基本的には自宅目的として活用されることが多い。乾麺の水漬け調理法。異端が必要なさそうなそうめんにもやっている例があり、しかもそれがおいしいと言うので、どんなふうになるのかやってみた。
乾麺水漬け調理方法
実践されている方には申し訳ないのですが、最近流行りの「乾麺の水漬け調理法」。
茹で時間の長いパスタなどを水につけて冷蔵・冷凍保存しておき、食べるときはサッと茹でるかレンジだけでOKというアレです。
まとめてストックすれば時短になり便利なので、ライフスタイルに合っている方もいらっしゃると思います。
味に関しては「生麺みたいにモチモチになる」と高評価が多い印象。
本来、長時間の水分はグルテンのつながりを損ない、コシを失わせるダメージが大きいと考えられます。
ただ、生パスタに求めるのはコシよりモチモチ感だったりするので、そこが好きな方には味のダメージも少なく、時短メリットが大きいのでしょう。
しかし、そうめんはどうでしょう。
普通に茹でても数分程度。対して水漬けは、
「20分水に浸し、お湯で30秒茹でる(加熱しないと腹痛の原因になるため)」
のが条件です。 それでもやるということは、味に相当なメリットがあるのでしょうか? ロジカルに考えれば、そうめん特有のコシは失われるはずなんですけどね。
とはいえ、想像は想像でしかありません。
どんなに美味しそうに思えなくても、実際にやってみたら美味しかったなんてことは十分あり得ます。
そう、試してみるまではわからない。
というわけで、やってみることにしました。
ちなみにパスタの水漬けが苦手だった私は「そうめんは絶対もっと苦手だろう」と予想しつつも、なるべくフェアに検証したつもりです(-人-) (あ、もう結果が透けて見える書き方をするんじゃないよ)
やってみた!
水漬け▶︎縮み
一般的な指示通り、その水に漬けてふやかしました。
使ったのは、小豆島そうめん。
普通に茹でると生き生きとしたコシが心地よい、とても魅力的な逸品ですね。
しかし、それが間違いでした。
そもそも、この水漬けそうめん。手延べの良いそうめんに対して行うものではなく、プライベートブランドなどの安価であまりおいしいと言う評価を得られていないものに対して使うレシピだったらしい。
私はそれが書かれているレシピを目にしておらず、そうめん全般に対して有効なものと言う認識をしていたので、そもそもリサーチ不足でした。

しかし、この様子を見れたのは、自分にとっては経験値獲得。
めちゃくちゃ縮むんです。
これも道理。
茹でてコシのある素麺は、何度もヨリかけてグルテンの網目構造と引張テンション(引っ張られた力)を蓄積しています。
ゆでた場合は、熱によってタンパク質が固化し、その強力な網目構造が固定され、コシ、という感覚として食べる人を楽しませてくれるわけですが。。。

水につけて増やかすこと、乾燥で一時固定されていたひねりやグルテンの弾力が緩んでしまい、引っ張って伸ばされた麺の構造が、元に戻ろうとする力が働き、短くなってしまうと言う寸法。
弾力はなくなるだろうなとは思っていたのですが、こんなにも短くなってしまうとは相応増しなかった。あまりにも縮んでたので、ちょっと笑ってしまいました(笑)
茹で
しかし、生の小麦粉は危険です。
30秒茹でる必要があるとのこと。
うわー。。。ツヤも透明感もない真っ白さ加減。
すごくやる気がなさそうに見えてしまう。。。

ちなみに水でつけている間は冷蔵庫に入れているので、麺の温度が非常に低い。つまり茹でるお湯が少ないと、あっという間に温度が下がってしまい、必然的に茹でる時間が長くなりかねないので、なるべくたっぷりのお湯を用意します。
そして、30秒。
やっぱりやる気がなさそうだ。。。

若干透明感が出たものの、ぷよぷよした感じはどうにもならない。後ろどころか、自らあげたところから更にぷよぷよしてる感じ。
背筋を伸ばせ!!!
と言いたいところですが、このように仕向けてしまったのは、自分だ。自分のやり方一つで、この子の輪郭はシャープに整い、絹糸のような艶をまとうことができたはずなんだ。それをこんなふうにしてしまったのは、自分。。
あああぁぁぁ。。。
なんてことを、してしまったんだ。。。
実食!
果たしてやっぱり食べてみても、自分的には非常に残念😅
ももともと、使うべき種類のそうめん(安くておいしくないもの)を使っていないので、これは私にも非があるとは思うのですが、このやり方がそうめんに及ぼす作用が変わるわけではありません。

普通のそうめんの仕上がりとは、全く別カテゴリーの仕上がりと考えるべきなのですが、それにしても。。。
手延べを使った場合は、メーカーさんが到達すべき目標に向けて注いだ努力を全て無にしてしまうような状態に😭
ひと口食べて、私が何をしたかと言うと箸を置き、コンパスアプリを起動して、なるべく正確にこの製麺所がある方角を探し出し、深々と頭を下げてそちらに向かって謝罪をした次第。
罪悪感
レシピに「罪悪感」という言葉を使うのは稀なことだ。
失敗は、ある。
レシピが求める以上のものを、自分の技術では叶えられなかったと言う時もある。しかし、それらは今後の向上につなげることで、食材とさせてもらう機会もあろう。
でも今回は理論的には頭で充分わかってた感覚的にも美味しくなるとは覚えていなかった。わかっていたのに、しかも思った以上の残念な仕上がりとなってしまい、
良いそうめんを虐待してしまった。
という凄まじい罪悪感に襲われました。。。
口にするまではわからない、と言う信条を持っている以上、一度は実験は必要だったとは思うけれども、それにしても、こんなことになってしまうとは。。。
本来はここで再度、廉価なそうめんで実験し、なるほどそのまま食べるより美味しくなるなと言う結果を導き出すのが良いのだろうけど、あまりにもダメージが多すぎて、そうめんで二度と同じやり方をしようとは思わなくなりました。
日本で散々色んなそうめんを食べて比較したことがあり、価格差と得られる幸福を天秤にかけた結果、「どことどこの素麺、またはそれに匹敵するものを買おう」と、決めて早や20年近く。
良い素麺を、プロ(メーカー)が突き詰めたレシピを基準にして茹でる。
とても大事なことだなということが再確認できました。
世の中にはもちろん革新的なレシピが出てくることはありえますが、プロ中のプロが言うことに、素人が無根拠に真っ向対峙することの無謀さとかそう痛感した今回。
このやり方を指示される方には、失礼な内容になってしまっているかと思いますが、少なくとも自分には合わなかったです。
そうめんは適宜に茹でて、ぬめりをしっかり取った後、キリッと冷たいお水で締めて、喉越し心地よいコシを楽しむ。
自分にはそういう楽しみ方が合っているようです😅




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