかってしまったのかもしれません。
伊東に来たら Kaori のケーキ
もしも伊東にまた来たら、わたしは絶対ここのケーキをまた買うと思う。焼き菓子はきっと多めに買って、手土産にするでしょう。
今でもやっぱりこちらのお店の外観だったり内装を見て、どうしてこのようなお店に…という思いは失礼ながら否めない。ただ…
普通じゃないわ、ここのケーキ。
素晴らしいレシピと技術。それを一見オーディナリーな様相のケーキに閉じ込めるというトリッキーさ。
こんな形のサプライズはここしばらくで経験したことがない。すばらしい。とても楽しいケーキ体験。
と、出会えたことに嬉しさを感じる反面、こんなケーキ屋さんが近くにあったらめっちゃ危険やなと思うなど(笑)
皆さんも伊東に行ったらKaori のケーキ、よかったらぜひ試して見てくださいませ!
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詳しい使い方はこちらへ⬇︎
ttps://cheritheglutton.com/cherimap-manual/
お店情報
伊豆菓子工房 KAORI
伊東市湯川2-6-14
Time: 10:00 – 19:00
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シュークリーム藻買ってて、間合いものストックはっ十分に終わったのだが、羽田で食べたいものがあるー!
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