日本では、フォーがベトナム料理として有名ですが、あれは北の地方のもの。南に来たらフーティウ!というのはなんども伝えて来たところですが…
フーティウにもこんなものがありまして(^・^)
※こちらは閉業されたようです
Hu Tieu Sa Teというジャンル
Sa Teというのは、音的にマレーシアのサテ(ピーナツベースの甘ダレで味付けした串焼き)をおもい出すのですが、ベトナムではこれ、辛味タレ的なものと申しますか…
「醤」みたいなものと思っていただければ。例えば「サテトム」と検索してもらえば、すでに日本でも人気の調味料であることがわかるかと思います。
トムは海老の意味。つまり海老風味の辛味調味料。食べるラー油的なポジションのもので、旨味のある辛さはそれだけでも十分に美味しく、炒め物などに使えばコクが出るし、辛いものが大丈夫であれば実に使い勝手が良い。
で、このお店ですが…
My Thoというのは地域の名前。メコン川クルーズの際に出てくる地名でもあります。その地方のHu Tieuという麺を使った Sa Te 味の麺料理ってことですかね。
ベトナムの店名は料理の名前を冠しているお店が多いので何屋かすぐに分かっていいねw
店内はローカル風情ですが、清潔にしていらっしゃいます、以前はカフェか何かだったのを射抜いたのかなー。2回席もあるのか、ローカル麺屋さんにしてはちょっとしゃれたストラクチャになってて…
そして奥の一段上がったところに調理スペース。
あまり見ないスタイルだけど、カフェとかにはありがちかも。やっぱり居抜きか?
シンプルにオーダー
壁に掲げられてるメニューもしっかりされてる。そしてメニューは同じものが店内の両壁に貼られていて、それぞれ違う番号が振られてる。これは「1」。
それはおそらくテーブル番号で、注文が立て込んだときに混乱が起きないよう、ナンバリングしているのだと思われる。
この時行った時間は10時くらいだったので、微妙な時間。朝食が終わって昼食前、みたいな時間帯だったのでガラガラでしたが、そのようなシステマティックな対応をされてるということは結構な人気店なのかも?
実際私が食べてる間だけでも、ポツリポツリとくるお客さんがみんな常連さんっぽい雰囲気。入り口から挨拶をすると同時にメニューを見ずにおばちゃんに直接注文をして、席について落ち着くとほぼ同時に着丼、みたいな方が多かったです。
ちなみにこのメニュー、全部「Hu Tieu Sa Te」です。具材が違うだけ。
Tai: 薄切り肉
Nam:バラ肉
Gan:アキレス腱
って感じかな。Taiは、Pho Taiの場合、生の薄切り牛肉に熱々スープをかけただけ、という調理法もあるので苦手な方は注意(ここのはある程度煮込んでいると思われる)
Thap Cam:ってのは全部のせ?みたいな理解で
Dac Biet:ってのはスペシャル、と覚えてたのですが…
どっちかを採用しているお店が多い印象なんだよな。どっちもあるお店だと、どう違うのかは明確にわからず。具材の量かなぁ。。。
ともあれ、せっかく来たので一番いいやつもらう!ってことでDac Biet!お願いします!と言ったら…
「あーでもこれ高いよ?他のは全部50k(230円くらい)だけど、これだけ70k(320円)するよ?いい?」
と心配げに聞かれるなど。
そ、そんな貧乏そうに見えたかな(。-_-。)
登場と同時に感じるリッチ感!
で、ここ着丼早いです。
そしてっ、香り!!!
例えるなら、担々麺的スープに…多分トマトの酸味かな?が加わってて、おそらくはピーナツペーストとかも入ってるんですが、着丼と同時に担々麺的香ばしさが!
そしてちょっとトロッとしてるスープに隠れることなく、ゴロゴロと入った肉達が迫力!
