ホーチミンの和食の一級品といえば、FUMEさん。
こちらがちょとまた生まれ変わってるみたいにおいしくなってるのでレポ!
FUME
もうホーチミンに住んでてこちらのことを知らない方はおられないかと思います。
社用で使える一級品の和食といえば、こちら。
一般の人だと、お誕生日とか、記念日などに使いたいのもこちら。
昨今の様子を見てると、ベトナムの方、またはシンガポールやバンコクなどからの出張さんも多く、中には「出張に来た時には必ず食べに来る」と言う方も少なくないご様子。
そりゃそうだわな。
日本全国からその時々で最良のものを取り寄せてのコース仕立て。そんなもん日本で食べるより高くなるはずなのに、現在、2,000kでコース出してる。
シンガポールなんかだと、一体いくらするのやらって途方に暮れるレベルのものがその値段。
これまでの経緯はこちらを見ていただきたいのですが(どっちも長いのでざーっと流し見してください)
これ以外にも、イベントごと、何か特別な企画ものがあるごとに記事を書いてるので、ブログ内検索で「FUME」で探してみてほしい。
と言うわけで、これまでも素晴らしかったのですが…
目覚ましい変化
上の記事の2本目、今年に入っての記事だったんですが、その後、フランス人シェフとのコラボイベントに行った時に驚いた。
https://cheritheglutton.com/4-hads-lunch-2409-sofitel/
なんというか、以前から美味しかったんですが、ステージが、違った。。。愕然とするくらい素晴らしかったんですよ。
語弊を恐れずに言うと、大人っぽくなったというか。
そうそう、こないだ大将の年齢確認したら2024年現在で34歳ですって😅
そうか、私が知り合った時まだ28歳やったんか。。。そりゃ味が若くても当たり前ですが、若いと言っても、そんな歳だったとはとても思えないくらいの手腕をお持ちでした。それはずっと食べてきたから自信持って言える。
それがここへきて、さらに一層、ぐんっ!と大人っぽくなった。
食材の重ね方も凄まじく、巧妙というか繊細というか、なんかいろんな褒め言葉を何層にも重ねたくなるようなクオリティ。
先日の、矢澤さんとのコラボのコースもそうでした。(まだ生地かけてない)
これは、FUMEさん本来のコースも一旦食べなおしてみないといけない。強くそう思いまして行ってきました。
2,000k ++ コース一本&お得すぎるペアリング
現在、Fumeさんでは、アラカルトも提供されていますが、コースは1本のみになりました。以前は3段階位の料金設定があったのですが、今は1本。
その時々の季節のものを使っているので、メニューには日付が入ってますね。細かい。
確かにね。こういう良いお店では、普段使わない素材だったり、料理をいただくことが多い。だからこそ、お金を出す価値があるわけです。
ましてや、日本料理があまりわからない方にとっては、こういう細かい説明書きがあるとは大変重要。
何が何だか訳がわからず食べているよりも、これが何と言う素材でどのようなものか、と言う価値をわかって食べるのでは訳が違う。
しかし、接待をするには、ちょっと安価な価格帯にも思えなくもない。もちろんそこは+ αで季節の食材などをこのコースに添えて楽しむことも可能なので、おもてなしにもぴったり。
例えばこの日は、コースの途中の逸品に季節の松茸を添えてもらうことにしました。
この時期の、大将のような人の手が入った松茸何か日本でも食べたことないわ(笑)
特筆すべきはペアリング。
この日はあまり飲むつもりはなかったので、1、2杯、グラスで日本酒でもいただこうかなと思ってたんですが…
なんとこのペアリングが980k++
何やその価格。ええ店でええ酒を2杯飲んだら終わりやないか?(笑)
