知ってはいたけど10年以上、行こうと思う機会がないままだったお店に引き寄せられたこの日の流れ。人間万事塞翁が馬!
ベンタン市場近くのあのヘムに
旅行に行った際、ガイドブックに載ってるような、そして観光地近くにあるお店は警戒することが常なのですが、ホーチミンの場合は、悪いお店ばかりじゃないので見逃さないようにしなければ。
例えばここのヘムの中。

↑の写真の左側前
方に、ベンタン市場が見えます。
そしてこのヘムの中に入っていくと、名物?的に並ぶネイルやさんご一行。
ここ、めちゃくちゃ安いのですが、衛生面が大丈夫、と思えるところを見かけたことがないので、あまり私は人にはお勧めしてません。

で、到着するとほぼ正面には、
というお馴染みのお店の一号店が並び、引も切らずの大人気。最近は、 Bep Me In が、ヘムに入って左側奥にもスペースを構えたと聞いたのでみに行ったんですよ。なんか麺料理のお店もできたとかなんとか。

しかし、Google Mapにある営業開始時間過ぎに行ってもまだ準備ができていないという、ホーチミンあるある状況に遭遇したので、どうしようかと思ったところ…
ふと、このお店が目に止まる。
そういえばここ、ずーっとあったな。私がこのヘムに最初に足を踏み入れたのは、Bep Me In ができてから。
おそらくは2017年くらい。
その頃からそこにはあったのですが、何せこのヘムに入ると、既出のお店に行きたかったし、なんとなく地味な印象があって今まで行かないままになってしまったのです。

でもなんだか今日は、これだけ観光客が多い場所にも関わらず、営業時間から大幅に遅れてしかオープンできない様子のお店に対して気が乗らず、こちらに行ってみようかな?という気になったのでした。
まあよくあることなので、ことさらにイライラしたとか怒ったということではないのですが。。。なんとなく、こちらのお店に足が向いた。
今にして思えば、これはこのお店に足を向けるように、神さんが計らいをくださったのかもしれない、と思うなど。
シンプル店内
ちょっと時間が早かったこともあり、私が入店したときは、パラパラとお客さんがいる程度でした。

お店もまだ一部のテーブルを整えていたりするのんびりムード。
おかげでゆっくりメニューを見ることができたけど。

周りにファンシーなデコレーションのお店がひしめく中、ここは昔ながらな感じのシンプルな内装。それがコントラストとなって、ファンシーなお店にもこちらのお店にも、良い効果を生み出しているような気がしますよ。
メニュー
フエ料理らしい、米粉の蒸し物がページの初手からひしめきます。
フエ料理には米粉を水で溶いたものを小さな器に入れて器ごと蒸す、とか、葉っぱに巻いて蒸すとか、米粉の代わりにタピオカ粉やその他のスターチで作った蒸し物など、実にさまざまな蒸し物があります。

そして、一見どれも同じに見えながら、食感が実にさまざまで、合わせてる食材(乾燥エビやその他の具材)との妙もあり、とても楽しかったりします。
そして見つけたー!
私が大好きなフエ料理!

Banh Ram It!
この雪のお帽子を被ったような、まさかの餅 on 餅というフエの逸品!
下は揚げ餅、上は蒸餅。
田中一郎先生のお粥ライスにも匹敵する、見目にも愛らしい美味しい料理!

餅に餅でうまいのかよ?!と思われるでしょうが、揚げてる香ばしさになめらかな蒸し餅のコンビネーション、私は好きだあああ!😆
そしてこちら、思ったよりもずっとたくさんの料理がありました。

一見、大人数がいないとあれこれ頼めなさそうですが、麺料理などもあるので、今回の私のように、1人でフラッと行ってサクッと食べる、みたいなのもありな店。

こんなふうに、いろんな食材が刻まれていて、それをおこめと混ぜて食べる、みたいなものもあります。
これはシンプルな料理ですが、ネムチュア、と呼ばれる、発酵ソーセージだったり、それにフエペースト、とされてるピリ辛のソースを混ぜて食べたりする、ベトナムの食材をダイレクトに楽しめる料理。

いろんな料理を楽しんで見るのも良いのですが、ストレートに食材を食べてみるのもいいかもしれない♪
Bun Cha Cua
Bun、というのは米麺の一種。
Cha というのは、すり身の天ぷらのようなものの総称で
Cua、というのはカニ。
つまり、カニのすり身が入った米麺。
みるとかなりシンプルそう。

