今をときめくPham Viet Chanh。そんな場所に、どなたから聞いても「ああ、あのラブリーなご家族がやってるお店ね!」という形容詞がつくお店。最近の私には珍しくフォーを食べに行ったら…?
小さな通りにあるお店
いつもご紹介するエリアからはちょっとだけ離れてるのですが、あれだ。Kaki no Ki さんとかがある付近からちょっと入っていく感じ。その通りはPham Viet Chanh のメイン通りの横道的に伸びてるところで、結構ローカル感満載。
そんな通りに、こんな感じで可愛い佇まいを見せるのがこちらのお店。
あら、可愛い。
1986年からされているとあるので、きっと割りに最近、リノベーションでもされたのかしら。いい具合の作り込みだわね♪
でもこう…店内は素朴な食堂というか、綺麗で可愛い雰囲気なんだけど、ちょっとローカル感も残ってて。
昔は雑誌の切り抜きなんかをこうして壁に貼ってるお店、多かったよね。今はSNSの口コミ部分を拡大して貼ってるのね。時代だ。
そしてこれはお店の奥の方から入り口に向かって撮ってるんですが、外に出してても良いような屋台作りの一角があって、そこで担う調理もあるっぽい。
そういえば時々あるな。屋内に屋台おいてる、みたいなお店。あの屋台はもう屋内に置きっぱなしで外に出すことはないんだろうか。間仕切り的な感覚かなあ。
なんとメニューに日本語が?!
実はここ、Pham Viet Chanh でお店やってる方から聞いたんです。ちぇりさんここ、行ったことある?って。
なんかここに書いてるのって日本語じゃない?と言って見せられたのがこのメニュー。うん、そうだね。日本語が書いてある!!
確かにこの周辺には日本食屋さんも多いし、日本の方も多くお住まいになってらっしゃるし、なんだったら第2の日本人街なんてことも言われてたけども、日本語メニューがあるローカルのお店はそんなに多くないと思う。
珍しいな、と思って見てたら、基本はPho Bo、牛肉のフォーのお店。でもチキンもあるし(仕込み大変そう。。。)うおー!!!Mien Luon Xao がある!!
「チャプチェ風うなぎの春雨炒め」ってあるけど、あれだな。タウナギ。北でよく食べられてるやつ。もちろんホーチミンにもちょいちょいあるんだけど、美味しい!ってところは正直少ない。
ただまああの甘辛味の染みた春雨食べるだけでも幸せではある。へーっ、
あーっ、Ganもあるの、いいな。アキレス腱のとこ。あれ、フォーのお出汁で美味しく煮てるの幸せだ。
ああっ、しかも10kで卵入れてくれるサービスもある!これ、お店の方が北の方なんかな。
そしてスタンドメニューで押してたのが、おや、デザートもあるのね。Dua Dam。Chilled Coconutって書いてある。アイスクリーム、ではないのね。美味しそう(^・^)
そしていたるところに目についたのが、こいつだ。ほかが50kとか60kという金額の中、こいつは130kという倍以上の金額。なにごと?!
Photine。なんかフォーの特別バージョン??
でもまあ兎にも角にもこれが推されてる。Big Bowlって書いてあるから、大盛りのメニューなのかなー。
いうや、実は下に説明は書いてあるんですが、よく読んでなかった。Crispy Friesってのもなんかこう、フライドオニオンみたいなのを自家製で作っててご自慢なんですよーみたいな感じに勝手に脳内変換してて…
びっくりですよ。
だって私、フォーを頼んだと思ってたんです。Photineの、tine が何かは知りませんでしたが、Phoってついてるし、Pho屋さんだし。果たして…?
巨大ボウルのその中は
どーん。
なんか比較対象があればよかったのですが、奥の黄色い湯のみが小振の湯のみって暗いですかね。。。
とにかくボウルが、でかい。
そして中身が…面妖な…???