そして何が素晴らしいって、この店には今素晴らしいソムリエさんがいらっしゃる。そしてその方日本酒にも凄まじく精通していらっしゃる。
日本での日本酒の資格だったかな?利き酒的なそういう資格なり、学問が収められてるプロ中のプロ。
この日に確認したら、まだ1年位?が一年弱位と言う事なのですが、確かに彼が来てから私このお店でお酒を飲む機運が非常に高まった。
もともとあまり強い体質ではないので、おいしい食事をするときには調味料程度の量があれば良いと言う人なのですが、彼の采配によるペアリングは、本当に美味しくいただいてきた。
彼のような人がいてくれるだけで、こんなにも変わってくるものかと言う好例。しかも、ありきたりではなく、少し珍しいチョイスだったり、組み合わせだったりするのもまた楽しい。
ペアリングしなくても、彼に相談してから、お酒を選んでもらうと楽しいかもしれませんよ。
2024年10月28日現在のコース
アミューズ
コースが始まる前に、その日に紹介してくれます。
興味を持ったものがあれば、それを調理してもらうこともできるし、お店から勧めてもらった、たとえばこの日のように松茸をコース内の料理に足してもらうことも可能。
お酒の最初はKUBOTAのスパークリング。
私はこれ、初めて飲んだ😅
美味しかったなあ。
そして、アミューズ。
いきなり寿司です。寿司なんですが…
玄界灘は、福岡のシマアジの寿司、とのことなれど、なんとシャリにハーブやトマト???!!!
私の変わり寿司を作る際に、シャリの味付けにいろんなものを使いますが、こういう和食のお店でそう言う試みをしているのは初めて聞いた!
そしてこれが、素晴らしい!!!
青背の魚とその辺をどうやって合わせるのかと思ったら、というか、シャリの方だな。シャリにそんな洋風のもの使ってどうまとめるのかと思いきや。
実に爽やか、実に楽しげ。いくつもの要素がポンポンと小さく跳ね合うように合わさって、驚きと楽しさと美味しさと心地よさで、初手からワックワクしてくる最初の一口!
あーっ、こういうの。
忙しい中、大将、いろんなお店とコラボしているから色々積み重なってきてる結果やろなあ。
前菜
凄まじく美味しそうなマグロを見せられて、(後で追加したいですね)などと言う思惑を巡らせつつ、前菜へ。
はーい、かーわいーw
ここの大将、女子力、高いんです( ・`ω・´)b
お椀で添えられてるのは茄子素麺。
茄子を細く手切りしたものにお出汁を含ませ、とろろを合わせたもの。嗚呼、美しい。
そしてこちらは、海苔のコーンに詰められた柿のジェラート。
ご的マスカルポーネも使われており、軽やかでありつつもコクがある逸品で、先ほどの久保田が大変よく合う。
豚さんの形をしたコーヒークラッカーにレバーパテが挟まれており、愛らしくも香ばしく、薄い一口の中に感じる存在感よ。
それでいて次の一口を邪魔しない奥ゆかしさもある。
大将がこの豚さんで型抜きしたんかなあ(笑)
そしてこちらはダックと季節の果物を使った生春巻き。
これは生春巻きの形状であるべき料理でしたわ。こうすることに意味がある。食感といい、各種の味わいといい、そのまとまりといい。
実に、楽しい。
こちらはサツマイモとりんごのタルト。と言ってもベタ甘いわけじゃなく、添えらえたキャビアとのマッチングが素晴らしい。
ケースは極限のフラジャイルさで、前菜の段階から胃袋を塞がないよう、配慮がなされているのも素敵。
刺身
さてここでお酒が変わって、こちらの爽やかなワイン。
そう、こちらのソムリエさんのペアリングでは、日本酒とワインを組み合わせることもあって、意表を突かれてとても楽しい。
ただこれ、本当にどちらもよくわかってる人じゃないとオオコケするやつ。今回も最初から最後までとても楽しくお料理と合わせてもらったので、この方本当に実力がおありになるんだと思う。
で、お刺身。
