先日、LINE@でお知らせしたAED講習会、実に有意義でした。その様子をお伝えしますね。
AED講習会 in HCMC
AED、日本ではかなり普及が進み、多くの緊急時に活用されるようになったようですが、こういう話を聞いた時に、あなたはどういう場面を想像しますか?
外出中に突然倒れた人がいるのを遠巻きに見てる?誰かが助けている様子を見てる?そう言えば、公衆の面前で脱衣させられたことを、命が助かった後に文句言う人がいるとかいないとか。。。
なんとなく、他人事ではないでしょうか。
でも、AEDを必要とする人が身内のことだってあると思うんです。
目の前で窮地に陥っている人が、自分の家族だったら、と考えてみてください。自分が使い方を知らない、とか、躊躇をすることで大事な人の救命率をどんどん下げてしまいかねないなんて、一生の後悔となることは間違いない。
情けは人のためならず。
なので、実は帰国時に人数集めて、然るべき機関に有料でも依頼をしようかと話していたところ。。。
今回の企画。しかも無料。ホーチミンで。
なんてありがたたい。Raffles Medicalの中島先生も、ALSOKさんも、通常業務がお忙しい中、ボランティアでやってくださってる。この事実にまず感謝したいですね。
AEDの必要性
人が、何かしらの理由で心肺停止状態になった際、2分以内に救命措置を行うと、格段に救命率が上がると聞いてます。
1分以内に始めたら90%、2分以内だと75%。3分以内となると急に50%と救命率が落ち、5分経ってしまうと25%。。。
数字で見るとピンと来ないかもしれません。2分以内なら大丈夫なんだな?とか思いました?
では別方面で考えてみます。
ホーチミンの場合、5分以内に救急車が到着する確率はどのくらいでしょうか。
皆さんもご覧になったことがあるかもしれませんが、救急車のために道を開けるというモラルが浸透仕切っていないことに加え(日本も完全にできているとは言えませんし)、そうしたくてもできない道路事情があります。
5分で安心でききる設備を搭載した救急車が確実に来てくれる可能性は、かなり低いと思っておく方が良いでしょう。そもそも5分も経ってしまうと救命救急率は25%。
1分でも早く、処置は始めるに越したことはありません。
そもそもホーチミンにはそこまで多くのAEDが設置されていない、と言う問題点はありますが、あったとしたら、使い方を知っておく必要が。
AEDを使うまで〜胸骨圧迫
はいもう、このマネキンさんの様子すら、見慣れない私にはちょっと怖く感じます(・∀・;
ましてやリアルに人の命がかかった場面、さらにはそれが大切な人だった場合、なんの経験もないまま、その場に放り出されて、とても何か自分にできるとは思えません。
パニックになった時の人間ってのは、一切の動きが止まったり、頭の中が真っ白になったりと、通常時には予想できない状態に陥ることがあるもんです。
「なんであの時こうしなかったの!」なんて、後から偉そうに言ってくる人がいますが、突然の逼迫した事態に思考が奪われたとして、それを責めるのは酷と言うもの。
ただし、少しでも動けるようにするためにできることはあります。それは、疑似体験をしておくこと。
訓練って、大事なんです。有事に動くお仕事をしている人は、日頃から訓練を欠かしません。もちろん、あるかないかわからない事態のために、医療関係者でもない私たちが毎日何時間も、AEDの使い方や心肺蘇生の練習をする必要まではないでしょう。
が、一度でも経験しておくのは絶対に有意義と私は思ってましたので、今回は本当に貴重な体験でした。
AEDの確保ができるまでは、主に今回は胸骨圧迫を。
映画やドラマなんかでは、人口呼吸もセットのことが多いのですが、今回は胸骨圧迫メインでした。さらっと、人口呼吸のことにも触れたけど、実際の訓練にまでは至らず。なんでだろ?と思ってたのですが。。。
調べてみると、素人の場合、人口呼吸を躊躇するあまりに、胸骨圧迫まで手を出さなくなる、と言う傾向が見られるそうで、現在ではこう言う講習会では人口呼吸を必須とはしていないことがある様子。
ただそれは人口呼吸が必要ないと言うわけではなくて、時と場合によっては、あった方が確実に良いと言う場面もあるらしい。だから私としてはそこもしっかり教えて欲しかったけども、まぁ救助活動に躊躇しないことを広める方が先か。。。
私はどっちかと言うと、命がかかってる時に人口呼吸をためらう理由がわからない、と言う考え方ですが、そもそもAEDですら、助けてもらったのに公衆の面前で服を脱がされたことに抗議をする人がいるとかいないとかって話があるくらいです。
人口呼吸を躊躇する人がいるのは事実で、いろんな価値観を認める限りは、そう言うことを言う人の存在も認めないとなのおで、もしそう言う人の存在を勘案すると、人口呼吸必須っとしないほうが救助啓蒙につながるのかもですね。
で、胸骨圧迫。これが。。。
想像以上の力をかける。押さえるところを押さえていれば、ゼーゼー言うようなことはないのですが、普段人の体に対してこんなに圧力をかけることがないので、最初は相当躊躇します。加減がわからん。と言うか、足りん。
手のひらを下にして両手のひらを組み、肘をまっすぐにして該当箇所に手のひらを置いたら、棒のようにした腕を通し体重をかける。その一瞬で一回。それを1分間に100回〜120回。迷わずやれなきゃ効果がない。
「もっとグッとやってください!」
最初恐る恐るしかできなかったので、そう言われて「はいいいですよー!」と言われるまでの間には、力加減に相当な差がありました。