実際このクリアスープは、実におだやか。
人によっては、物足りなさを感じるかもしれない。
が。
ここで決めつけてはいけない。
ベトナムのローカルr麺やその他の料理には、わざと物足りない感じに仕立ててるものがある。なぜなら、

卓上に色々な調味料があり、それを好きに合わせることで自分好みに仕立てる楽しみがあるからだ♪

とはいえ、まずはそのまま。
うん、スープもあっさりだったところに米麺が加わるからさらに物足りなさが増す。
ですがですが、これ、きっと食べ方はこう。

Cha Cuaです。
結構大きめのものが、1ボウルに5つも入ってる!一般的には他の具材も入ってる場合、1個か2個くらい?
そこを5つ。他に具材がほとんど入ってないとはいえ、ちょっと多すぎね?と思ったのですが…

これをガブリ!とやってから麺を食べるなりスープを口に含むと、あら美味しい!
このすり身の天ぷらみたいなのの旨みがしっかりしてるので、これと合わせて完成する感じ?!
 
  
ちなみに旨みはあるのですが、出しゃばらない感じなのでおおだやかだし、スープや麺ともよく融合します。
ふああああ。
これ、麺だけ食べてジャッジしてたら、すごい勿体無いことするとこだった。
そしてとても美味しくなるとはいえ、おだやかであることには代わりないので、ここで少し、Mam Tomを投入します。
先ほどの写真にあった、卓上調味料の紫のペーストの方。
エビの発酵調味料で、多くの外国人が苦手とするもの、というのが一般的な認識だし、なんならベトナムの方にも苦手な人はいらっしゃるようですが(日本の納豆ポジションみたいな感じか?)

これはサイゴンのお店だからか、フエ料理に見られる傾向なのか、Mam Tom、そんなに強い味じゃなかったんですよね。
北の方のものなので、ハノイのお店で出てくるものの中にはかなり香りの強いものがあったりするのですが、ここのはそんなに強くない。
でも旨みはたっぷり。
エビのタンパク質を発酵させたものなんて、旨み成分の塊ですからね。ちょっとスープに足すだけで、旨みがグンとアップする。でも量は少ないので、香りはそんなに強くならない。
言うなればエビで作った旨み調味料的な。
まぢでクセになる。

↑で、こっちのSate、と呼ばれる唐辛子の調味料はね、ちょっとずつで様子見てください。調子に乗ってスプーン1杯とかボン!と入れたら、結構辛かった(笑)

しかしその辛さの中でも、この Cha Cua の旨みは衰えを知らず。
そして多少の唐辛子の辛さは、私も場合、旨味感知機能を拡張してくれるので、色々混ぜて食べ進めるにつれて旨みが増して感じた気がする。
でもご覧のように、あくまで油分も少なく、あっさり傾向のめん。
Bun Bo Hue とかよりもさらにあっさりで、どこにでもあるようでいて、ここまで潔く、
すり身5つ、That’s All!
みたいな見た目の麺にあまり遭遇したことがなかった気がして目から鱗。
しかも何度も何度も足を運んだことがあるヘムの中。
これ、行きたかったお店が軽い塩対応してくれなかったら叶わなかったことだったなあ。
普段は愛想の良いお店という認識があったのに、珍しく愛想のない対応だったのは、もしかしたら神さんがこの店に誘導するために、彼らに指示しといてくれたのかもしれない。
調べたら結構な老舗店
ところで帰る頃には、かなりのお客さんが入ってきてたんですよ。
しかもローカルの方ばっかり!
空気感的にも常連さんっぽい方も多く見られ、なんだろう、周辺地域の方の日常のご飯どころにもなってるのかもしれん。
ざっくり調べたところによると、Since 1991みたいな文字が写った写真があったとかなかったとかで、その頃からあったとしたら。。。34年???この激戦区のホーチミンで?
それはもう老舗と言って差し支えなかろう。
そして常連さんっぽい人たちが多くいる様子なのにも納得
昔自分反応しなかったのは、新参者には反応しにくい要素があったからかも。まあ今だってそんなに長いわけじゃないけど、もしかしたらお邪魔しても良いタイミングをもらえる程度にはなったのかも。
美味しかったです。
朝から夜まで開いてるし、この周辺でシンプルな、そしてローカル色が強いフエ料理であっさりと、って時があったら、ぜひリストに入れておきたいお店。
今更ながら、良いお店見つけました♪
お店情報
Nam Giao Restaurant
146/15 Le Thanh Ton Q1
Time: 07:30 – 21:00
Spent:  90,000vnd / preson(お茶頼みました)
 
         
         
         
         
         
         
         
  
  
  
  





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