あんかけに、なってる。ああ、もしかして炒めたフォーの麺に、スープをあんかけにしてかけてる?それにしては人参使ってたりしてちょっと中華系風な。
もしかしたら堅焼きそば的なもの???何にしても、口と胃袋が待ち受けていた、汁麺のフォーではなかった。わー…、実はそこまでお腹減ってなくて好奇心で入っただけだったから、これはきついな…。
しかし、ホーチミンは大抵のものはお持ち帰りさせてくれるから、いざとなったら包んでもらおう。そうすれば無駄にしない。
👆こう思える環境があることで、大勢でいる時に量をあまり考えずバンバン頼めるし、一人の時にも、料理の内容を躊躇せず店に入れる、という展開はあるなー。
もちろん自己責任で持ち帰るわけですが、これまでそんなに事故もなかったし、消費は増えるし、安全第一にしていくのも大事なことかもしれないけど、ほどほどのラインを作るのは、飲食店さんのプラスにもなったりはしないだろうか?と、日本の持ち帰り文化が厳しかったことを思い出すなど。
まあ流石にコロナの事態で随分と基準が変わったと尾は思うのですが(^・^)
うん、ごちゃごちゃうるさいよね。ちょっと思ってたのと違ってた上に、そこまでハラヘリじゃなかったので最初の一歩を踏み出すまでにあれこれ観察してお茶濁してたwww
で、さあ食べてみよう、と思ったら…?
衝撃の料理内容!
ん?麺が、黄色い????
いやこれ…麺じゃ…ないな…っ?!
どういうことー!!!
そして、そうだ。皆さんが見た通りだ。これは、フレンチフライだー!!!!なんだと〜!!!(・∀・;
(つд⊂)ゴシゴシ(;゚д゚)
何度、目こすってもそこに麺はあらず。かなり立派なサイズのフレンとフライが餡の下に山盛りに盛られてる…。
絡まる餡。まとわりつく薄切り牛肉。踊る人参や玉ねぎたち。私が流し見で見た説明の冒頭にあったCrispy Friesというは、芋のフライことだった?!
しかもさらには…
お判り、頂けるだろうか。
箸先に流れる液体が見えるのが。あと、芋のフライ(芋のフライ言うな)が糸を引いているように見えるのが。
そう、まさかのチーズが仕込まれているる!なんだ、この面妖な食い物は!
正直。。。しくじりまくったと思いました。とある料理のローカライズや新アイデア的に他国のレシピを組み合わせ、と言うのは良くあるし、そう言うの、嫌いじゃない。
でもローカルの汁麺を期待して行った人間の前に、いきなりチーズが絡まったフレンチフライが出てきたときの衝撃を想像して見て欲しい。
駆け巡る後悔。手をつけずにお店を出るのはあんまりだ。そしてここを紹介してくれた人になんと言う。ああだから人の紹介や依頼でいくのは心が重い。実際こう言う事態になるじゃないか…まあそれでもこう言うレシピがあるとしれたのは、自分が好もうが好むまいがいいことだけどもだがしかしお菓子。(グダグダうるさい)
と言うわけで、大変大変気が進まなかったが口にした。
こんなに渋々、何かを口に運ぶケースも珍しい。しかし…?
まさかの味レポ
最初の一口。
あれ?なんだこの違和感のなさは。餡のとろみも塩気も程よく、フライドポテトへの絡み方が絶妙である。
餡ってとろみをつければなんでも絡む、ってわけじゃなく、何に絡めるかでとろみをつけるための食材も変わるし、味はもちろん、テクスチャーも変えるべきもの。それが、フライドポテトにジャストフィット。
さらにそのメインボディのフレンチフライが非常に言うまい。この料理のために絞り込まれたサイズ感だ。さらにはそうういや注文直後に聞こえてきたのが…?
背中の方から聞こえてきた「ジャーーーーーー!!!」と言う音。油の匂いがしたので、てっきり他のテーブルのための揚げ物メニューでもあるんかいな?と思ってたら、自分のだった(・∀・)
そう、あの音は自分のフレンチフライを揚げるためのものだった。つまり、揚げたてホヤホヤ。そういや注文してからかなり時間が経つまで店の人が動かず、他に客もいないのに何してんだ??とちょっと思ったんだが…
なるほど、あれは油を温めている時間だったか。タイミングが昼前ということで、もしかしたらこの日最初の揚げ物だった可能性もあり、非常にフレッシュなフレンチフライ。
餡はよく絡むだけでなく、さほどまぜまぜしなくても、全体に「丁度良い量が」実に具合よく絡んで行き、お肉もふんだんにあるため、口が飽きることがない。人参などのお野菜類は、餡が絡まっていながらも、シャキシャキとした食感でお口の中をリフレッシュ。
何より、餡がうまい。この出汁を使ってるなら、フォーボー(牛肉のフォー)はきっととても美味しいだろう。しかしまあ、誰がこんな面妖なメニューを思いついたのか…???全くギルティなもの作りやがって…
などとブツブツ言ってたら、はっ!!!
