大塚、全く知らなかったのに、導かれるようにいろんな情報をいただき、たった一度で好きな街に。まあ2度目もさっさと訪問したんだけど。そんな大塚にあるお菓子屋さん。地域の方に愛されてるご様子ですよ!
創業
正直に言います。
教えていただくまで、わたくし、全く存じ上げませんでした。
しかし大塚に行くと伝えた際に、「美味しいお菓子屋さんがあるよ」と教えていただき、尋ねてみた次第。

しかしこの柏屋さん、本拠地は福島とのこと。
創業、1852年。
え、江戸時代。。。😳
初代・本名善兵衛(ほんな ぜんべえ)氏が、
「病には薬がいるように、健やかな者には心のなごみがいる」
という想いから、薄皮茶屋という店で饅頭を作ったのが始まりとのこと。
いや全くもっておっしゃる通り!!
甘いものというのは贅沢品、嗜好品であるとは思いますが、だからこそ、それれは心や気持ちを豊かにしてくれるものと常日頃から思っています。
しかしそういうのは自分が感じたこと、というよりは、こういうお志の方が体現してきてくださったから、思い至ったことかも知れませんね。

そして福島・柏屋の五代目当主が、かつて東京・大塚の地で修行をされていたという縁があり、そのゆかりの地に店舗を構えられたとのこと。
日本三大まんじゅうの一つ
柏屋薄皮饅頭は、日本三大まんじゅうの一つなんだそうです。
そもそも日本三大まんじゅうを存じ上げなかったのですが、
岡山の大手まんぢゅう
福島の薄皮饅頭
ということらしい。
こういうことを調べていて行き当たった次のことが、食べた後ではあったのですが、殊更に私の心を掴みました。
初代から伝わる家訓:「機械で包むのではなく、まごころで包まなくてはならない」
かっこよすぎやろ。
昨今では、職人さんの技術すら効率よく機械化しても再現が可能、という意見もよく聞くのですが、まごころで。
それはとても不確かだし、測定不能なものかも知ませんが、私はそういうこと、成果が食べ物であろうと芸術であろうと、反映されるものだと信じてます。だからとてもグッとくる。
家訓は技術を拒むものではない
ちなみに、手作りのみにこだわっておられるわけじゃありません。
柏屋さんの4代目と機械メーカー「レオン自動機」の創業者が共同開発した、「自動包餡機(あんこを自動で包む機械)」は世界初の技術で、手作りの味を守りながらも、より多くの人に届けるための革新を恐れない姿勢は、柏屋の大きな特徴とされているようです。
開発当時、職人さん達からは「機械に頼るのか」という猛反対があったそうです。しかし、柏屋の4代目は「美味しいものを、より多くの人に、安く、新鮮なうちに届けたい」という一心で開発を支援。
新しいものを編み出すだけでも大変なことだと思うのに、身内からの反発を抱えながら結果を目指す、というのは、部外者の素人がちょっと想像するだけでも大変なご苦労だっただろうと思われます。
しかしそのおかげで「美味しい和菓子が手軽に食べられる日常」が現代にあり、またこの機会は和菓子を作るだけにとどまらず。。。
「外皮で中身を包む」
作業を必要とする商品開発に拍車をかけたとも言えるわけです。
例えば、月餅、小籠包、肉まん、ピロシキ、ミートボール、中にソースを仕込んだ練り物などなど、この機会のおかげで大量生産が叶い、より多くの人が手軽に楽しめるようになったのはご存知の通り。
職人さんの技術は当然敬意を向けるべきものではありますが、なにぶんにも人間が行う作業なので…
機械を完成させることにより、職人の体調や経験に左右されず、常に「皮の厚みが一定で、餡が中心にある」高品質な商品を、安価に全国へ届けることが可能になったということなんですね。
それでなくとも、昨今の人手不足、ましてや職人さん不足を考えると、この機会がなかったら、老舗和菓子店は人手不足やコスト高騰で、今より大変なことになっていたかも知れません。
また機械化が進んだおかげで、職人は新しい商品の開発や、原材料の吟味など、よりクリエイティブな仕事に時間を割けるようになったとのこと。
つまり消費者としては、より楽しみに幅が広がったと。
あくまで作る側の真心を大事にしつつも、それを技術や効率に反映させつつ、多くの方を幸せにして言えるというのは、素晴らしいことですね。
今回この記事を書くにあたって調べて知ったことなのですが、私、知らず知らずのうちに、柏屋さんの発明にお世話になっていたのかと思うと、お店に行った時、もっとちゃんと手を合わせてくればよかったと。。。(-人-)
うん、また行ってきちんと拝もう。。。
思った以上の品揃え
薄皮饅頭が名物とはいえ、170年も続けていらっしゃるお店。そりゃあ色んな商品がありまして。。。