「こ、こんなに力をかけるの?!」
と、本当に驚いた。
まぁ時と場合によっては肋骨が折れることもあり、心肺蘇生のためにはそれもやむなし、とされるぐらいだから、考えて見たらすごい力をかけるもんだとわかるんだけど、体感するのは別の話。いや、本当にギャップがあった。
これが小さいお子さんとかになると、なおのこと怖い。
私なんか、赤ちゃん抱っこするだけでもオロオロするのに、柔らかい子供の胸をグイグイやるとか…
絶対躊躇する。恐る恐るやってしまいかねない。あかん。
さすがに子供が相手の場合、大人の体重をかけられませんから、指でやるわけですが、それにしたってすごい力。日頃ならふんわりしたものを触る感覚でしか接しないので、体験しとかないとてもじゃないとできなかったと思われる。。。
いくら自分が「躊躇せずやるべし」と思ってても、体が動かなかったりやり方がわからなかったら、躊躇してオロオロしてるのと結果は変わらん。ほんと、これはやっておくべきだと思いました。
なので皆さん、もしどこかに機会があったら、ぜひ一度やっておくのが良いと思います。
ちなみに、日本であれば定期的に講習をやっている期間もあるようですし、費用もかかったとしても低額。
帰国時に、機会を作って受けてみる、と言うてもあるかと思います。
AEDの使い方
さて、胸骨圧迫をしている途中に、AEDが運ばれてきたとして、使い方が分からなければ、これまた貴重な時間をロスするばかり。
AEDの容器を開けるとこんな感じ。
パットが入った袋があるので、それを空け、図にある通りの場所に装着。
すると心拍数とか必要なことを機械が計ってくれるんですってね?そして本当に電気ショックが必要かどうかも判断してくれるそうです。ここまで、ずーっと音声ガイドが流れます。
日本なら言語に問題ないので耳を傾け、ことを急かず、指示を聞いて指示の通りのタイミングでやれば大丈夫だと思います。
ただ海外にいる場合には言語が聞き取れない場合もあ理、最低限英語ができる前提なので、音声ガイドがなくても粗方のやり方は、やっぱり知っておくほうがベター。
そして電気ショックが必要な場合は、患者から全ての人を遠ざけ(医療ドラマんかで「クリア!」と言って離れてることを確認する場面ですね)
上の写真の雷マークみたいなところを押すだけ。
ちなみにその横にあるのは、子供用と大人用の切り替え。7歳前後で判断がつかない場合は、大人用のスイッチで良いそう。意外とシンプル。思ったより難しくない。
必要なのは、躊躇せずに救助する行動に出ること。
それができるかできないかで、大切な人の命が救えるかもしれないなんて、迷う理由がわからない。
とはいえ、実際の場面になってみて、自分が固まらないとは言えないのです。大事な人だからこそ、どうしようどうしよう!!ってなってしまう可能性は大。だからこそ。。
今できることは、救助の知識を得ること。
できる限り訓練をすること。体験をすること。
もちろん大事な人でなく、通りがかりの人であっても、想像してみてください。自分の身内が道で倒れたけど、誰も助けようとしなかった場合のことを。彼らに助ける義務はないので、責を負う義務もありません。でも。。。
誰かが助けてくれたら、と、私なら思ってしまうかも。
ならば、他の人のケースの時に、自分がその「誰か」になれることを強く望みます。
できるかどうかは、わかりません。でも、できるようでありたい、と思い、そのためにできることはしておきたいなと思いました。
要望が多ければ、また開催してくれる団体を見つけることもできるかもしれません。学校などでは教師の皆さんは当然、子供達も指導されてるものと思いますが、地域コミュニティや任意の団体などでも、積極的に取り組んでいただけたらなと切に願います。
AED 、意外と高くなかった。。。
さて今回、中島先生と一緒にご指導くださったのは、「いっちにっさんしっ」のASLOSKさん。(すいません、ちょっと前のCMが頭に染み付いてまして。。。)
ALSOKさんでは、AEDの販売も行われてるそうで、それが。。。
え。30万円くらいなの?
下手したら個人でも買える値段じゃないか。まぁ汎用性を考えると個人個人が負担するまでの必要性はないと思いますが、これ、マンションだったり、なにか共同設備を構える際には、一考の余地ありまくりですよね?
購入をすることでトレーニグも付いてくるようですし、思いの外、身近な価格でちょっとびっくり。そしてこうして実際に使い方を教えてもらうことで、日本に帰ったら、今まではどこにあるか意識したことがなかったAEDを意識できるようになった気がします。
個人では難しくても、一定年齢以上の方を抱える企業さんとか団体様なんかは、購入の手立てやその後のアフターケアがあると知れば、ご興味を持ってもらえるのではないでしょうか。
ご相談だけでも、ALSOKにしてみるのは、自分や周囲の大事な人を守るためにとても有効な手段かも知れません。
身近にこう言うことの問い合わせ先があると言うだけで、とても心強いですよね。
ALSOKさんでは、今後のAEDの普及にも力を入れられているようで、ホーチミンに住む日本人コミュニティのみならず、ベトナムという国にも大きく貢献されていかれるのだと思っています。
ま、そもそもは、これにお世話になることがないのが一番ですが、もしもの時には、一人でも多くの人が最大限の可能性を得られるように、切に願います。
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