ほとんど食い終わってるじゃねーかー!!!!
腹減ってないとか言ってたの、どこのどいつだー!!!面妖だしくじっただ文句言ってたのは、どこのどいつだー!!!
や、ほんと、不思議な感覚。
そもそも胃袋に余裕がなくてさほどの飢餓感がない状態で、且つ、思ってたものと違い、その印象はどちらかと言うとマイナスだったにもかかわらず…
箸が否応無く進む美味しさ。それがドヤ顔した美味しさでもなく、さらっと、ごく当たり前のようにこちらの下に馴染み、腹に収まり、気がつくと巨大ボウル一杯分のフレンチフライを食べきってなお、苦しくもならず、爽やかに「あー美味しかった!」と晴れやかに食べ終わると言う、予想だにしない結果に!!!
狐につままれた、と言うのはこう言う感覚を言うのだろうか。言っておくけど私はもう若い頃ほど食べられなくなったので(これでもなっ)、食材に無礼な働きをしている料理に割く胃袋はない。
だからこれが本当にしょーもないレシピだったら、そもそも記事にもしていない。そこはこのブログの読者さんわかってくれていると思う。何かしら良いと思うところがあるから記事にする。
そしてこちらのお店に関しては、なんとかいいところを拾って書く、ではなく、食べた直後に考えていた予定を蹴って、猛スピードで書いている。なぜならとてもワクワクさせられたからだ!(((o(*゚▽゚*)o)))
突飛なレシピの割には、ではなく、これ、料理として完成してる。しかも例えば揚げ物はちょっと…と言うマイナス面を凌駕する仕上がりになっており、且つ、どちらも知ってる食材なのに、こんだけのレシピオタクが思いもよらなかった組み合わせでパンチを繰り出してくる衝撃。
おそらく…知る人の間では有名なメニューなのだと思う。これだけ特徴があり、日本語を置いてるメニューのお店だから、日本の方の間でも知られていたのかもしれないけれど、なんの前知識も無く目遭遇した私には衝撃の一品!!これは…っ!!!
その日にあったらラッキーなデザートも
ほとんど目を白黒させるほど驚きながら食べていたと思う。注文をとってくれたおじちゃんとおばちゃんは、この店が初めてらしいの客を最初からずーっと心配そうに気にかけている。
それに優しく答えるべきとは思ったが、ちぇりさん、目の前の巨大丼に夢中で食べてる間はほとんど会話もできなかった。すると食べ終わる頃に、どうやら娘さんらしき方が帰ってこられ、この方が英語バリバリ。
半ば呆然としている私を見て Are you OK ? と聞いてくれたのをきっかけに、いかにこのメニューが素晴らしいかを怒涛の勢いで喋り倒し、また他に客がまだ少なかったことも手伝って、相手もしてもらい、しばしの歓談。
そうする間に、あの気遣ってくれていたニコニコなお母さんがこんなものを持ってきた。名前を聞いたら、Banh Bo Thot Not と言うらしい。
素朴な、お菓子。パームシュガーかな。日本人的にはちょっと黒糖を思わせる風味の蒸し菓子。ご覧のようにスポンジでは無く、ボニンボニンした弾力のあるケーキ。わー、東南アジアにある重たいやつだー、流石にお腹はいっぱいだからこれ辛いなーと思ったら…
(´⊙ω⊙`)
やだ、美味しい?!