ああああ、薄皮饅頭にもこしあんと粒あんがあるううう!

お家用には、上のようなものを手軽に買えば良いと思うのですが、箱入りでも、下の写真のような可愛いパッケージのものもあるようです。

あんこを楽しむお菓子もこんなにたくさんあるらしい。

わわわわわっ、なんか他にもいっぱいあるううううう!!!✨

ああああっ、豆大福もある!!
はぷっと食べたい、はぷっと!!

ってか、どれもバラ売りして下さってる。。。
なな、なんて懐の深い。。。
もちろんお持たせにも使えるよう、箱入りのものもあります。

ちょっと洋の要素を入れたものも。
というか、チーズケーキ的なものもあったしな。

ついつい色々買っちゃいました😅
色々!
というわけで、バラ売りしてるのをいい事に、なんか色々買ってみたw

まずは薄皮饅頭。
なんと言ってもこれが看板。もともと私も大好きなお菓子、薄皮饅頭。日本三大饅頭に入るとか言われたらなおのこと食べてみたくなるじゃないですか。

むふ。

わっはーっ、ほんとに薄皮!
あんこも上品!
優しくて、これは美味しいな?!

あと、このお店を教えてくれた方おすすめの「檸檬」と書いて「れも」と読む。

檸檬の香りが爽やかなチーズタルトなんだけど、Kiriのチーズを使っていらっしゃるそうな。
濃厚だけどレモンで爽やか。
チーズケーキ、こんなふうに美味しいやつをこのくらいの量でいいんだよな。あまりゴツいサイズのじゃなく、キュッと小さいこのくらいのやつ。満足。

チョコサブレには「やわらか」って書いてあるからソフトクッキーなんだろう。そしてチョコ、ってあるが表面には見えないから、中に仕込まれてる?

ってことで、高級な田舎の母的なお味。
でもあくまで品よく優しい雰囲気。
この蒸しパンみたいなものも美味しかったな。
確か期間限定のかぼちゃ餡が入ってたやつ!

生地をむしてから餡を包んでるのかな。
まふまふ。

その中に、しっとりとした餡。
食べたら、なんかお口の中が美味しいだけじゃなくて気持ちがほんわりするような。

他にも紹介しきれてないものがありますが、うん、ここのお菓子、美味しい。なんか気持ちがほっこりする。好き♪
地元の方から愛されてる感
地元、といっても、支店を出されてる大塚の話なんですが、どれを買おうか私が店内で迷ってる間に、手慣れた感じで次々に地元の方らしき方達がご入店。
なんとなく、ですが、仕事帰りっぽい雰囲気の方とか主婦っぽい方とかが、私のように単品をいくつか買ってってたんですよね。
それって。。。
多分、自分のための日常のお菓子というか。おそらくおやつ的な感じでお買い求めになってるのかな。そんな雰囲気のお客様方。
愛されてるんだなあ、と。
会社帰り、疲れてるだろうときに、ちょっと立ち寄って家に帰ってからのホッとする時間のためのお菓子を買って帰る。
ささやかかも知れませんが、とても幸せな時間を作ってくれるお店なんだなと微笑ましくお買い物を済ませたのでした♪
お店情報
東京柏屋 大塚店
東京都豊島区南大塚3-53-10
Time: 09:00 – 19:00



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