滅多に行かないエリアに目当てのお店があったのだけど振られてしまい、悔しいのでその辺を彷徨ってたら、ヘムの中の入り込み…?発見!
ホーチミン名物ヘムの中
ヘムってのは英語で、Alley。細い脇道、袋小路、みたいなところを指す言葉。
多くの国では「そういうとこには行っちゃダメです!」と言われそうなエリアなんだけど、ホーチミンに関してはごく普通の生活エリア。
もちろん全ての場所で絶対に安全、とはいえませんが、そういうところにこそ素敵なお店が多いという事実もありまして。
この日もそういうお店を目指して行ったら、なんと満席長蛇の列。ホーチミンでは列ができるお店自体がそんなに多くはない気がするが(カフェも飯屋もその他に行くべきお店はたくさんあるので)なんてこった、と付近を彷徨っていた時のことでした。
入り口シャッター閉まってる。
ひと気が無い。
でも、なんか、ある。ありそう。
な、気がする。
という、ひたすら不確かな感覚だけを頼りに入ってみることに。まあ、そんなに大きなヘムでも無いだろうから、何もなければ戻ってくればいい。
あー、うん。住宅街かな。多少折れ曲がってて、なんかの会社?と思われる屋号は見られたが、相変わらずひと気もない。
涼しい日だったので、ま、朝のお散歩かな、と、ちょっと折れ曲がったところを超えたその時。
お。
急に空気が動いた。
手前におやつ売りのおばちゃんがいて、右側には小さな商店がある。あるがそれらは全く空気を動かしていない。
動かしてるのは、
奥の、オレンジの屋根を持つあのお店だ。
低い椅子を備えたーローカル仕様のお店は満席、さらに周りにはドライブスルーで持ち帰りを待つ人たちがたくさん。
デリバリーのドライバーさんもおられ、なんだ途端のこの賑わい。
表通りからはずいぶん遠くに入ったところだ。このエリアを通過点とする人が見かけて入る、という場所じゃない。知らないと行きつけなさそうな場所にあるのに、大賑わい。
ということは、さては美味いな?
大人気
日曜日ということもあったかもしれない。
それならそれで、「休日になったら一緒に行こうね!」と家族や友達、恋人と誘い合って行きたいお店ということになり、愛されてるのかな、とも感じる。
Banh Canh のお店らしい。
ちょうど朝食を食べ損ねたところだったし、大好きな料理だ。食べていこう。
圧倒的に、というかローカルの方以外見かけない環境で、英語もカタコトみたいな感じだったので、ちょっと気おされたけど、もうそそれでビビるほどでもないので…
メニューも見ずに、まずはどっかり座って指を1本立てて、「もっ(Mot=1)ヽ(・∀・)ノ」で済ませようとする図々しさよ(苦笑)
でも通じた(๑•̀‧̫•́๑)
食べてる人、待ってる人、いっぱいでざわざわ。
路上のお店で、多分この壁はこのお店のものではないのではないか?と思われるのですが、自由な装飾。
いや、もしかしたらお店の方の建物かもしれんけどw
頼んだ後で見るのもなんだが、メニューはこんな感じ↓
メニュー
うん、Mot(1つ)、で通じるはずだ。
メニュー、基本は一種類w
ほお、100kか。
なかなか取るな?と思ったら、Big Potと書いてある。
そしてSmallは、45kとも。
さて。「1つ」と頼んだだけだったけど、どっちが出てくるか。
ここでBig Potを出されたとしても、まあ100kだし食べれんことはなかろう(えっ?)
Tra Tac、という、キンカンみたいな柑橘を使ったドリンク。ジャムみたいにしたののを溶いたもののこともあり、こちらのお店は多分そのタイプのようで、ちょっと甘かったけど美味しかった。
韓国の、ゆずちゃみたいなイメージだろうか。
賑わいの中でお席を得られたことをラッキーに感じながら、ずずずっと半分ほど飲み干すなど(歩いて喉が乾いてたw)
1択 Banh Canh
あ、小さいボールが出てきたw
よくわかってなさそうだからでかいの出してやれ、と思われても反論できない中、ベトナムの店は良心的なところが多い。ありがたいことだ。
チョイスがあるとカスタマイズが進んで良い気もしますが、黙って座ればぴたりと出てくる、1択メニューもとても良い。
穏やかだ。
見目にとても穏やかだ。
具材は賑やかだけど、Banh Canhにありがちなドヤ顔感が控えめだ。
カニはこんなにしっかりたっぷり入ってるんだけどね。
スープも確かに、Banh Canh Cua のスープなのに、すごくバランスが良くて、The カニー!!って感じじゃないんですよ。
なんていうの、こういうのを品が良いいっていうのかしら。でも味が薄らぼんやりしてる時の「品が良い」ではなくて、全ての要素がそれぞれにでしゃばりすぎず、自分の仕事を粛々としているというか。
美味しい。
美味しいが確かに穏やかすぎるきらいもあるので、途中でチリ。
美しく保たれた均衡をあえて崩すというチャチャを入れる楽しさよ。
ただこの手のチリ、めちゃくちゃ辛いことがあるから、最初は少量で様子見みましょうねー。
ライムも、いい。
特に魚介系の淡いお出汁の時は、ライムをちょっと垂らすことで途端に旨みが開いて感じるので活用しない手はない。
というか、それがわかってるからついてくる。
ベトナム料理、そのままでも美味しいのになんでこんなに薬味や調味料がついてくるんだ?と思うことがありますが、意味があるからついてきます。
彼らはどうやったらさらに美味しく、または別のおいしさを楽しめるのかをよく知っている。
45kにしては具材も豪華で、特にエビは立派だったなあ。程よい火入れで、水を入れてない真摯なエビ。美味しい。
青いソースはギョッとする方もおられるかもだが、魚介類によく使われる青唐辛子のソース。
たまにちょっと甘すぎるものがあってギョッとするけど、甘い場合はこの青唐辛子にもライムをちょっと絞って食べてみるといい。爽やかからさで意外とクセになる。
客が途切れない店
時間帯にもよるんかもだけど、とにかく客が途切れてなかった。
そしてみなさん、誘い合わせて来られる方が多くて、店にくるちょっと前に、
「ね、あそこいこうか?」
「おっ、いいね!行こう行こう!」
みたいな会話があったのではないかと想像したくなる。
わかんないですよ、もしかしたらTikTokとかで上手にバズった結果、とかかもしれなえいw
でも実際お味はとても整った高度なバランスのお味だったと思うし、古くからある店のようでもあり。
やー、あんな静けさしかなさそうなヘムの入り口の奥にこんな店があるなんて。
この界隈、ヘムの中が1町村を形成してる的な雰囲気があって、近所の人しか使わないような食べ物やさん、カフェ、散髪屋さんなどがひしめいてて面白い。
私この街に12年住んでるんですけどね、まだまだ知らない魅力がいっぱい、ホーチミン。住んではいるけど、旅行気分がまだまだ楽しめる街だなーってのを改めて教えてもらえたお店でしたー♪
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詳しい使い方はこちらへ⬇︎
ttps://cheritheglutton.com/cherimap-manual/
お店情報
Banh Canh Cua Ba Ba
84/6 Nguyen Bieu, Q5
Time:08:00 – 20:00
Spet:55,000vnd / person
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