美しい。器からして秋らしいですね。
もう夢中なって食べてたので、全部をアップに取ってなくて申し訳ない。
ものにより、熟成のかかってるもの、かかってないものがありますが、かかってない方がライトな感じになるので、これは店主に聞いてから、かかってないものから食べるのが吉。
ウスバハギにヒラメ、キジハタ、クロムツ、ウラサワラ。素人には到底できない熟成を丹念にそれぞれされていて、この一片が含む旨みの深さたるや…っ!!(ほぼ絶句状態で全てをいただく)
ああ、今思い出しても背筋と胃の腑がゾクゾクします。
しただけではなく、体の各所の細胞が反応する様な美味しさ。
こんなお刺身、むしろ日本で食べたらいくらしてしまうのかわからんわ。恐ろしい。
それをホーチミンでいただけるという幸運たるや。
私、ここでコースが終わっても文句言わない、と思ったくらいには感動しましたよ。
いや、その後も続いて食べるけど。
箸洗い
いやや、あんな美味しいお刺身に触れたお箸を洗ったりしとーないー、とか訳のわからん突っ込み入れつつ、箸洗い。
白子のお椀です。カツオの一番出汁のお椀もの。
そこに白子が入ってるんですが。。。
「ちょとっ!!何したん?!」
と、思わず怒り口調で聞いてしまうくらいにコントラストがしっかりしており、張りと艶のある白子。
聞けば、最初にしっかり酒と塩で綺麗に洗ってから、塩を入れての調理をされてる、と。
なるほどそれで、しっかりとしたお出汁の中にあっても尚、コントラストを成し、清廉さと旨みを兼ね備えるという難しいことをやってしまってるのだな。
あえてそこまで塩や酒で洗わない、と言う手法もあると思うんですが、食べ慣れていない人の方が多いので、そのくらいしっかりとやって透明感を出した方が食べてもらいやすいだろうという大将の愛情の表れですね。
しかしただ単に洗って味を抜いてしまうだけじゃなく、ちゃんとその一方での塩入れをしているところがさすが。
勉強になるわーっ。
この時のお酒は↑こちら。
美味しかったなあ。箸洗いなんて、ほんの少しの量なので、すっと数口で終わっても然るべきなのですが、あまりにこの組み合わせが幸せで、チミッチミ交互にいただきましたわ。
ドンブリ
そしてこのタイミングでのどんぶり。
土鍋炊き立てのゆめぴりか米に、マグロの漬けですよー。漬けもタイミングを見計らって、その場で大将が仕込んでくれたものですよー。
まーっ、美味しいっ。
米っ。最近残念なお米の店、また自分で買ったお米も鬼はずしたこともあって、余計に美味しかったわ。もう一粒一粒噛み締めたいくらい。
そこに上等のマグロ。
赤みに感じる微かな酸味、中トロに感じる艶かしい舌触り。
若い頃はマグロはあまり好きじゃなかったんだけど、あれ、ええマグロを食べたことがなかっただけやw
お椀
さてわんもの。
こちらは牛肉なんです。イチボを丁寧に低音調理したものに、カニのあんかけ。
なんぞね、この本と正月がいっぺんに来たような椀の中は。
和牛って、どうしても脂が多かったりするじゃないですか。なので和の中に取り込むのはバランスが難しいこともあろうかと思うのですが、なるほど。
低音調理で旨みを閉じ込めつつ、牛肉の良さを高めつつも角を取ってカニ餡と合わせるとは。。
これ、本来の日本食だけに固執してては生まれない発想。柔軟に、いろんな国のシェフと交流を積極的に図ってこられてる大将やからかなあ、と思いますね。
それでいて違和感もありませんし。コースの中で。
Aroma of Kemuri
これはこちらの定番の手羽先にスタッフィングをして炭火焼きにしたもの。定番ですが、いつもなスタッフングやソースが違うので飽きることはなし。
というか、常連さんの楽しみの一つ。
実際リクエスト多いらしい。
だよねー、美味しいもん(^・^)
シェリーとラーメン
で、驚いたのがここへきて、シェリー酒持ってきた!