そして麺はフーティウ。米の麺ですが、フォーと違って細く、一旦干されているのが特徴で、干されたおかげで角がしっかり立つんです。
コシ、とは違うのですが、このとろとろスープの中にあってもなお、シャキッとした輪郭を保つ麺の凛々しさよ。そのエッジは舌先から喉を滑り落ちる時まで保たれて、心地よく食道をなでていくのです。この食感がたまらん。
そして、よく絡む。ともすれば重たく感じがちなテクスチャーのスープをよく拾いつつも、自らはシャンと背筋を伸ばす美しさよ。
スープがトロトロなのと、もやしには事前に湯通しがなされているので味が薄まる心配もなし。むしろモッタリしがちな口の中をしゃくしゃくとした食感が洗ってくれる感じ。
さらに…?
なんとデフォでキュウリの薄切り!しかもものすごく薄く揃って美しいキュウリ!
スープの余熱でややしんなりしたこれがまた口の中をスッキリさせる。そしてスープを再び口に含むと新たに味わいを増してくれる。
対極にある、という面でもバランスが良い。チリやピーナツは体を温める作用があり、キュウリは熱を取る作用。ベトナム料理の中にはしばしば、そのような漢方的バランスを取っているものが見受けられるんよな。
意図してか、意図せずかはわからんのだけど。
に、しても肉、豊富。
筋も、とてもよく煮込まれている上、切り方が考えられているので、実にスープがよく絡む。まるで肉メインの煮込み料理を食べているようだ。
それでいて、先ほども書いたけれどもかすかにトマトのような酸味も感じられるので、飽きるほどのくどさ、というのもない。
調味料は拍子抜けするほど「市販品」を置いていたけどw、こいつだけは違うだろう、と壺の中をのぞいてみたら…?
自家製かどうかまではわからぬものの、これはまた芳しい!!
担々麺のスープということもなく、予期せぬ酸味があったり、まろやかな甘みも加わっており、美味しいのだけど私自身はあまり慣れている味とは言い難かったので、微妙にピントが合いにくかったのですが…
この薬味たっぷりのチリ調味料で一瞬にして問題解決。これでピシャリと焦点が合う!お好みがあろうから、これがない方が良いという方もいらっしゃるとは思うのですが、私的にはこれを投入してからの方が本領発揮という感じ。
それにしても、肉が多い。しかも脂は少ないので食べ飽きない。ってか、Gan=アキレス部分の炊かれ加減が絶妙である。もちろんのこと硬くなく、でもネットリペットリすぎず適度な歯ごたえ。
それでいて噛み砕くとアキレス腱の旨味が吸い付くように口内に。うまい。。。
そして、これだ。
汁物の最後に残るジャゴジャゴ。ミンチを入れたフーティウだと、ここでミンチのクズクズが残ってるところなんだが、こちらのお店のものの場合は、ピーナツの破片などがある。
これがまた口の中で弾けると、実に香ばしいナッツの香りをスープに含ませ、興がある。全体に濃厚ながらも塩気が強すぎることもなく、程よい酸味で食欲を途切らせない巧妙さもあり、70kというのは麺料理としては安くはないけど、あっぱれでした。好き。
ってか、Thap Cam(全部乗せ的な?)と、どう違うのかはまた次回行った時に確かめます。実はこのお店の目の前に、Coop Martがあるため、またお買い物に行く機会は必ずやあるので次回もそんなに遠くないと思われるw
あんまり頻繁にい食べるジャンルの味じゃなかったので、ちょっと楽しかったー(^・^)
更新情報その他はFBで!
https://www.facebook.com/cheriaatw
お店情報
Hu Tieu Sa Te My Tho
5 Hoa Su, Phuong 7, Phu Nhuan
Time : 06:00 – 22:00
Spent: 75,000vnd / person
※こちらは閉業されたようです
にほんブログ村
↑ ↑ ↑ ↑ イイね!の代わりにポチしてくれると、
参加してるランキングが上がって喜びますヾ(@⌒ー⌒@)ノ
コメント