素朴です。決してしゃれた精鋭レシピとかではないです。田舎のおばあちゃんが作ってくれるような素朴なお菓子。お母さんの方を見て、「こっれ、美味しい!!」と言うと、もうポカポカとしたタンポポみたいな笑顔を見せて喜ぶお母さん。
ええ、即座に聞いて「持ち帰れる在庫、ある?」と聞いてパウンドケーキ一個分、買って帰りましたね( ̄▽ ̄)
ただしこれはその日によりけり。レギュラーメニューじゃないそうです。あればラッキー、くらいで。もしくはメッセンジャーなどで事前に問い合わせたら教えてくれるか、時間に余裕があれば作ってくれるって。
あとこちらはレギュレーであるらしい。
フローズンココナツ。こちらも素朴至極。ちなみに持ち帰って器に盛り直して食べたので、お店で食べる時は別仕様になると思いますが…
アイスクリームではないです。ほんのり甘みをつけたココナツミルクに、ココナツのシェルの内側にあるグニグニ、あるじゃないですか?あれがたーーーーーーっぷり入ってる。
シャリショリとするココナツミルクの中にグニグニ。それにカリカリとしたココナツチップス。おそらく、地元の方の間ではそこら中で買えるものなのかもしれませんが、そういやこんなシンプルなデザート出してくれてるお店、自分はあまり知らないな。
美味しいんですよ、これが。ココナツミルクが嫌いじゃなかったらぜひトライして。持ち帰ることもできるから。
周りから聞こえてくるお店の評判
最後の方で欧米系の男性がいきなり私の席に座り、お店の人らしいそぶりで話を始めたので(特に自己紹介とかなかったwww)彼が娘さんの旦那さん、なのかな?
そこでベトナム文化のフォーと西洋文化のチーズやフレンチフライを合わせたメニューができたのかもしれません。この意外な取り合わせ…時にはジャンクすぎに見えて敬遠されがちかもしれないレシピ。この界隈で知ってる人がいないかリサーチしてみたんですが、
欧米系の、しかも飲食系のプロの人たちが、みなさん「あれはやられるよなー」と、ちょっと呆れた感じで、しかし賞賛するのです。Amazingly good taste、と。西洋の人にしてもこのレシピはやはり突飛らしく、私と同じように最初は「うわ…」と引いたものの、食べてみると「!!」となった人が多いらしい。
そして、冒頭にも書いたけど、とにかくここを運営されてるご家族がいい人だ、Lovely Familyだ、と、みんな口を揃えて言う。私もそう思う。お母さんのお子さんは数人いらっしゃって、代わる代わるお店に来て手伝ってるようなのだけど、この日お娘さんはどえりゃー美人さんでしたよ(๑•̀‧̫•́๑)
お店の看板によると、相当昔からやっていらして、お店が続くだけでもすごいが、その評判を保っていらっしゃるのが素晴らしい。むしろ、その評判があるから続いていらっしゃるのかもしれませんが…
これは、ある種の名店と言えるのではないでしょうか。
知らなかった。知らなかったよ、Phan Viet Chanh。新しいものばかり追いかけてたけど、こんな「歴史を背負った」でも、アグレッシブなレシピを出してるお店があるのね。
例えばこうだ。フレンチフライばかりを頼むのがリスキーだと思うなら、数人で行って保険で普通のフォーを頼みつつ、Photineも頼んでみんなでつついてみるだとか。ちょっとね、予想外にすんなりけ入れられてびっくりするかもしれませんよっ。
タイミングよく、Capichiにあった!
残念ながら、今この規模のお店は営業が帰省されてると思うんですが(2021年5月22日)、なんと先日、別のお店を探していたら、Capichiさんに参加されてらっしゃいました!!!
Capichiさん、社長さんは知ってるんだけど、ホーチミンのお店を集めてくる営業さんとは会ったことがない。会った事はないんだが、非常に(勝手に)相性の良さは感じるw
これまでも目をつけてたけど、なかなか行きだせなかった遠くのお店が、ふとみるとCapichiさんにあって試してみると、やっぱりBINGOだったとか言うのが何度かあって、今回のこのタイミングだ。
森社長、今度ぜひ合わせておくれ。私のうまいもん開拓を相当に助けてくいただいている。一度ぜひ、お会いしてお礼を言いたい!!
まあPhotineは揚げ物だし芋なので、お店で食べるのが一番だとは思うけど、あの餡の様子からすると、きっとフォーも美味しいに違いない。私も近々頼んで見ますー!
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詳しい使い方はこちらへ⬇︎
ttps://cheritheglutton.com/cherimap-manual/
お店情報
Pho Chao
52 Nguyen Cong Tru, Q Binh Thanh
Time : 07:00 – 22:00
Spent: 190,000 vnd / person (特別料理+お土産代なのでフォーだけとかならもっと安いです)
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