好きなんですよ、シェリー。でもワイングラスにこんなに注がれたのはあまり見たことないけどな?(笑)
そして、ここいでガツンとラーメンです。
麺にこだわり(ホーチミンでも信頼のある製麺屋さんにお願いされてるそう)、ここへきて味の濃さのクレッシェンドが効いてきます。いい流れ。
そこにシェリー。
最高だな。
備長炭
しかしラーメンでクレッシェンドを迎え、その後にフォルテが来るかと思いきや、白甘鯛!!えーっ!!
結構味濃かったらメーンの後に、これ?と思ったら。。。
これは旨味と食感が王様でした( ̄¬ ̄)
ごめんアップの写真撮ってないわ。
ほんっまに美味しかった。
エクストラ注文
さて、ここのマグロ2貫はエクストラです。
コースには含まれてません。コースにあった丼のマグロが美味しかったので追加。
赤身ー♪
幸せですっ。
中トロー。
もう何このグラデーション。
どんな誘い方してくんねん。
こちらは普通の握りですので、アミューズで出てきた変わりシャリではなくノーマルなシャリですが、そもそもコメがうまいんでね。
寿司屋じゃないところで、この寿司食べられるの、たまらんですわ。
どっちも大ぶりのネタが、それでも品よく口に収まり、かぁいらしいなあ、と思った瞬間シャリがほろりと解けてネタに包み込まれる。
とろける様に合わさって、良い寿司をいただいた時の感動に目頭熱くなる。ほんっまに美味しいです。
デザート
まあ可愛らしい。
秋らしい、これもまた手作りのクランブルでしょうか。
非常に小気味よい食感の生地に合わせられるのは、なんとウイスキーとお醤油フレーバーのアイスクリームと、味噌ヴァニラ。
デザートなんだけれども、和のコースでは取ってつけた様になりがちな果物、とか、洋菓子、ではなく、料理とのコネクションをなくさないよう、その余韻を繋ぐような形でデザートに持ってってる。
なんちゅー洒落たことすんねん。
アップデートが甚だしい
明確な躍進
昔、漫画の中で見たことがあるんです?
馴染みの寿司屋に長らく通う常連客。初代の味を知り尽くした上で、その店を継ぐ二代目が青二歳の頃から様子を見守り、若いながらに成長していく様子を見つつ、
「二代目も、良い寿司握るようになったねえ」
とかいう、わけ知り顔のキャラクター。
私はそこまで細かく和食に関して偉そうに言える立場にはないですが、彼の当初からのホーチミンでの活躍を見ている者として、
「いつの間にこんなすごいことに。。。」
という驚きを隠せません。
歳でいえば彼の母ちゃんみたいに年代が違い、しかしながら料理においては彼の方が圧倒的にプロであり、年下ながら尊敬の対象でもあったので、決して上から見るつもりはないので、「成長した」とかいう言葉を使うのは失礼な気がするのですが…
この一年の伸び方たるや、圧倒されるほど。
だからこそこうして続けて食べにきてるわけですが、素晴らしいですよ。以前も素晴らしかったけど、ちょっと素晴らしさの段階が大きく上がった気がします。
1.5ヶ月くらいで、メニューは変わっていくようです。来月の中頃には、今寝かせてるマグロの熟成がえらいことになってるようですし、これは定期的に行きたいなあ。
ホーチミンでの和食のこのクラスでは圧勝してると思います。
もしまだの方は、ぜひ一度。
しばらく行ってなかった方も、新生、と言って良いほどの躍進を遂げてる皿の数々、よかったら。
おもてなしの席を用意する立場の方は、絶対知ってて損はないと思います。楽しまれたし!
