ホーチミンはフレンチが盛んな街ですが、日本食にも色々あるように、フレンチにも色々。今回は、ほっこり楽しめる日常のフレンチをご紹介。
あのヘムの奥の奥
158 Pasteurといえば、あのヘムです。
有名店の、
や、ちょっと隠れ家的な、
他にまだ書けていないけど、右手には、ランチタイムには満席になる程人気のBun Dau Mam Tomの店があったりして賑やかなヘム。
そこのドンつき、一番奥の左手側に、ひっそりとあるレストランが。
セットランチの情報を書いた黒板があるので目印になるかな。一応、奥に「Chef Thien」って書いてるんだけど、周辺の色味に紛れてあまり目立たないといいいますか。
控えめな雰囲気。中に入ってもこじんまりで、メゾネットタイプになってるお店。
おしゃれ、とはいえないけど、素朴にしっとり落ち着いた感じ。上の階の席とかは、ちょっと素敵かもしれない。今回は1階のお席だったけど。
セットランチもあるビストロメニュー
表にも書いてあったセットメニューは、2コース(スターター+メイン、メイン+デザート、スターター+デザート)か、3コース。
価格だけ見るとちょっとお安めだけど、これにVAT がかかるので、比較価格としては、The Mach Houseさんとか、Le Cortoさんとかになっちゃうかなー。
前菜は3品から、メインは2品から、デザートも2品から選ぶセットランチ。
…って、日本語で書いてある?!
最初から日本人見込んでのお店なのか。もしかしたら界隈では結構知られたお店なのかしら?!
ワインもあります。グラスで500円くらい。ボトルはいろいろだけど、2300円くらいからあってくれるのは楽しみやすいかも。
スターターにはフォアグラもあるし、日本のホタテを扱ってたりもする。最近、日本のホタテ、結構あちこちのフレンチレストランで人気みたいですね。嬉しいこっちゃ。
そしてセットランチのメインの一品にもなってたのですが、どうやらこちら、パスタが得意なのかな。パスタメニューがえらい充実。そしてどうやら生パスタっぽい。
乾麺派のワタクシとしては生パスタは鬼門なんだが、(あれ?悪くないぞ???)という生パスタをホーチミンのあちこちで食べているので侮れない。
メインにはダックコンフィなんかもある!!
うーん、単品で頼んで見たい気もするが、やっぱり最初はランチで様子見に来る人も多いよな、と思って、参考になりそうなセットランチにすることに。
セットランチの一例
さてランチ。まずはパンが出てきました。どうやら自家製っぽいけど、残念、ちょーっと塩が足らん。生地の状態とかは素晴らしいんだけど、味覚的に塩が足らんと、こんな感じの焦点がぼけた感じに。。。
パリッと焼けてて中はうまい具合に発酵もできてるのに勿体無い。
だがしかーし。このエビとアヴォカドのサラダは非常に美味しかった!特にエビの手入れは素晴らしく、ガーリックも効いてて、大ぶりのエビをパクリと口に含むと、ムッハー(*´艸`*)って感じで一人でニヤニヤ。
あまりに大きいので2つ目は半分に切ってちまちまと。
エビがどんな場合でもプリュっとした食感を持ってると思ったら大間違いです。手入れをしくじると、いくらでもグズグズになってしまう。ホーチミンではどこもエビの扱いを心得てるので。滅多にグズグズエビには出会いませんが、他国では結構ある。
これはスターターということですが、味覚的なボリュームがしっかりあり(物理的なボリュームは控えめ)グリーンの部分もアスパラがあったりサラダ菜があったりと食感にバリエーションが。このサラダ、でかいサイズがあるならメインにしてもいい。
しかし今回メインは別にある。
チキンのボスカイオーラ。あまり日本では聞かない名称かもしれませんが「きこり風」的な意味だったと思う。大抵の場合はキノコがふんだんに使われたソースが使われている料理。果たして…?
はい、正解。チキン胸肉のソテーにキノコのクリームソースがかかってます。
Le Cortoさんのチキン胸肉のスロークックに慣れていると、なかなか通常のソテーが厳しく感じられるのですが、いや、ここのはソテーとしての良さがよく出てる、そしてソテーが成しうる、かなり上限の仕上がりになっていたと思います。
スロークックほどみずみずしくはありませんが、仕込みがしっかりなされているのか、繊維が細かく融合し、水分を逃さない焼き方をしているので、噛んだ時に弾けるようにプチプチプチ!と繊維が弾ける食感です。
スロークックはもっと水分含有量が多いので、ふんわりした食感となりますが、ソテーだと繊維が立ちがち。その繊維をどんな食感に仕上げるか、ってのは腕の見せ所、仕込みのしがいのある所でもありますなぁ。
で、この皿、チキンだけじゃなく、ガルニが良かった。
まず見た目に手をかけているのがわかる。そして野菜一つ一つ、適宜な火の通し方をしてるし、横にあった揚げ芋は、あげる段階からハーブをオイルに忍ばせてたのか、非常に香り高く、ムラになるよう散らした塩気も舌に変化をもたらして楽しい。
素晴らしく驚くような調理製菓でも味でもないけど、日常でホッと気を緩めながらいただくものとしては上級クラス。ビストロを表現するのにこれが失礼に当たらないか微妙な線ではあると思うけど、日本の洋食屋さん、的なホッとする感。
デザートはクレームブリュレ。
これもきちんと作られてたけど、そこまで特筆する個性はなかったかな。無難な感じ。これでデザートにもうちょっと個性があったら、ここのセットランチ、もっと華やぐのになー。もちょっと工夫は欲しい所。
とはいえ、よくまとまったコースだったと思います。
なんなら、アラカルトもちょっと食べてみたい。
位置付け
この日は常連らしい欧米系の方が何人か来てました。そう、きらびやかな料理というのは、私も紹介に熱が入るし、素晴らしいと思うのですが、毎日は食べられんのよなー。
スーパーモデルさんをたまに見かけると「うっわ綺麗!!」と思うけど、日常の中にずっと一緒にいるとなると疲れてしまいそうなのと同じ。もちろん疲れない人もいると思う。A級フレンチを毎日食べ続けても問題ない人もいるはずです。
が、私はジャンク飯もローカル飯も大好きだし、なんならそっち寄りの人なので、素晴らしいすぎる突き抜けた料理は時折いただくのが嬉しい。こういうホッとする穏やかな味は穏やかな味で、オーディナリーな1日を構成する要素としては存在してくれなければ困るのです。
ローカルの麺でもないなー、コムタムもなんか違う。といって、和食をわざわざ食べに行くって感じでのないので、ほどほど食べ馴染みのある味の洋食がいいな、的な時には使って吉かと思われます。
そういうのが欲しい時、あるやん?
覚えておいて損はないかなーと思われました、こちらのお店(^・^)
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お店情報
Chef Thien
158 Pasteur, Q1
Time : 10:30 – 22:30
Spent : 250,000vnd / person
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