さて、ちょっとタイミングは前後してますが、
先日一時帰国をしていました。
そして、気がつけば沖縄。久しぶりだわー、
もうひとむかし、じゃ足らんくらい前に
行ったっきり。
ですが、ふと気づいてみてみると、お友達
夫婦はお住まいだわ、関西の友達は沖縄で
仕事するようになってるわで、あらやだ。
遊びに行けるじゃない?と(笑)
それにワタクシ、学んだんです。
南国のお魚、と聞くと(失礼ながら)美味しく
なさそう、と思っていた経験値のない若い頃。
しかしもうワタクシは若くないのです。
経験値を積んだのです。
ホーチミンには美味しいお魚がたくさんある。
青物は、気温と流通環境の問題で難しいケース
が多いですが、キスや舌平目なんて絶品。
舌平目のムニエルなんて、私、どんな高級
フレンチでいただいたものより、ホーチミンで
買い付けて自分で焼いたものが美味しかった
と思うもの。(ちょっと盛ってますw
あと、アコウとか、日本じゃ料亭にしか
流れていかないようなサイズのが、2千円で
買えたりしますね。。。サイズ=質ではない
けど、私、あんな大きなアコウを自分でさばく
機会が生涯の中で得られるなんて思って
なかったもの。。。
鍋にすると絶品。南国のお魚って、なんとなく
脂が乗ってなくて貧相なんじゃ。。。と思って
たけど、魚の太り具合って水温だけが原因じゃ
なく、海にある栄養分や餌の豊富さの話もある
ので、イメージだけで「南国の魚はまずい」と
切り捨ててたら、凄いもったいないことする
かもなのよね。
まぁホーチミン近海の海の栄養状態とかを
数値で調べてるわけじゃないから根拠を
断言はできませんが、末端評価として、
「ホーチミンで買える魚にはうまいものも多い」
と言っておきます。
というわけで、今回は沖縄でも色々お魚を
食べてみることに。
詳しいレポ&お店情報は、食レポ倉庫にリンク
してあるんでそちらをご参照ください。
**** 琉球回転寿司海来 **** @那覇空港
那覇空港、LCCターミナルは倉庫みたいな
ところでですねw、店はあったけどちょっと
あまりにも慌ただしかったので那覇空港に移動。
そこにあった「琉球回転寿司海来」さんへ。
※「来」の字は箸袋のものが正しい文字です
まずは那覇空港にある「海来」さん。同じ
フロアにあるもう一件のお寿司屋さんは、
割と一般的なネタを使ってますが(多分他県
から運んできてる)、こちらのお店は沖縄の
食材に細工をして美味しく食べてもらおう
というのがコンセプト。
お魚もしかりですが、ナーベラーという
ヘチマ?ひょうたん?を使った野菜寿司だ
とか、菜物と粒マスタードを合わせた握り
とか、とにかく発想が面白い!!
寿司とマスタードとか、言われてみれば酸味と
いう共通点があるのですから、ネタによっては
合うはずなのに、思いもよりませんでしたわよっ。
魚は全部仕事が為されてて、江戸前ならぬ、
琉球前。考えてみれば冷蔵技術がなかった
昔に発生したのが江戸前の技術(ネタを
漬けにして傷むのを防ぐとか)って話を
聞いたことがありました。
冷蔵技術こそ今はあるけど、暑い国で鮮度が
落ちやすいお魚に工夫を凝らす、という点では、
江戸前と通じる点がある沖縄で、なぜに今
までこの手の仕事が為された寿司がなかった
のか、逆に不思議と思えるくらいの馴染み加減。
お魚ではありませんが、田芋を使ったお寿司
なんてものもあって、これ単なる一品料理
かと思ったら、ちゃんとお寿司でして。。。(笑)
里芋みたいなホクホクトロトロ食感と
酢飯のコンビネーションがなかなか合い
ましてね。こちらのお寿司屋さんは「沖縄の
食材」にこだわった料理をあれこれ出して
くれるのも特徴。
ジーマーミー豆腐の揚げ出しとかも、えらい
こと美味しかったわ。これ、その後居酒屋
さんなどでも頼んでみたんだけど、ここの
が一番好きだった。
ちなみに沖縄特産のお肉料理も自慢のようで、
豪勢なステーキを召し上がってる方もちらほら。
回転寿司屋さんだし、そんなあっちもこっちも
な料理をしてるお店ってどうなん?と思われる
かも知れませんが、
「沖縄のものを楽しんでほしい」
と言うお気持ちが伝わるお店だったと思います。
そして江戸前ならぬ、この琉球前のお店は
少ないながら他にもあって、しかも「屋台村」
という、観光地にありがちな、一角に色んな
お店が集まった、言葉悪いけど「チープな」
イメージのところのお寿司屋さんも偵察に
行ってみたんですよ。そしたら。。。
***** 琉球鮨 築地青空三代目 国際通り屋台村店 ***** @那覇市内
こちらのお店は、今度は極上の一級品。
先ほどの那覇空港内のは回転寿司という
体裁もあって、割にカジュアルだったん
でしょう。野菜を使ったものなんて、値段も