ちなみに
今回ご一緒させていただいた方におご馳走になってしまいました。人様のお金でいただいたものを記事にするのはいかがなものかと思いましたが、ごめん、書かずにはいられなかった(苦笑)
ご馳走様でした。
知ってるはずのお店だったのに、そして最近の動向からして予想はしてたけど、予想以上の素晴らしい体験でした!
行くなら今よ、今の季節!⬅︎NEW!
実は、前回更新があってから程なくして今月また行く機会があったのです。
料理の種類を問わず、ホーチミンで知っておくべきお店に行きたい、というリクエストを教えてもらったので、そりゃーこちらのお店が入らないわけがない。
ちょっと前回行ってから日が近いな、とは思ったけどそんなのはこちらの都合だ。日本からいらしている方には関係ない。
などと言い訳しながら、喜んで再訪w
コースは前回とそんなに大きく変わってるわけじゃないです。本当にすぐの再訪だったので。
しかしこれ、日ごとに変えてるのな。
メニューのトップに日付が入ってるってことはそういうこった。
食材の様子を見、何かしらアタ悪しいアイデアが浮かんだら少し手を加え、ということをこまめに変えておられるのでしょう。
まずはこの久保田のスパークリング酒で乾杯。この日は飲まないつもりだったのに、ここのペアリング、お得すぎるんよな。
単品冷を1、2杯もらおうかと思ったんだけど、ペアリングの方が圧倒的にお得なのでやっぱりペアリングにw
そしてお寿司。
前回とはまた表情が違ってて楽しい。まあ前回のあのドライトマトやバジルを使ったやつの衝撃は大きかったけどw(あれ、シャリの仕込みから違うから、リクエストしたら出てくるってものでもないんよなあ。。。)
そして前菜。
生春巻きがねー、ベトナムのものなんだけど日本料理の完全に昇華してるの、ほんとにすごい。
単に日本の下手の何かを巻けばいいってものじゃないのよね。ライスペーパーが持つ特有の酸味って、時に日本のものととても合わないことがあるから、それも考慮に入った味。
そして今回協調したいのが刺身。
いや、前回だってもちろん素晴らしかったのだけど、大将の腕では如何ともし難いのが「旬」。
もちろん熟成のさせ方に腕は要る。そこは大将あってこそ。しかし…
そりゃそうですよね。今の季節ですもん。ホーチミンにいると感じにくいですが、日本はお魚がどんどん美味しくなっていく。
そこに大将が手を加える。
なんというか、ほんの2週間前に食べたばかりで、それももちろん素晴らしかったが、迫力が、違う。
刺身の一片がこんなに美味しいということを、この歳になってようやく知る機会に出会えたというか。
中にはね、「一品1枚ずつて!w」思われる方もおられるようなのです。わかります。1人前といっても、お刺身、同じ魚が3切れくらいあるものですよね。
しかしその3枚を合わせて照らしても、こちらの1片は価値がある。そのくらいの圧倒感。そのくらいの旨みの深さ。調味料や薬味はほんの少し、素材の旨みをサポートするだけだ。
今よ。この「旬」ってやつは自然のなせる技なので、大将には如何ともし難いところです。その「旬」に合わせて大将の手が加わった刺身とか、自分の中では世界中でも屈指のものを口に入れてる感。マヂで、大袈裟でなく。
いつか食べに行こう、とか思ってたり、こちらのお店はお祝いの時に、と思われる方がいるのも承知でいう。それがあまり遠からぬタイミングであるなら、今この時期に行くべき。と、私は強く思います。
刺身に唸っている間にも、お酒はどんどん惜しげなく出てきます。
ジェシーさん。。。(お酒担当の方)、ワインのソムリエとしての力量だけじゃなく、日本酒としても変態の域で知識と経験がおありにある方らしく、マヂで自在に組み合わせてくるのよな。
何気に彼の方、ホーチミンの宝やし、彼の方のおかげでFUMEさんのお酒の楽しみ方が Elevated というよりも、別格となった気がします。やっぱり良いお店は良い方、引っ張ってくるのなあ。
マグロも凄まじい。
なんというか、「マグロってそんないうほど美味しいかなあ」と思って過ごしてきた私の人生の大半を全て回収して撤回したい。
マグロがどうか、という話じゃなく、旨いマグロ、旨くしたマグロがこの世の中にはあるという話で、それに出会う機運を自分が持っていなかったというだけの話だった。。。まぢ、美味しい。。。
そしてこの日は白子の天ぷら、出ましてん。
ワタクシ、ベトナム料理を紹介する際には、豚の脳みそ食べられるなら、白子が一生食べられなくても後悔しない、なんて表現をたびたびしますが、伏してお詫びを申し上げたい。
なんだこの白子、今でも正確に口に中で旨みの記憶を再現できるくらいのインパクト。それでいて品がある。
マグロと同じや。
そにおくらい美味しいと思える白子の和の仕立てに出会えてこなかったというだけの話だ。洋の仕立てならインパクトあったのですが、この繊細なお出汁を合わせる白子の天ぷらの繊細さよ。。。それでいて、ひれ伏さざるを得ない凜とした様子よ。。。
なんか「美味しかった」で片付けられなくて、拝んじゃったわ。。。
物理的に食材を口に入れるという行為ではなく、これは自然を敬いや大将の技術を感じる行為。
しかし、敷居を上げてるわけではない。
私これ、初めて見たのですが、Muaさんの生酒なんですって。今年の新酒がちょうど仕上がったタイミングで、おいしーやついただけました!
驚異的な知識量を誇るソムリエさんであり、なんなら日本人より日本酒に詳しい経験値をお持ちの方だからこそ、の遊びこごろ。
ベトナム仕込みの日本酒。
そう聞いて、侮るようなことが言われる場面も見かけます。もちろん日本の酒造の歴史に比べれば浅いし、素材も気候も違う。それを同じ線上で語るのは違うかもしれないけれども、それらの違いがあるからこそ、Muaさんのお酒って魅力的。
どの世界もそうですが、練れた方だからこそ、垣根にとらわれずに楽しみ方を探られるもの。印象や思い込みで枠を決めるのではなく、実際に自分の舌で感じて、さらにはその楽しみ方を提案することで、それぞれの持ち味をさらに活かす。
プロのお仕事ってこういうことを言うのだろうなと強く思う。
手羽餃子、この日はフォアグラ入ってました(*´꒳`*)
そしてそれだけでも素晴らしいのに、この3種のソース。それぞれが美味しい上に、これらをザブッと混ぜていただくと渾然一体。
フレンチのストラクチャでありながら素材や合わせが絶妙なので、これはFUMEさんの繰り出す和の領域にあるお味。
ラーメン、そして今回は和牛が前回お刺身を持ったお皿で出てきました。
そう、お皿を楽しめるのもこちらの魅力。大将、女子力高いからなあ。。
ストラクチャは「秋」の様相で前回と似てるデザートも、ちょいちょい違えててもちろん飽きなどこない。
デザートながら、土佐醤油やウイスキーなどが合わせられており、最後の最後まで唸らされる。
元々美味しいお店ですが、今は「旬」が味方についてます。
こればっかりは大将もどうしようもないw
しかし彼は、素材の良きところも控えめなところも拾って育てる腕がある。そして素材が良い状態になる時期のものならなおのこと、彼の手腕は発揮される。
行くなら今よ。
日本が冬に差し掛かる頃、そしてこれからしばらくの間。FUMEさんのお魚はまた別格になると思います。
いつか行こうと思われる方、行くんだったらコンの季節ですよ!
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詳しい使い方はこちらへ⬇︎
ttps://cheritheglutton.com/cherimap-manual/
お店情報
Fume – Japanese Fusion Cuisine
74/7L Hai Ba Trung Q1
Time: 17:30 – 22:00
Spent: 4,000,000vnd / person
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