百円前後だったし、他にも沖縄の特産牛を
使ってみたり、一品料理もかなり充実。
なので幅広い客層をキャッチできるお店でしたが。。。
この屋台村の中にある「築地魚河岸」って
ところは寿司一本。まぁ海鮮丼などはあり
ますが、基本寿司のみ。そしてそのグレード
が素晴らしかった。。
いや、8貫2000円くらいのセットもある
ので、超高級ってわけじゃないけど、
6000円ランクのものもある。そしてそれに
ふさわしい技術。
泡盛と醤油を煮切った詰めのマグロとか、
イラブチャーというアオブダイを味噌漬けに
したネタやらね。
アオブダイ、沖縄のは正確には本土で言わ
れてるアオブダイとは若干種類が違ってて、
中毒が起こりにくい、沖縄ではこれで当たっ
たという例をあまり聞かない、というくらいに
一般的なお魚らしいのですが、こいつベラの
仲間でね、その身がちょっと水っぽいの。
それを味噌漬けにすることで、水分を抜き、
味噌の甘みと身の旨味を融合させて、その
食べ口はねーっとり、モーッチリ。外海のボラ
を漬けにした時にもこんな感じの食感になるなぁ。
青い色のお魚なんて、と、私、昔思ってました。
でもね、どう調理するかでこんなに美味しく。
知識が狭いことで思い込みが生まれて、美味
しい機会を逃すのだなぁとつくづく思い知ら
されました。
そんなこんなでネタにも工夫が満載で、勉強に
なることこの上なかったのですが、ここは握り
もすごいぞーッ。男の人の手では、相当困難と
思われる、驚異の小ぶりのしゃり玉で、予想
するに9~12gくらいの握りなんじゃなかろうかと。
それが味的にボリュームのある仕込みの
ネタにキリッと対抗できる酢味で、手で
持ち上げた時にはしっかりして感じるのに、
食べるとほろほろ。そしてネタの旨味と
相まって、沖縄のお魚という特殊性を持ち
ながらも一級品のクオリティを持ってらっ
しゃる。素晴らしい。小さいシャリを美しく
握るのって、本当に技術がいるんですよ。
小ぶりなので、若い方がここで一からお腹
いっぱいになろうと思ったら結構な金額が
かかってしまうと思いますが、食べに行く
価値は十分ある。素晴らしかった。もっと
もっと食べ続けていたかった。
私が本気で寿司を食べる時の飲み物は、
ビールでも日本酒でもなく、お茶なんですが、
ここは初手から本気で食べたいお店なので、
酔う前に行き、食べてる間もお茶で通すと
思われます。
お店にとっちゃ儲けのネタを避けるんじゃ
ないよという話かもしれませんが、その分
しっかり食べるから許して(笑)
そして、お魚は寿司のためだけに非らず。
糸満に美味しい魚料理の店があると聞いて
そちらも行ってみたのです。「漁民食堂」
という素朴な店名とは裏腹に、なかなか
造りこまれた和カフェ的な店内で、出されて
くる料理の目玉は「バター焼き」。
ムニエルちゃうねん。バター焼き。
みたらわかる。これだもの(笑)
魚丸ごとバター焼きw うん、魚のバター
焼きは珍しくないけれど、この発想は
なかったですなwww
お魚はその日の仕入れの中から選ぶ方式で、
尻尾の先までカラッと焼かれてるところを
思うと、結構大きな鍋にたっぷりのバターを
溶かして焼いてるのかなぁ。だとしたら家で
作るのは至難だけど、まぁ頭と尻尾を落とす
など、形状を変えればやれるかも。
またこれにシークワーサーを絞って食べると、
まーっ美味しい!かなり大きなお魚だったけど、
二人でペロリ。
さらにはお店の他の料理のために除かれるで
あろうアラをたくさん使ったと思われる
お出汁の沖縄そば。お刺身はそこそこでしたが、
仕込みがされた醤油がおもろく、これまた色々
アイデアを頂戴した次第。
うーん、沖縄のお魚、赤いとか青いだけじゃ
なかった。美味しいわ。素材をそのままで
しか食べてはいけない、と言われたらば厳しい
面もありましょうし、「これが美味しい」
という固定観念の前では勝負にならんだろう
と思いますが、「素材が大事」とは言われる
ものの、その素材を「どう活かすか」もかなり
大事。その活かし方が優れていれば「◯◯
より美味しい」ではなく「これだからこそ
美味しい」に変えることができるのだなぁ、
と改めて。
沖縄のお魚、深いです。美味いです。
面白いです。まだまだ試したいお店がある
ので、これはまた近々に行ってみねばなり
ませんっ。そして食べなければなりま
せんっ( •̀_•́ )
ホーチミンからなら近いしねー。
今度は台湾経由とかで行ってみようっと♪
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はい、そこの男性、タイトルだけでそんな顔しないw
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